第1章・基礎デッサンとBOX理論

第1章・BOX理論

第1章では私が考え出したBOX理論というものについて説明します。
BOX理論というのは、人体のさまざまな部位を関節単位で分け、箱形に例えて回転させて、各部長さを正確に出しながら描画していく、というやり方です。

 

このようなやり方は、たぶん私が初めて考え出したようなものではなく、似たようなやり方でやっている人もたくさんいると思います。それらのやり方を、汎用的に使えるようにとまとめたものです。

 

この動画では、各部の長さは3DCGを用いて自動計算させているので非常に速く描画できているように見えます。
実際3DCGを使うと速く描けるので、3DCGが使える人はこの方法がおすすめです。しかし3DCGというのは操作方法が難しく、普通の絵描きには敷居が高く感じられると思います。

 

本来このBOX理論という方法は、ずっと以前から私は手動でやっていた方法です。
つまり3DCGを使わず、計算機で長さを計算し、その値を定規を使って紙に描きだすことで、構造の下書きをしていました。
なので3DCGを使えないからといって、この理論が使えないとか、今から大変な思いをして3DCGの使い方を覚えなければならない、ということではありません。

 

また3DCGの操作を全部覚えるのは非常に大変ですが、3DCGで箱を回転させて下書するだけなら、実はそれほど覚えることはたくさんありません。
初めての人でも、動画と似たようなことをできるようになるまで、1〜2週間、長くても1か月程度でできるようになるでしょう。
ただ3DCGソフトはいろいろあって、非常に基本的なところまで覚えるのに少し時間がかかるかもしれません。またソフトによってはお金がかかることもあります。

 

3DCGで最も難しいのは人体のアニメーションで、これをやろうとすると信じられないくらいの時間と忍耐力を消耗します。
このウェブサイトでは、3DCGはあくまで「長さの計算をやらせるための便利なツール」として3DCGを補助的に使うのみで、3DCGでアニメーションや絵を作る、というような目的では使用しません。

 

なぜ人体の「構造」にこれほどこだわるのかというと、美術というのはまず、長さを正確に描けなければなりません。
よく人体の教則本などで、いきなり骨格や筋肉の構造について説明したものがありますが、これらは「形状の詳細」を描くための知識であって、長さや太さを把握するにはあまり役に立ちません。
長さや太さに関しては、もっと美術の基本的な部分、「基礎デッサン」とか、そんなところで語られるところが多いものです。
しかしこうした基礎力は、長い時間をかけて練習し、ようやくできるもの、あるいは才能がないとできなかったりと、そんなふうに思われています。

 

私も以前このような練習をしていましたが、単純にデッサンの練習ばかりするのは退屈で、しかも完全に正確に描けるようになるわけではありませんでした。
正直のところ、自分にはデッサンの才能がなく、努力してもあまり上手くならないだろうと思っていました。

 

またこういう「ひたすら数をこなして上手くなる」という思想が、私のやり方に合いませんでした。
もっと効率よく、論理的に、しかも納得のいく描画方法がほしかったのです。

 

そこで私はいろいろ考え、また試行錯誤を繰り返し、まるで設計図を描くかのように「定規を使って正確に描画する方法」を考えてきました。
この集大成になるものがこのBOX理論です。最終的には3DCGを使って紙にプリントする方法が最も効率よくできると思われますが、それ以前にずっと研究し続けていたこの「理屈」について理解することで、3DCGを使っても使わなくても、この理論は使うことができます。
また理論を理解しておくことで、自分なりにカスタムすることもできるようになるでしょう。

 

私は直感的な方法ではなく、もっと論理的に、カンに頼らずとも誰でも使えるような方法を考え出そうと長年試行錯誤を繰り返してきましたが、最終的には結局美術や人物画に関するあらゆる理論を知ることとなりました。

 

つまりこのウェブサイトは、私のように「直感的な才能のない人」のために、特に役に立つと思います。

お知らせ

次回の「関西創作交流会(主に自分の作品を見せながら雑談する会)」は9月9日(土)寝屋川市で行います。参加費無料なのでぜひご参加ください。

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