全体から描いていく

全体から描いていく

模写の最も重要なコツの一つに「最初は全体から描いて、後から詳細を描いていく」ということがあります。
逆に、最初から細かいところを描いて、次々と付け足すように全体まで描いていく、という方法はやってはいけません。

 

もう少し正確にいうと「最初は全体の位置取りからしていく」「最初は長い線から描いていく」ということです。
そしてこれは、どんなときでも必ず守っていかなければなりません。

 

たとえばこのような写真で

 

画像:模写用画像2。
模写用画像2。
最も後方にあるいくつかの山の輪郭を取りたいとします。
このとき、図のように左の山から順番にとっていくのではなく、最初に半分くらいの場所を取り、

 

画像:半分のところの山の尖りをチェック
半分のところの山の尖りをチェック
左右に分割してからさらに分割していきます。

 

画像:さらに細かく分割
さらに細かく分割
分割するにしても、一つの線を2つに分割するのと、6分の1に分割したのでは、後者のほうが不正確になります。
できるだけ等分割にしたほうが長さが正確になります。

 

 

等分割してから場所を探る

「チェックすべき点が全体の何分の何か」と考えるより、「まず等分割してチェックすべき点がその分割点のどのあたりにあるか」を調べたほうが正確です。

 

画像:後方の山のラインの端を直線で結んで4分割した図
後方の山のラインの端を直線で結んで4分割した図
このように等分割してからチェックすべき点を探ったほうがやりやすいです。

 

最初にチェックすべき点を取り出し、それが全体の何割かを見ようとすると、8分の5とか12分の7とか、割と複雑な割合になることがよくあります。
あまり分母が大きくなると直感での分割の精度も下がってしまいます。