詳細を描いていく

概形の基準点や基準線が引けたら、ようやく線を描き始めます。
最初は長い線から描きましょう。

 

全体の形を描きながら、たまに元の形と比較してください。大きく形状が違わないかどうか、確認しながら進めましょう。

 

 

さらに詳細へ

全体の形が出来上がったら、今度は詳細部分を描きこんでいきます。
といっても、やることは今までとそれほど変わりません。
基本的には、やはり基準点を出して計って、線を描いて……の繰り返しです。

 

ただし詳細部分になればなるほど、誤差はあまり気にならなくなります。
たとえば30センチの線を直感で3等分するとかなり狂いますが、3センチの線を3等分して誤差が出てもあまり気になりません。

 

人間の視界や腕の長さは限られているので、短い長さのほうが直感で長さを把握しやすくなっています。
詳細部分になったらあまり綿密に計測する必要はありません。

 

 

線を重ねる必要はない

よくデッサンするときに、1本の線を引くのに何回も同じ場所に線を引くやり方をする人がいます。
これはたくさん線がある中で、正しい線を見つけるための方法ですが、効率がよくありません。

 

たくさんの中から正しい線を見るのは直感頼みで、しかも割と難しく、誤る確率も高いやり方です。
正しいと思った線が間違っていて、それを元に線を引いたら当然それも間違って……となってしまうと、延々と間違った線を引き続けることになります。

 

また同じ箇所にたくさん線を引いてしまうと、どれが間違っているのか、というのもわかりにくくなってしまいます。
線と描くときに最初から1本だけ引けば、元の写真を比較してそれが正しいかどうかは比較的わかりやすいものです。
間違っているとわかれば、それをどのくらい修正すればいいかもすぐにわかります。
何本も線を引くのは効率が悪い上、正確さも失いがちですので、よいことがありません。

 

本当に正しい線は1本しかありません。最初からその1本を引けるように、しっかり計測しておきましょう。