BOX理論とは?

BOX理論とは?

BOX理論とは私が考え出した理論で、この名前で検索しても何も出てこないでしょう。
この理論はすべて説明するとかなり複雑になりますので、まずは3DCGを使った画像でおよその感じをつかんでみましょう。

 

画像:3DCGで人体にBOXで囲んだ形。数枚。
3DCGで人体にBOXで囲んだ形。数枚。
3DCGで人体にBOXで囲んだ形。数枚。
3DCGで人体にBOXで囲んだ形。数枚。
このように人体をちょうど囲むように箱型の直方体を配置します。
そしてこれらの直方体は関節が仕込まれており、ふつうの人間と同じように動かすことができます。ロボットのようなものです。

 

画像:BOXの関節を動かしたところ
BOXの関節を動かしたところ
このようにBOXの関節を動かし、ポーズをとらせます。
そしてこれを印刷し、これを人体の概形とします。この上から鉛筆で本線を描けばいいわけです。

 

これらBOXは実際の人間の大きさにしたがっており、動きに関してもかなり精密に計算することで、非常に正確に概形を作ることができます。

 

人間の体は関節によっていろんな方向に回転しますが、これらの概形の「見た目の長さ」や「遠近法による見た目の大きさの変化」はさまざまに変化します。
たとえ人間の各部の長さや太さ、詳細の形状まですべて記憶していたとしても、そのものが回転したりこちらに近づいたりすると、見た目の長さは変化します。

 

たとえば目の前に棒が立っているとします。1メートルの長さだとしましょう。
左は正面から見た図、右は棒の斜め上から見た図です。

 

画像:鉛直方向に立っている棒。棒の長さは1メートル。
鉛直方向に立っている棒。棒の長さは1メートル。
これを奥行き方向へ回転させても棒の長さ自体は変わらないのですが、こちらから見た目の長さは変わるわけです。

 

画像:奥行きへ回転させた棒。
奥行きへ回転させた棒。
かなり短くなっているように見えます。
実際に絵として描くときにはどの方向かに回転した状態であることがほとんどです。真正面から描く場合のほうがまれでしょう。
棒そのものの長さを知っていても、回転させると「見た目の長さ」は変わりますし、その長さをすぐさま求めることは簡単ではありません。

 

だからといって人体各部の長さを知っていることが無駄だということではありません。
まっすぐに伸ばした長さから回転させた長さを求めるというのは、少々面倒ではありますが、実はそれほど時間のかかることではないのです。
理屈は少々難しいのですが、理屈を理解していなくても、要は使うことができればいいので、難しい理論をすべて理解しなくてもやろうと思えばできます。

 

つまりBOX理論というのは、これら人体の各部を模した箱の長さを覚え、これを回転させてその「見た目の長さ」を出し、紙に下書きし、それを参考にしながら本線を描いていく、という方法なのです。

 

ただし今回は3DCGを使っているので、計算などしなくても、回転時の見た目の長さが、体のすべての部位についてわかっています。
しかしこれは特別な場合ですし、3DCGをふつうの人が使いこなすのは容易ではありません。
なので実際はこれを紙面上で行うわけです。これがBOX理論の主な内容です。

 

ちなみに上記の3DCGを紙に印刷し、人物の外形を描くとこのようになります。

 

画像:3DCGで印刷したものに本線を描いた人物の線画
3DCGで印刷したものに本線を描いた人物の線画
線にほとんど迷いがなく、ほぼいきなり本線を描いているのがわかると思います。

 

 

すべて覚える必要はない

BOX理論はかなりややこしく、すべて理解するのは面倒であり、すべての技術を使い続ける必要はありません。
描き方によってはそこそこ時間がかかる場合もあるため、時間がないときにはこのような技術を使わないほうが適切です。

 

また最初から十分デッサン力のある人なら、計算などしなくてもすばやく正確に下書きができるかもしれません。
計算するのが嫌なら、何度もポーズデッサンをこなし、直感で正確に描画するスキルを身につけてもいいのです。

 

計算して下書きする方法も、たくさんある下書き方法の一つにすぎません。

 

しかしすべての技法を使わなくても、部分的に使えるかもしれません。
ここでは美術の技術書では書いていないようなことでも、あるいは概論しか述べられていないようなことでも、詳しく突っ込んだ解釈や計算方法を提示しています。
必要な部分だけ自分のスキルとして身につけてもいいのです。

 

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2017/7/29(土)「関西創作系オフ会」を開催いたします。ご参加お待ちしています。

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