上半身だけ描いてみる

簡単な形を描いてみる

BOX理論は人体のさまざまな部分の概形の「見た目の長さ」を、数字で計算して定規で描くやり方です。
なのでまず、人体で最も簡単なポーズを想定し、これを定規で測って描いてみましょう。

 

まずはA4の紙(縦297mm、横210mm)を1枚用意してください。紙の大きさはA4でなくてもかまいませんが、今回描く絵はA4の紙に余裕で入るくらいの大きさで描きます。
もし紙が小さいときは、描くときに長さの数字を半分にするなどして、紙に入るようにしてください。

 

 

上半身だけ描いてみる

最初からいきなり全身を書くのは難しいので、とりあえずは上半身だけ(へそあたりまで)描いてみましょう。
顔のパーツについては無視し、輪郭だけ描くことにします。

 

最も簡単なポーズとしては、顔は完全に正面を向き、体も真正面、腕は手のひらを正面に向け、脇から少し広げた状態にします。

 

イメージとしてはこんな感じです。

 

画像:上半身のみ概形の線画。計測なしのラフスケッチ。
上半身のみ概形の線画。計測なしのラフスケッチ。
このようなポーズを、まず下書きをしてから、次に本線を描く、という手順で描画します。

 

さて下書きをする前に、各部分の縦と横の長さを計算して出してしまいましょう。
人体統計によれば、まず頭部の縦の長さは髪を含めると約24センチで、横の長さは耳を含めないと約16センチです。
これをこのままの大きさで描いたのでは大きすぎるので、それぞれ3で割って、縦8センチ、横5.3センチにします。

 

まず紙面の上方に、縦8センチ、横5.3センチの長方形を描きます。
このとき箱の中心を通る縦横の線を描いておくと後で便利です。

 

画像:頭部の長方形、中心点を通る縦横の線も
頭部の長方形、中心点を通る縦横の線も
線についてはまだ下書きなので、あまりめいいっぱい濃く描かないようにしてください。
後で消すべきものなので、濃く描きすぎると消すときに苦労します。

 

次に首の箱を描きます。首の長さは約6センチ、太さは男女で差がありますが、とりあえずは6.6センチとします。
これらをそれぞれ3で割って、縦2センチ、横2.2センチの長方形を描きます。

 

この時の注意点ですが、首の長方形を描く場所は、頭部と連結する「実質的な関節点」に合わせなければなりません。
なのでまず頭部の長方形の底辺(下の辺)の真ん中が首との関節点なので、ここにチェックを入れます。
そしてこのチェックの位置が、首の長方形の上辺の中心になるように、首の長方形を描きます。

 

画像:頭部と首の長方形
頭部と首の長方形
次に上半身の箱を描きます。
胴体は関節の動きの都合で、胸部・腹部・腰部の3つにわけられるので、まずは胸部から描いていきます。

 

胸部の大きさは横24センチ、縦21センチです。紙面上の大きさは、横8センチ、縦7センチです。
関節位置はやはり首の中心からつながっていますので、首の底辺の中心と胸部の上辺の中心が一致するようにします。

 

さらに今回は、腹部まで描いてみます。腹部の横の長さは胸部と同じで、縦の長さは頭部の半分です。
つまり横は24センチ、縦は12センチです。これを3で割って、紙面上では横8センチ、縦4センチとなります。
関節点は、胸部の底辺の中心と、腹部の上辺の中心が一致させるところです。

 

画像:頭部、首、胸部、腹部のBOX
頭部、首、胸部、腹部のBOX
さらに両腕を描きましょう。
まず腕は上腕(付け根のほう)、下腕(手首のほう)にわけられますが、長さは同じです。
腕の太さはとりあえずは6.6センチ、長さは21センチとしましょう。紙面上では太さ2.2センチ、長さは7センチになります。

 

これらを胸部に接合するわけですが、その接合点は胸部両側面の縦線の、上から6分の1の長さになります。
胸部の縦の長さは、紙面上では今回7センチです。これの6分の1の長さなので約1.2センチとします。
胸部の両側の線の、上から1.2センチ下の位置をチェックしてください。ここを腕との関節点とします。

 

画像:胸部等での関節点を2点チェック
胸部等での関節点を2点チェック
ここから腕の箱を描きます。太さは2.2センチ、長さは7センチです。角度は適当でかまいません。

 

指まで書き込むと時間がかかるので、ひとまず今回は手首まで描いて終わりましょう。
下腕を上腕の関節点とあわせて、同じ太さ、長さで描きます。
関節点は、上腕の底辺の中心と、下腕の上辺の中心です。

 

画像:上腕・下腕のBOXを描く。
上腕・下腕のBOXを描く。
これで目的のBOXをすべて下書きしました。
後はこれらの箱の大きさに従って、体の輪郭を描いていくだけです。
今回は練習なので、皮膚の輪郭だけ描いていきます。顔のパーツや髪などは描きません。

 

画像:体の輪郭を描いた図
体の輪郭を描いた図
BOX理論は大きさの概形、いわばおよその長さを正確に取るためのものなので、この理論だけでは体の輪郭をすべて正確に描くことはできません。
なので今は、細かい輪郭が正確に描けなくても気にしないでください。

 

しかしとりあえず、体の各部の長さや太さは、およそ正確に描けたのではないでしょうか。
後で細かい形状(骨や筋肉の形状)を覚えれば、それで正確な体の輪郭を描くことができるようになります。

 

これがBOX理論の概要です。実際はそれぞれ各部のBOXについて、さらに細分化してパーツの場所やへこみ、出っ張っている位置などを確認します。それはひとまず後に回しましょう。
また今回は単純な正面を向いたBOXだけでしたが、実際はさまざまな方向に回転しています。その回転後の長さの計算方法もあり、実はそれほど難しくもありません。コツがあります。

 

次は顔面だけ詳細に描いてみましょう。

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