人種の差

よく「日本人は胴長短足、西欧人は脚が長くて胴が短い」などといわれます。どうやら人種によってプロポーションの平均差があるようです。
たまたまロシア人、フィリピン人、日本人のモデル3人の正面写真が手に入ったので、それを元にプロポーションの計測を行ってみました。
これは女性モデルの方を一人ずつ測ってみただけなので、平均値とどれくらい関係付けられるかは疑問が残りますが、参考の一つにしてみてください。

 

 

胴の長さと脚の長さ

まずは胴体の長さ(胸部+腹部+腰部)と、脚の長さ(上脚+下脚+足)の比率を測定してみました。

 

脚の長さ÷胴体の長さ(脚の長さは胴体の長さの何倍か)を出してみたところ、

 

ロシア人女性モデルでは1.5倍
フィリピン人女性モデルでは1.16倍
日本人女性モデルでは1.2倍

 

となりました。ロシア人は、フィリピン人や日本人よりも、割合的に脚が胴体より長いようです。

 

さらに目立った点として、腰部の長さと胸部・腹部の長さに差があるように見えたので、

 

「(胸部+腹部)÷腰部」つまり胸部+腹部の長さは腰部の長さの何倍か、を出してみたところ、

 

ロシア人モデルでは1.47
フィリピン人モデルでは1.77
日本人モデルでは1.69

 

となりました。ロシア人はフィリピン人や日本人より、割合的に腰の縦幅が長く、胸部と腹部は短いようです。

 

こう見ると、日本人とフィリピン人は似たような体型をしているので、二人をまとめて東洋人あるいはアジア人とまとめてもよさそうです。もう少しいうと、黄色人種で一まとめにできそうです(確証はないのですが、体型の分類は、コーカソイド、モンゴロイド、ネグロイド、つまり白人、黄色人種、黒人という3種類に分けるとわかりやすいのかと思いました)

 

西欧人は明らかにアジア人よりもスタイルがいいようです。
どれくらいいいのかというと、胴体の長さが同じで仮に1の長さとすると、アジア人は脚が胴体の1.2倍で、西欧人は1.5倍程度。
また腰部(股間からへそまでの長さ)を1とした場合、西欧人では胸部+腹部の長さは1.5程度で、アジア人は1.7程度、となるようです。

 

この長さをBOXに反映させると、その人種に応じた体型に見えるかと思います。
たとえば西欧人のスタイルのいい人を描こうと思った場合、胸部の縦の長さを4モジュール、腹部を2、腰部を4、上脚を6.5、下脚を7.5といったところでしょうか。

 

ただこれらのデータは、私がスーパーモデルらしき人を計測したものなので、平均的な値ではありません。平均的な西欧人のデータはまた別になるでしょう。
しかし日本人とどれくらい離れているか、という指標にはなると思います。上のデータからすると、西欧人は東洋人よりも脚が1.25倍程度長いかな?という予想がつきます(1.5÷1.2=1.25)
なのでおよそ、日本人の平均の脚のBOX値を1.25倍すれば、およそ西欧人の体型になる、と思われます。