BOX理論の簡易作図法(短縮法)

BOX理論の簡易作図法

今まで長々と数学的な説明をしてきましたが、こういった複雑な計算を実用するのはかなり難しい上、面倒です。しかも慣れるまでは計算に時間もかかります。
よほど精密に描画する必要がある一枚絵ならまだしも、通常の人物のイラストだとそこまで下書きや構成に時間をかけることはありません。
もう少し簡単に、しかも速く正確に描ける方法がほしいところです。

 

そこで、今までよりも精度は少々劣るけれども、もっと計算の手間が少なく、理解しやすい簡単な方法がないかと模索したところの方法をいくつか紹介します。
人物画というのは、何もしっかり計算しないといけないとか、1ミリも間違えてはいけないとか、そういうものではありません。少しくらい間違えたって、絵としては成立します。
それに、何も数字でしっかり値を出さなくてはならない、というわけではないのです。数字をまったく知らなくても、カンだけで描くこともできます。
数字とカンの割合をもう少しやりやすいように調整してみましょう。数字の割合を減らし、その代わりにある程度「カン」を要求するような描きかたをしてみます。

 

 

要求される厳密さ

線の正しさの精度がどれくらい要求されるかについては、目的や内容によります。

 

最も精度が要求されないと思われる分野は、まずは漫画が思いつきます。
漫画は基本的には白黒で、しかも線と少数の陰影しか描きこみません。

 

基本的に、たくさん書き込むほど、情報が多くなればなるほど、欠点も目立つようになります。
非常に細かい陰影や色を詰め込むと、わずかな間違いも非常に目立ちます。ラフスケッチでは違和感のなかったものが、細かい陰影をつけるとおかしな絵に見えてしまうことがあります。

 

またこのウェブサイトでは前提としていませんが、設計図を描くときには非常に高い精度が求められます。
絵画においても、たとえば建築物の概観を厳密に再現しようとするような目的だと、相当な精度が求められることになるでしょう。

 

これから説明する簡易作図法は、精度を減らしてスピードをさらに上げるための方法です。
あまりにも数学的な精度が求められる分野でこういった技法を使うのは、危険かもしれません。