無計画ではテストはしのげても受験はしのげない
テスト前などに、焦ってとにかく何でもいいから勉強しようと思ったことはないでしょうか?
テスト前になると危機感から何かしようとするのですが、普段から勉強していないので何から手を付けていいのかわからない。
だからとにかく先生が「ここテストで出るよ」といったところだけ必死でやる、くらいしかやることが思いつかなかったりします。
それでテストはしのげるのですが、その内容もすぐに忘れてしまい、元に戻ってしまいます。これでは意味がありません。
本当は、これだけやればこれだけの成果が出る、というのが分かったうえで勉強すべきです。計画が必要です。
学校のテストくらいなら無計画でもしのげるのですが、受験や資格試験となるとそうはいきません。
範囲が膨大なので、適当にヤマをかけたり、一夜漬けでの暗記では太刀打ちできません。
また苦痛なことを長く続けるときには、それによって出る成果をしっかり見据えながら続けることが大事です。
それ自体が楽しいならいいのですが、楽しくないことというのは、何かいい結果が期待できないことにはやる気が出ません。
計画に時間を使ってもいい
勉強する前に勉強の計画を立てます。これは絶対に必要になります。
この「計画を立てる」時間を惜しんで、とにかく何かやろうとすぐさま勉強を始める人がいますが、これではいけません。
たとえば1時間の空き時間があったとして、計画を立てずに1時間勉強するのと、30分計画して残り30分勉強するのと、どちらがいいかというと、30分計画して30分勉強のほうを選ぶべきです。
それくらい計画を立てるのは重要です。
やみくもに勉強しても、どんな結果が出るかわかりません。とにかく長時間やればいいというものではないのです。
いま自分がやらなければならない全体のどれだけ進んでいて、あとどれくらいすればいいのかという見当をつけることは、長くモチベーションを続かせます。
一瞬気張って勉強しても、無計画のままではすぐにやる気が出なくなってしまいます。数日で元に戻るでしょう。
そもそも「やる気」を引き起こす手順の中に、目標や計画を立てるという部分があります。
計画を立てる、しかもできるだけ具体的に計画すること自体、勉強の「やる気」を大きく引き出すのです。
宅建試験の勉強の場合
私が宅建という資格試験の勉強をするとき、問題集が4冊ありました。
これを3周くらいしたらだいたい受かるといわれていました。
計算すると、試験日までだいたい1日10問、毎日やったらちょうど全部終わる計算でした。
それで毎日、何があっても1日10問やりました。
それで合格点が50問中36点だったのですが、43点取ることができました。
もしこの計算を間違えていて、1日5問しかやらなければ、問題集を1.5周くらいしかできず、合格は無理だったかもしれません。
特に資格試験では、「受かる分だけ」問題をやらなければなりません。
規定数を満たせるよう、逆算して計画を立てて確実に受かるようにするべきです。
落ちたらまた来年です。また試験勉強のために膨大な時間を費やさなければなりません。
計画するという能力を育てる
計画を立てること、そしてそれを実行すること自体、一種の能力、スキルです。
能力なので、最初はなかなかうまくいきません。
たぶん最初のうちは、計画を立てても実行できないことがほとんどでしょう。
それはたとえば実行不可能な計画を立てていたり、具体性がなさ過ぎて何をすればいいのかわからないとか、そういう原因が多いです。
でもそれを何度も繰り返していくうち、ちゃんと実行可能な計画を立て、実行できるようになってきます。
その具体的な方法や訂正のしかたも、このサイトで細かく説明していきますので、しっかり身に着けてください。
勉強する習慣をつけること、また勉強計画を立てることなど、ここに書いてあること自体がすべて「能力」であり、やればやるほどうまくできるようになってきます。
一度失敗してもあきらめず、再度計画を立ててまた実行、失敗したらまた計画し・・・と、練習することで思い通りに実行できるようになってきます。
また計画能力が育たない最初のうちは、計画を立てるだけでもかなり時間がかかるかもしれません。
でも慣れてくると、短時間で計画を立てられるようになり、しかもちゃんと実行できるようになってきます。
最初は時間がかかり、しかもうまくいかないので落ち込むかもしれませんが、あきらめずに何度もやりましょう。
意外と多くの人が、計画を立てて実行する、ということに慣れていないものです。
大人でもこういうことをできる人は、そんなに多くありません。
でも計画を立てて実行する能力は、この先ずっと、おそらくは死ぬまで役に立つスキルです。
早いうちに身に着けておくほうが後で得です。