習慣を変えるのは大人でも難しい

習慣を変えるのは大人でも難しい

もしあなたが中学生か高校生で、自分はまだ子供だから大人に比べて自制心が低い、だから習慣を身に着けられない、と思うかもしれません。

 

確かに社会人の大人たちは、学生に比べると試験に対する動機が違います。
資格試験は、まさに飯を食うためにやるものなので、危機感が非常に強く、みな必死で勉強します。

 

ですが実のところ、危機感のない状態ですと、習慣を変えるのは大人でも相当に難しいのです。

 

資格試験では危機感が大きいので必死になるのですが、やらなくてもそれほどリスクのないこと、たとえばダイエットをするために食生活や運動の習慣を変えるというのは、大人でもとても難しいのです。

 

なのでおそらく、社会人の大人たちに、もう一度受験勉強のチャンスを与えて勉強させてみたりすると、おそらく自身の昔の学生時代と同じくらいの勉強しかできないでしょう。

 

大人になったからといって、自制心などが急に成長するわけではありません。
逆にいうと、中学生くらいでも自制心を発揮して、自らを勉強に向かわせる、ということは十分可能です。
さすがに小学生の低学年や幼稚園児では難しいでしょうが・・・

 

 

大人たちは情熱が少ない

社会人の大人たちは、割とネガティブな動機で(勉強自体が好きなわけではなく、やらなければ飯が食えないという理由で)必死で勉強しますが、十代くらいの若者に比べると、情熱というものはあまりありません。

 

体の中のエネルギーというか「何かやりたいことを夢中でやる」ということが、歳を取るにつれてやりにくくなってきます。

 

まだ十代くらいの間は、勉強以外にもやりたいことがたくさんあり、夢中になれることがほかにあり、それに夢中になってしまって勉強をおろそかにしがちです。
友達との会話が楽しすぎるとか、漫画やゲームが面白すぎるとか、絵をかいたりスポーツをしたり、楽しいことがたくさんあります。

 

歳を取ると、あまりこういうことを楽しむことができなくなるのが普通です。
その代わりといってはなんですが、歳を取ると「やりたいこと」に流されることが少なくなる分、「やらないといけないこと」を割と続けやすくなってきます。

 

若い人にとって、ほかに何かすごくやりたいことがあるのに、それを我慢して自由時間の大半を勉強に費やすというのは、心理的にも抵抗があり、その主観的な苦痛は大人たちよりも強いかもしれません。

 

実際のところ、十代の若者でも「やりたいことは特にない」というような淡白な人もたくさんおり、そういう人のほうがすんなりと受験勉強をやりやすかったりします。

 

しかしそれは別に、好奇心や情熱が少ないほうがいい、といっているわけではありません。

 

次の章で説明しますが、自分に何かやりたいことや好きなことがある場合、それもうまく受験勉強に使えるようにしていくといいでしょう。