12章のまとめ

12章のまとめ

本当は勉強すれば成績が上がるのに、自分は勉強ができない、苦手だと思い込んでいると、やる気がなくなってしまい、本当に成績が上がらなくなってしまいます。
できるできないにかかわらず、まずはできるという可能性を持ってやったほうがいい結果が出ます。

 

以前に一度でも長時間勉強したことがあるなら、それを今ここで、できるだけ忠実に再現してみましょう。過去に一度できたことは、今でも同じやり方でできる可能性が高いです。
完全に同じ状況を再現することができなくても、似たような状況を作り出せばそれなりのいい結果が出るだろうと期待できます。

 

過去のうまくいった状況がなかなか再現できないときは、あなたが勉強したという行動の「原動力」は何かを分析して再現しましょう。「なぜ勉強できたのか」を再現します。
あなたの中にある「勉強できたことのある原因」を再び引っ張り出すことで、再び勉強できることが期待できます。

 

問題行動がある場合、その問題が起きたときにどうしようか?とばかり考えがちですが、「問題行動が起きないとき」の状態を分析し、再現しても効果的です。
悪癖は生活リズムを思いっきり変えることで、あっという間に治ることが多いです。「やめなければ!」と思っているだけではたいてい何も変わりません。

 

私たちが「これはできる」「できない」という思い込みは、過去にそれが実際にできたりできなかったりした体験のために出来上がった思い込みであることが多いです。
「もしあのときにうまく対応できていたら・・・」というような想像をめぐらせることで、恐怖体験などを想像で修正していこうというのが再刷り込みという方法です。

 

このサイトを読んでいる時点で、あなたはすでに勉強のやる気は十分にあります。それでも勉強できないとすれば、「やる気はあるけど行動に移せていない」だけです。行動するための方法を学んでください。

 

純粋に心的な意味での「やる気=エネルギー」の正体は、体内の科学的物質によるものです。
エネルギーがあっても、それが「やりたい」ことだけに向いてしまい、本当に結果の出る「やるべきこと」に向かないことがあります。これでは計画通りすべきことをして結果を出すことができません。
思い通りの結果を出すためには、常に「それによって出る結果」を予測しながら、今から何をやるかを決めることが必要になります。そして衝動を抑えることに慣れてくると、それも次第に苦痛でなくなってきます。

 

想像の中で勉強できる人になりきったり、真似をすることで気分の変化が生じ、やる気が出ることがあります。モデリング(模倣学習)といいます。
できる人になりきるだけでも無気力ややる気の問題がある程度改善されますが、もっと具体的に模倣してみましょう。たとえば勉強できる人に直に教えてもらうといいでしょう。それが本来の模倣学習の意味です。