問題が起こらない場合を再現する

問題が起こらないときを再現して問題行動を治す

前のページでは「過去にうまくいった経験を再現する」といいました。
もしあなたに何か問題となる困った行動があるなら、「それが起こっていないときの状態」を考えてみます。これを再現します。
問題が起こっていないときの状況を再現するので、これを使えば問題行動は防げるはずです。

 

例を挙げてみましょう。

 

あなたがゲームが大好きでやめられないとします。勉強をさぼってゲームばかりしているとします。
でもあなたの自由時間すべてをゲームに費やしているのでしょうか?よく振り返ってみると、自由時間だけれどもゲームしない時間があるかもしれません。

 

それはどういうときでしょうか?たとえば「今持っているゲームすべてに飽きてしまった時」だとしましょう。
新しく面白いゲームが発売したら、それに夢中になってしまう。しかしやりこんで飽きてしまうとゲームをしなくなり、また新しいゲームを買うとそれに夢中になって勉強せずに・・・と繰り返しているのであれば、今後受験や試験が終わるまで、一切新しいゲームを購入しなければよい、となります。

 

どうしても新しいゲームをやりたいなら、ゲームを購入して1週間だけ遊び、1週間たったら中古ショップに売ってしまうといいです。
何も永久にそのゲームができなくなるわけではありません。受験や試験が終わったらまた購入すればいいのです。

 

問題行動が起こっていないということは、うまくいっているときです。それを参考にして再現します。

 

さらにほかの例を挙げてみます。あたなが毎晩、友達とのラインに夢中になって勉強をさぼっていたとします。
では自由時間なのにラインに夢中にならない時間はあるでしょうか?それがたとえば「早朝」だったとします。
さすがにラインの会話は相手がいなければできません。朝5時などの早朝には友人が寝ているので、ラインの会話ができません。
つまりこの場合、早朝に勉強すればいいということになります。

 

対処法として、思い切った生活リズムの変更を行います。たとえば家に帰ってきてから夜の8時から9時くらいにはもう布団に入って寝てしまい、朝の3時か4時ごろに起きて勉強するのです。
朝起きるのは少し大変かもしれませんが、うまくいけばこの悪い癖を次の日から完全に治すことができます。

 

 

悪癖を治すために生活パターンを変化させる

悪癖というのは実際のところ、生活リズムを大きく変化させるとあっという間に治ることが多いものです。
学生では難しいかもしれませんが、たとえば一人暮らしをしてみるとか、帰宅時間や起床時間を大きくずらしてみるとか、そんなことでよくなることが多いです。

 

思い切った行動で大きな変化を起こすと、一気に生活パターンが改善したりします。
ゲームを売ったり朝3時に起きるとか、ずいぶん大胆なことに見えるかもしれませんが、それくらい思い切ったことをやるからこそ悪癖が治ります。

 

「やめなければ!やめなければ!」と心の中で念じているだけでは、たいてい何も変わりません。