絵画の技法のメモ

絵の技法のメモです。
あまりにも膨大な量のメモなので、上から目で追っていくのは不可能でしょう。Ctrl+Fで単語を検索するといいと思います。
絵だけでなく、動画を作ることも考慮している部分があります。

 

 

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0.サンプル
まず作品の方向を決め、似たような既成の作品をいくつか眺める。
それらをもとにして、変形してインスピレーションを出す。

 

///このようなことをする理由
実際、どれだけ独創的に作ったつもりでも、いくつかの作品を真似たものである。

 

///注意
具体的なイメージなしに構成を作ることはできない。
もし構成の時点で進まなければ、インスピレーションによって具体的なイメージを出すしかない。

 

二次創作:
線・プロポーションは変えない。陰影は変えていい。

 

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DS(デフォルト・スタンダード)について

 

一言で言うと「美しく見せるための法則」
表現の内容が広範囲(時間的に)、使い回しが多いなどの場合、全体を平均した表現にしなければならない。
共通要素以外は表現してはならず、その分を埋めるのに「美しい」と思えるようなデフォルトを設定する。
特に必要がなければ、このデフォルトを使用することにする。
厳密には完全にデフォルトになることはない。一定割合でデフォルトを含む。

 

///立ち絵
立ち絵は性格・心理描写のみ提示する。行動や目的を提示してはならない(使い回しができなくなる)
性格は髪型と服装のみで決定し、ポーズは関係ない。
立ち絵は感情ごとに作られるため、心理描写が最大の目的。ポーズは心理状態と性格から決める。

 

切り点:
ADVでの立ち絵の最下点(下の切り点)は、へそのあたりから膝の少し上までさまざま。
頭身数でいうと2.5〜4くらいまで。あまり頭身数が大きいと絵が小さくなって細部が描き込みにくくなる。3弱(股間で切る)くらいが安全か。

 

///一枚CG
これは全ての要素を表現できる。これのみでゲームを作ると非常に表現力が強いが、時間がかかる。

 

///萌え絵ならではの技法
本当の髪は部分ではっきりしたまとまりはないが、萌え絵ではいくつかの固体の塊のように描かれている。
顔面は平坦で凸凹がない。一つの面。
エロを求めるなら、陰影は濃くしてリアルにするべき。ただし頭部以上はそうではないようだ。
「いー」以外の口では、上前歯以外の歯は存在しない。が舌はある。
鼻は小さい。
眉毛は影はあるが、眉の骨は存在しない。
頬は反射光と赤みがある。

 

///計算で描く場合の注意
定規で計算して描く場合、小さい紙では誤差が大きくなりおかしな絵になりやすい。
全身を描く場合、顔だけでも別のA4程度の紙に描き、後で合わせると比率がずれにくい。

 

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手順

 

紙はA3の用紙を分割スキャンしてもいい。あとで接合できる。
以下、シナリオがあればそれに従うが、シナリオがない場合にはそのときに作らなければならない。

 

インスピレーション:
まず、思いついたアイデアがあればその時点でどんどん書き込んでいく。精密には描かない。
詳細は下のインスピレーション法を参照。

 

基本設定:
下調べ、調査。絵を描く場合、裸体以外の衣服や背景などはカンだけで描くと下手になる。服の仕組みや背景のリアリティのため、十分な調査をすること。
テーマを決める(心理描写と解決行動)
障害、人数、世界設定を決める。
人物設定(年齢、性別、個人差、服装、髪型)をする。
人物の性格を決め、そこから服装、髪形を決める。各人物が、容姿、内面ともに拮抗しないようにする。
背景があれば作るか想定する。

 

構成:
ポーズ、運動状態を決める。最初はあまり深く考えず、思いついたものをラフスケッチで描いてみる。
モデルの目的から、どういう「運動状態」であるかを決める。
運動状態からポーズ、キャラクタサイズ、カメラ位置を決める。
構成理論に従い、ある程度美しく、運動や形がわかりやすいようにポーズとカメラ位置を調整する。
具体的なポーズが決まった後に「美しいポーズ」理論で、補助的に修正する。ただし「美しいポーズ」の理論が本来の身体機能による表現が弱くならないように注意する。

 

推敲:
推敲時はシナリオ作成と同じく、資料を参照するが、そのときは「資料の項目を上から順に見ながら、当てはまる部分はどこか」というふうに探したほうがよい。そのほうが効率がよく、項目間の組み合わせも考えやすい。
テーマ(心理、障害、行動)と人物設定が適切であるかどうかチェック。そのテーマに対し、様々な人物設定(下記参照)を入れてみて、よりより設定がないかどうか探る。
テーマとポーズ、サイズ、カメラ、光源が適切であるかチェックする。さまざまなポーズを試して、最適かどうかチェック。また様々なカメラ位置、光源をシミュレーションしてみて、最適かどうかチェック。

 

下書き:
BOXを描く。そしてBOXの中の体の断面の「輪」を描く。

 

シワの手順:
別紙に服のシワの尾根を描く。
マクロセグメントとミクロセグメントについて、それぞれ端を描く→力線を描く→尾根を描くと同時にセグメントラインを描く、の手順で行う。力線の長さは力の大きさに比例させるとわかりやすい。
まず服の硬さと厚さをそれぞれの服の材質ごとに設定。

 

別紙に書く:
まず初期状態(風船を入れたようなシワのない状態)にし、縮パワーによる残留シワを書く。
そこに体を入れ、運動状態にし、重力とフィット度により接面を全て描く。そこから出る凸力線を描く(フィット度の弱い部分は力線を入れない)
接面により変形した部分から、凹力線を描く。
残りの力線(縮環、外部力、端部のずれなど)を描く。
全ての力線を描き終えたら、接合(合体、相殺、干渉、重力加算、消滅)させる。
また別の紙にマクロなセグメントを描いておく。縦と横に格子状に描く。

 

完全に裸の状態で輪郭線を描く。あまり詳しく描かない。
本紙にシワの尾根を描く。服と髪のシワの下書きを描く。髪は代表線、大きな塊(セグメント)、小さな塊の順で。
本紙にミクロセグメントを描く。

 

その後:
筋肉をそれぞれ線で分ける。
脂肪の量を考慮しつつセグメントラインを描く。
ペン入れする。太い鉛筆で濃く描く。その後PhotoShopへ。

 

塗り:
レイヤーは陰影ミクロ用を最大2段階、ハイライト用を最大1段階。マクロ陰影用を1段階、マクロハイライト用を1段階用意する。陰影は乗算、ハイライトはスクリーンで。
まずミクロ用のレイヤーで、別紙のマクロセグメントを参考に、およその陰影をつける。ただしこれは「マクロ陰影」ではない。
同じレイヤーに、マクロセグメントの陰影にミクロセグメントの陰影とハイライトを書き加える。
別のレイヤーにマクロ陰影とマクロハイライトを乗算でつける。どちらかというと最終調整的な感じで。
光源は、元の光源(一次光源)と、反射光光源(二次反射光球面)を想定する。その上から環境光(三次以降の反射光)の調整をする。
テクスチャを書き込む。

 

PhotoShop以降:
PHOTOSHOPに取り込むとき、拡大描写の時を考え、念のため完成時の6倍以上の解像度で製作するとよい。新しいパソコンならスペック的にも遅くなったりはしない。
シェイプあるいはパスで輪郭を描く。
ラスタライズし、周辺をぼかしツールや指先ツールでぼかしたり、エアブラシで削ったりする。
内部はブラシで陰影を付ける。シェイプはかならず輪郭をぼかさないとおかしくなる。
さらにぼかしツールや指先ツールで陰影を整える。
さらに上にオーバーレイや乗算などの効果を付ける。
テクスチャをつける。乗算やオーバーレイなど。
各グループ(影含めた2,3のレイヤー)ごとに調整レイヤーで微調整していく。さらに画の全体に調整レイヤーで微調整。
最後に色彩理論で修正する。ただし「光源理論」(光源による気分表現)を少しでも壊さないように注意する。

 

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インスピレーション法

 

完全に正しい形を書くだけではつまらないことがあるので、画家の意図した「歪み」を適切に生ませる方法。
骨格と肉にわけ、最初に思いつきのまま書いてみて、あとで修正していく、という手順。
なので最初から完全に具体的には書かない。

 

骨格:
測定などは行わず、とにかく思いついた感覚で、骨格のみ描画してみる。
この時点で詳細まで書かない。あくまで大まかな輪郭を描くだけ。
心象の形状をできるだけ映すように試みる。

 

骨格のみ書いてみたら、次に計算された骨格を比較し、どうしてもおかしいという部分だけBOX理論などで計算して修正する。

 

輪郭:
この後具体的な輪郭を描画するが、これもやはりインスピレーションに従い、思いつくように書いてみる。
肉の形を書いてみたら、あとで解剖学などに従い、必要なところだけ修正する。

 

この後陰影などを書いていく。これも最初に思いつきで、あとで修正という手順を踏む。

 

長所は作業が早いこと。短所は感覚で書くために狂いやすいこと。

 

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テーマ

 

障害に対する主人公の感情と、解決への行動を決める。これがテーマであり、読者への問いかけとなる。
これらはその画の瞬間のものだけでいい。
複人数いるならそれらの人物について各々設定する。

 

イメージ・ストリーミング:
思いついたことは何でも書いていく。言葉を片っ端から書いていくといい。

 

心理描写:
移り変わりの速い要素なので、画を描く時はほぼ毎回提示する必要がある。
主に顔面の表情筋によるが、超クローズアップで提示することも可能。
背景をシャレードとして心理描写することも可能。
表情を区別する筋肉は、眉間、目の端、口の両上、口の両下の4つ

 

解決への行動、目的:
モデルの目的(何をしようとしているか)を決める。
ストーリー的な時間的前後を考え、詳細化により「今、どういう状況で」「何をしようとしているか」を決める。

 

背景のテーマ:
背景にもテーマが存在する。背景では「人物が何をした後か(問題後の状態)」を提示する。

 

背景による象徴的表現:
人物を小さくし、背景をシャレードとして人間を表現する方法がある。背景によって人間を表現する方法で、人間を背景で象徴させる。
例えば花畑の中に女性を置くだけで、女性らしさを表現できる。
一般にこの方法は、自然によって人間を間接的に表現するため、壮大な印象がある。壮大なシナリオや音楽(オーケストラ)には相性がいいので、積極的に使っていきたい。

 

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人物設定、障害、人数、世界設定

 

以下の中で、シナリオですでに提示されていない要素のみ提示する。
変化要素は常に提示の必要がある。また変化しない限り再提示する必要はない。

 

人物設定:
DSはシナリオの「魅力的な人間像」を参照。
一言で言い表すとどういう人物か。形容詞を思いつく限り出す。
シナリオがあればそれに沿う。ない場合、テーマを参照してモデルの性格、年齢、性別を決める(厳密に決める場合はシナリオ理論を参照)
影響範囲は、性格→顔の原型・服装・髪型、性別→体つきと顔、年齢→体型と関節の運動限界、
必要であれば最速理論のボックスを「レイアウト」で修正する。最速理論は関節点の相対位置であることに注意。

 

障害提示:
提示可能である場合、障害を画で提示する。そのためある程度のスペースを必要とする。
提示不可能な場合(その場にいない、概念障害など)は提示しない。

 

人数:障害が人である場合、その人物も入れる。
世界設定:When,Whereを提示する場合に、背景として入れる。

 

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年齢と性別(骨格)

 

以下、人物設定に従う。

 

///DS
標準体型。脚は長く、胴は短い。肩幅は男性は広く、女性・子供は狭い。
頭身数は8以下でできるだけ大きく。顔は卵型、目は顔の横の長さの半分を占め、口は男性は大きめ、女性・子供は小さめ。
男性は逞しく、女性と子供はかわいらしくなるように描く。
性別に関係なく、腕と脚は長く、顔は小さく、胴体は短く細く見せる方針で。ただし男らしさを強調するときは太く長く。
身長と骨格は比例する。14歳あたりで身長が伸びなくなるが、これは成人と同じ骨格であることに注意。違うのは肉の付き方である。

 

体型(体重):太っていてもやせていても、骨格は変わらないことに注意。脂肪が増えるだけ。最速理論のBOXも変化はない。
胴:年齢が低いほど縦に細長く、脚は短い。

 

肩幅:
肩幅とは肋骨の幅のことで、肉の幅は含まない。年齢と性での違いを考えるとき、骨格だけ変化させること。腕の付け根の関節の両肩幅が変化。
子供は成人より狭い。
男性と女性では、肩幅の「骨」は変わらない。しかし男性のほうが三角筋が大きいため、肩幅自体は広い。胸や腹にも筋肉が突いていて、女性よりも太い。

 

背骨:
女性のほうがS字の曲率が高い。つまり女性のほうが後ろに反っていて姿勢がいい。骨盤も後ろに広い。

 

腰:
女性は骨盤が横に広いが、幼いうちは性差がない(少年と同じ)
成長するのは肩幅と腰幅で、へその周囲は変化しない。相対的に見ると、少年の腰は「くびれてない」ように見え、全体的にはフラットなボディ。
ウエストのへこみの位置が、女性のほうが高い。

 

頭の大きさ:
頭身数は4〜10くらいが限界。それ以外だと明らかに変。
日本人の成人の平均は7で(髪の厚さを含めない)、子供だともっと下がる→10歳で-0.5、5歳で-1頭身くらい。髪を含めると6くらいになる。
女性のほうが頭部の骨格が丸い。

 

脚と上体の比率:
脚の長さ(股間からかかとまでの距離)と上体(頭頂から股間)の比率を変える。
よいスタイルにしようと思えば、脚を長くする。

 

顔の形:
顔の縦横の比率(縦の幅を変えるのが安全)→子供は縦が圧縮される
子供は頬が膨らんでいる。大人は頬が凹んでいる。
男性のほうが鼻が広く、大きい。
男性のほうが眉毛が前に出っ張り、目はより深く凹んでいる。眉の上も男性のほうが凹んでいる。
男性のほうが顔が縦長で、特に顎が大きく、縦長。

 

髪:女性のほうが髪が細くて柔らかい。

 

子供と大人の顔の区別:
子供と大人で、頭部全体の形は変わらない。
実際、子供は眉の縦方向の、頭部全体の比率的な位置は大人と同じで、眉と目の間が離れている。つまり目だけが大きさは変わらず全体的に少し下がる(眉から鼻の1/6下がる)。それにしたがって鼻の位置もわずかに下がる(鼻からあごの1/8点)。口も下に下がる(鼻からあごの3/8点)
子供は、黒目の白目における割合が、大人より多い。
眉を少し下げたほうが子供らしくは見えるが、実際眉毛の位置は大人と変わらない。

 

老人:
20代から老いは始まる。
骨格は青年と変わらない。主な変化点は脂肪であり、脂肪そのものの増量と、重力によるたるみが特徴。筋肉が増量するのではない。
太る人が多いが、太らない人もいる。ただし、太らなくてもたるみは生じる。
皮膚の艶がなくなり、色の鮮度と明度が落ちる。しみ、そばかすが増える。光の反射が弱くなる。
全身の毛が、抜ける、白髪になる、クセができる。髪だけでなく、眉毛やひげもそうなる。
脂肪の増量によりシワが増える。顔では、額、目尻の外側、鼻の横から口元、口元からアゴの側面にかけてできる。
重力とたるみの影響では、まぶたの外側の上部がたるんで落ちてかぶさる(もっと歳をとると、全体がたるむために目が細く見える)、口元がたるんで「へ」の字になる、顔のエラがたるんで顔の形が四角形に近くなる。
体では、二の腕、胸(乳房、大胸筋)、腹、尻、太ももが、巨大化してたるむ。
肥満になると、顔では頬が巨大化し、鼻の近くまで圧迫する。やせていると、骨や筋が浮き出てくる。

 

///アニメ画の場合の変形

 

現実にはそうではないのだが、このように描くとこう見える、という指標。
標準のプロポーションは以上に示した通りだが、ここから変形させていくことでキャラクターによる性格などあらわすことができる。
男っぽい方向へ描くと、男らしく、年寄りに見える。かっこいい、渋い。
女っぽい方向へ描くと、女らしく、子供に見える。かわいい、幼い。

 

眉毛の高さが顔全体の比率として高い位置にあると男性。低いと女性。
眉毛が細いと女性、太いと男性。
鼻の位置が高いほど男性、低いと女性。
鼻が大きいと男性、小さいと女性。
目の縦の位置が高いほど男性、低いと女性。
目の横の位置が中央寄りだと男性、外側よりだと女性。
目の縦の長さが短いほど男性、長いと女性。
口が横に広いと男性、狭いと女性。

 

不変な要素:
口の高さは誰でも不変。
目の横の長さは不変。

 

身長と顔の大きさ:
アップにしたとき、顔の大きさがキャラによって大きく異なるとおかしく見える。
なので、背の高いキャラは、顔の大きさは変えずに背を伸ばす。つまり頭身数が増えるようにする。

 

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性格と身体の極端な変形

 

アニメにおいては、極端に身体を変形させることで、それで性格を表せる方法の一つになる。
体の各部変形を、それらの機能や意味、特徴から来ると考える。
例えば耳が大きいと聞きたがりで、目が大きいと覗き魔とか。
わずかに変形させておけば人間に見えるが、大きく変形させすぎると人でなくなるが、あえてそうすることもある。

 

 

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同じ年齢・性別での個人差

 

比率に関しては、どの部分でもおおむね平均値(最速理論値)の±12〜15パーセント以内に収まる。
胴や顔、脚などの縦横の比率も±12〜15パーセント以内。
脚の曲がり方には直線、O脚、X脚などの個人差がある。

 

他人から見て、顔が最もわずかな差で識別できる部分なので、以下に示す。

 

頭部全体:
全体の縦横の比率→ただし顔の各パーツの、全体に対する位置の比率は、同年齢で個人差はほとんどない。

 

頭部全体の角の曲率:
頬の下部がどれくらい膨らんでいるか、下まで伸びているか。顎の骨に関係しているようで、ダイエットで肉が削げ落ちてもここの曲率は変わらない。
頭部上部の角、つまり頭頂部のとんがり具合は、同年齢、性別でも個人差が出る。髪の広がり方に影響する。

 

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人体の比率・データベース

 

性差と年齢差、差のある部分だけ:
成人男性,成人女性,14歳男子,14歳女子,10歳,7歳の順で書く。

 

詳細はLightwaveのファイルや紙面を参照。

 

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服装と性格

 

服装を決める要因は主に、性格、経済力、年齢、感性(頓着性)のため、先にこれらを決める必要がある。
組織統一の服装がある場合、組織の性格に従う(制服など)

 

服装と自信の関係:
通常、「これがふさわしい」という服装を選ぶ。
恥ずかしくなければ「こうありたい(アンチ性格)」という服装を選ぶこともある。
シナリオあるときは、その性格設定そのままにする。主役も価値観は変わるが性格は変わらないため、そのままでよい。

 

服装その他:
性格のほか、経済力を示すこともある。
服装に無頓着な性格の場合、機能重視になる。
若すぎておしゃれに無頓着な場合も機能重視になる。あるいは親の好みになる。

 

///DS
先に決めた「魅力的な性格」に合わせた服装。

 

///服装の基本
服装の要素→色、露出度、ライン、フィット度、模様

 

襟:
襟があったほうがきちっとした、生真面目な印象。
襟がないとだらしない、リラックス。
スーツ型、襟なし(Tシャツ型)、フリルなど。
襟の開き具合はさまざま。Tシャツ、ボタン止め、キャミソール型など

 

境目:
肩、ズボンの中心と横、袖の横部分などには、しばしば折り目が入っている。

 

末端処理:
袖→カッターシャツのようなボタン止め、そのまま、折り返しなど
刺繍の跡があるのは、折り返しにして厚みを持たせ、頑丈にするため。

 

フィット度:
体の形がよくわかる。女性ではフィットした服は性的な印象。
一般にぶかぶかはリラックス、いい加減な印象。

 

模様:
同じ生地を使っている場合、上下があり、方向性が決まっている。
例えば上着の中央で正面から見て四角の模様は、肩以降の袖の部分は四角が腕の方向と平行だし、襟では襟の方向に平行(斜め)になる。

 

暑さ:気候に影響。性格とはあまり関係ない。
色:色彩の理論を参照

 

露出度:
特に女性で重要。典型例はスカートの丈。
露出度が大きいほど活発、性的、明るく見える。過度にすると頭が悪そう、ふしだらに見える。ただし子供では関係がない。
露出度が少ないとおしとやか、慎ましい、暗いように見える。少なすぎると不気味。子供だと親のしつけが厳しい意味になる。

 

ライン:
硬い服は直線的になり、やわらかいと曲線的になる。
襟やネクタイ、セーラースカートなど、直線が多いものに注意。
直線が多いものは、生地が硬い。曲線が多いものは生地がやわらかい。

 

直線が多い→生真面目、格式ばった、一本気、強い、男らしい、一途な、融通が利かない、きつい、公的
曲線が多い→優しい、女性的な、いい加減な、おしとやかな、軟弱、穏やか、私的

 

複雑さ:
模様が多いと派手な印象。少ないと地味、単純、素朴な印象。
フリルなど、生地をたくさん織り込んだりして、表面積を多くしたものも複雑になる。

 

必要なアクセサリ:
身体的障害を補うためのもの。
眼鏡や松葉杖、包帯など。

 

美的なアクセサリ:
イヤリング、ネックレス、腕輪、チェーンなど。
リボン→何かを象徴するような飾り。たとえば羽に似せた腰のリボン、髪飾りが猫の耳に見えるなど。

 

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髪型と性格

 

///DS
先に決めた「魅力的な性格」に合わせた髪形。

 

以下、人物設定に従う。

 

髪型と自信の関係:
服装と同じことが言える。

 

髪形を決める要素:
髪一本→長さ、方向、硬さ(=太さ)、くせ(曲率)
全体→拡散度と密度(バラけぐらい)、末端カット

 

長さ:
単純に、長いほうが女性的、短いほうが男性的。
中途半端な長さだと中性的のため、幼く見えたりする。
盛んに運動する場合、邪魔なために短くしたり、機能的な理由がある。
長い場合、部分の分け目から長いリズムで出ているように見える。
短いと「はえている数」は多く見える。より面の多くの部分から生えており、リズムが短い。
部分で長さは異なるし、部分内でも長さが異なることに注意。

 

///方向と部分分け
一つの部分で方向性はすべて同じ(部分の定義は方向性で分ける)
分け数は調整しないと増えないため、数が多いほどおしゃれに気を使っているということ。
数が少ないほど地味、単純、幼い。

 

一部分:
方向調整なしの完全ナチュラルだと、つむじから放射状の方向性を持つ。
後ろに方向付けるとオールバックになる。
無調整だと幼い・単純な感じ。

 

二部分:
前後わけ、左右わけの二種類ある。
左右わけでは、頭頂部から見て、少し斜めになることがある。45度のような極端な斜めや、極端に耳に寄った分け目は変(できなくはない)
前後分けは、前髪は前に、後ろ髪は後方へやる。ポニーテールなどで使う。

 

三部分:4種類ある。頭部をトの形に分けた三部分。それを90度ごとに回転させれば4種類できる。
四部分:前後左右、「田」の形に分ける。

 

///硬さ(=太さ)
髪の「立ち具合」に影響。特に前髪の生え際が寝ているか、立ってから落ちるかに影響。
髪が長いと全体が重くなるため、髪は寝る(やわらかいのと同じ状態になる)

 

///くせ(曲率)
無調整でくせがある場合、髪はサインカーブの形をしており、一つのカーブの後は変曲点を経て、反対方向のカーブが来る。一方向にぐるぐる巻かれる、ということはない。
調整をした場合、部分的にくせができる。髪すべてにパーマをかけたりすることはまずないため。
若い方がくせが少ないため、全範囲でまっすぐのほうが若い・幼い・単純な感じ。
見た目では、広がる方向が外側だと開放的・元気、内側は内向的・おとなしい感じ。まっすぐなら単純、幼い感じ。

 

拡散度と密度:
拡散すると密度は下がり、収束すると密度は上がる。
髪が硬いか、短い場合、結び目から広角度に拡散する。そのぶんバラけ、密度は下がる。
髪を収束するようにセットするか拡散するようにセットするかで密度に影響する。

 

末端カット:
髪の末端は、床屋の切り方によって、自然なギザギザ、平行切り(パッツン)、シャギー(かなり長さの異なる塊に分ける)
一般に、平行切りは幼く、シャギーは大人っぽいと思われている。

 

///結い方について

 

結ぶ場所:
収束、三つ編みに関しては、後頭部、側頭部ならどこでも結べるらしい。
頭頂部から前頭部にかけて結べないことはないが、頭がパイナップルみたいになるので普通の人はやらない。
ヘアバンドとヘアピンは、後頭部以外ならどこでも可能。

 

結ぶ量 :
大量に結ぶとテールが太くなる。
テールが長いときは拡散度が小さくなるが、これとは別に考えるように。

 

結ぶもの :
単に紐みたいなものでも結べるが、専用の髪留めや髪飾りなども無数に種類がある。
ヘアバンドやヘアピンは収束させるというより、単に髪を固定するだけで、固定されない部分との境目が明確になる。
前髪を耳の後ろに回すことで固定できる。
ヘアピンなどの固定具を使うことで、不自然な方向にも固定できる。

 

///結ぶ数
2つくらいが限界のようだが、大量に結ぶこともできなくはない。

 

1-tail:
普通は後ろの上で結ぶが、下で結ぶのも多い。下に結ぶと上より地味な印象。
左右片方に結ぶこともできるようで、髪の分け目を調整して左右のバランスを取るようだ。ど真ん中に分けて片方で結ぶと、なんだかバランスが悪いので、七三分けとかにすると見栄えがいい。
髪が長い場合、左右片方に結び、テールの部分をもう片方の肩の前へ降ろしてバランスを取るというやり方がある(ドラクエのビアンカみたいな形)
側頭部では少しだけ結ぶのが安定か。

 

2-tail :
左右二つのポニーテール。左右対称。
左右非対称……たとえば右上と左下で結ぶとかすると変になる。
当然、右上と右下……というのもバランスが悪い。というか、量的に不可能?
側頭部では二つでバランスがいい。

 

///結び方
単に収束させるだけ、三つ編みにする、団子状にまとめるなど、いろいろな結び方がある。

 

三つ編み:
三つ編みも「量」があって、量によって太くなったり細くなったりする。
1-tailでも2-tailでも可。

 

複雑な結い方 :和服の場合など。髪を部分的に取り出し、結び付けたりできる。

 

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化粧と性格

 

化粧が濃いほど大人びている、純粋でない(スレている)印象を与える。
顔にのみ影響する。

 

化粧の種類:
ファンデーション:肌色を顔面に塗る。シミやそばかすなど隠せる。
チーク:頬の赤みを作る。
アイシャドウ:目の上にシャドウを作る。目を大きく見せるが、実際大きくなるわけではない。
アイライナー:目のラインに沿って描き、目を横に長く見せる。
マスカラ:まつげを濃く、大きく、長くする。
アイブロウ:眉毛を描く。
口紅、リップグロス:唇を赤くするのが口紅、リップグロスは光沢を上げる。

 

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背景の効果(画像の背景と音楽)

 

//DS
建物、自然が美しい形をしているもの。色は明るく、鮮やかなもの。さまざまな色相が混じっているもの。

 

以下、世界設定に従う。

 

時刻と天候の組み合わせが任意に可能な場合、最適な組み合わせを選択する。
それらは背景だけでなく、できれば人物画にも反映させるとよい。

 

天候→雲の量、風の強さ、気温、降ってくる物体で決まる。
快晴、晴れ、曇り、雨、雷雨、雪、嵐など。

 

///遠近法
空気遠近法により、遠距離では青みがかって彩度が落ちる。
遠距離では細部が省略されるし、ぼかされる。人間の目では遠距離の細部は見えないため。

 

///背景と音楽
音楽は主人公の内面を示す。主人公の心情にマッチしていなければならない。
画像は環境の状態を示す。主人公の心情とは関係ない。

 

音楽と背景画像が主人公の心情にマッチする→雰囲気を増長
音楽は主人公の心情にマッチしているが、背景はマッチしていない→主人公が環境から孤立していることを暗示。クライマックスでは使えない。

 

///背景の創作
まず資料を集める。建物は都会か田舎か、または国によって異なるので設定であらかじめ決めておく。
遠距離部分は細部まで描写できない。細部は省略する。
動画に使うときは、ピクセルを少し増やして描いておくと安全。

 

住宅の構造:
最下部は基礎でできている。基礎の最下部は地面より下に埋まっている。基礎はたいていコンクリートだが、レンガでも可能。
基礎の上を平らにするため、上階の梁に相当する部分があることがある。その上に上階や屋根を支えている支柱、レンガが置かれる。
2階以降も梁と支柱で支えられているが、窓、ドア、ふすまなどがある部分は、それに接するように上下、左右に梁と支柱がおいてある。
それらの隙間に壁が入る。梁と壁を、西洋ではレンガで代わりをする部分がある。
屋根は雨水を外へ流せるよう、斜めに傾いている。屋根の最下部は、最上階の壁よりも外側へ突き出ている。
屋根は雨水を円滑に流すため、何枚もの小さな四角を並べたり、横長の長方形を並べたりする。
屋根の側面は梁と同じ支柱で、屋根上部を支えられているため、複雑な梁と支柱の支えが見られる。

 

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ポーズ

 

///ポーズの意味と目的

 

目的と運動:
テーマより、目的と運動を決める。
まずモデルが「何をしているか」「何をしようとしているか」を決める。
5W1H→誰が、いつ、どこで、なぜ、何を、どのようにするか

 

表現で考慮すべき要因:
「性格」「機能(運動)」「(目的)何をしようとしているか」
下の「美しいポーズ」を考慮する前に、まずこちらを優先する。

 

性格:
テーマ(心理描写)より決める。
厳密には性格は髪型と服装でしか表せないが、行動によって擬似的に表すことができる。
立ち絵は性格しか示せない(行動や目的は提示不可能)ので、ポーズ決めのために性格を代表する行動を出し、それを象徴した形で出す。過度に行動を表すと本当に行動しているみたいで合わないので注意。

 

機能(運動):
できるだけ運動状態にするほうがおもしろい。
たいてい運動の最初か終わりを表現するといい。しかし中間を表現したほうがいいこともある。
静止的な画でも潜在的運動を表現する。
あらゆる場所の関節を、できるだけあらゆる方向に回転させるように試みる。無回転がもっともつまらない。
リアルに運動を表現するために、運動の前後の動きをよく想像する。

 

意識部分と無意識部分:
上半身と下半身、どちから一方だけに意識がいき、もう一方は無意識であることが多い。
無意識運動は手足の関節は根元から動く。
意識運動は最初に動くのは「目」(情報収集と更新のため)。次に頭部。その後手足の関節は先端から動く。

 

重なる線:
遠近の線が重なるようになると隠れる面ができる。それは全体の形をわかりにくくするので避けるべき。

 

///塊、線どうしの関係
線や塊の2つ以上の関係に適用する。
似たものが集まると「群」となり、一つのものとして扱える。

 

///変形の意味
数:塊や線の数。多いと自由・開放的・動的、少ないと穏やか・閉鎖的、静的。
密度:高いほうが混雑、大量な印象。
距離:近いほうが関係が強く、一まとまりとなる。離れていると別の群となる。
角度:一般論だが重力に似せた影響があるため、上下で高さ、左右で移動感がある。
形:似ていなければ対照が強く、外的・開放的・活動的。似ていれば対照が弱く、内的・閉鎖的・緩慢。

 

///変形させる方法
位置:距離や角度を変えて配置する。左右に振れば振るほど移動性が強く、上下に振ると高さを表しやすい。距離と角度を変える。
対称:上下左右対称や点対称にして配置する。完全な対称は不自然なため、無機質的、超人的なイメージ。
拡大縮小:拡大縮小する。大きさを変えると強調度を変えられる。形そのものを変える。
追加・削除・コピー:元の形に何かを加えたり取り消したり。密度や数の変化。変形なしに繰り返すと単調になるが、無機質的な意味を持たせることもできる。

 

///主役と脇役
中央ほど、大きいほど主役になる。
色が目立つもの。ほかと色相が違うもの、鮮やかさや明るさが大きいものは主役となる。

 

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体の各部の主な機能

 

///各部共通機能

 

機能の優先順位:
危険時には通常、防御が第一に優先で、次に攻撃が優先される。攻撃と防御が同時に行われる場合、防御機能を優先する。
状況によっては攻撃が最優先されるようなこともある。

 

共通の機能:疲労回復、体を支える、物を載せる、引っ掛ける

 

疲労回復:
身体のあらゆる部分で、使用しないときは疲労回復の姿勢をとる。疲労していると特にひどくなる。
脚は立っているとき、片方ずつ重心を変えて疲労回復、座っているときは組んだり少し開いたりする。
腕は組んだり腰に手を当てて疲労回復。
首と肩は前かがみになる。疲れているとどこかの方向へだらりと垂れている。
胴体は猫背になる。
筋肉をほぐすための「貧乏ゆすり」などもある。
筋肉をほぐすため、肩から腕を後ろに伸ばしたり、胴体をのけぞらせたりする。

 

体を支える:
通常は、骨の力で支える。骨は非常に頑丈で、どの方向でも支えられる。
ただし骨にかかる瞬間的な力が強いときは(高所からの着地など)、2段階関節の場合(腕と脚)衝撃で骨が折れないように関節を曲げ、筋肉の力で支える。背骨はじゃばら状で、全体で柔軟性が強いため、衝撃には強い。
肉が厚い部分では(尻など)骨にかかる負担も少ないので、安全で力もいらない。

 

重心の調整:
腕から頭まで、重さがある限りは重心の調整に使われる。頭は重いのでわずかな傾きでも重心が変わるし、腕は長いためにテコの原理で重心にかなり影響がある。

 

物を載せる:単に載せる場合、運動中は困難。

 

引っ掛ける:通常は、肩、首、手首、指に引っ掛ける。頭、胴体、脚より下では難しい。

 

///関節の正しい曲げ方・最大角
関節の曲がる部分は円筒の中央。

 

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頭部

 

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関節点、最大角

 

首:
関節点は、首の上部と首の下部。
上部は後屈専門、下部は前屈専門。そうでない方向へも少しは曲がる(まったく曲がらないわけではない)
側屈は上の関節が下の関節の2倍くらい曲がる。
回旋は上部、下部とも同じくらい曲がる。
楽にしているときは、やや前に傾いている。
回旋時、伸びる側の胸鎖乳突筋が太くなる。外から見てもはっきりわかる。これは肉が伸びてしまうため。

 

あご:
最大40度くらい曲がる。
顎関節は下にしか動かない。口を開けたとき、上唇はほとんど動かないが、下唇はかなり縦に伸びる。同時に顎の最下位置も下がる。
横にも少し動く。これは食物をすり潰す以外には普通使わない。
顎の骨は左右にも動く。

 

目:
瞬間的に動く。中間がないと思えるくらい速い。ゆっくり動くことはない。
下を見るとまぶたも下がる。
疲労していたり眠いときは、涙の分泌が減るために、瞬きの回数が増えたり目をこすりたくなる。
目が下がるときにはまぶたも下がる。
目の縁は滑らかな曲線で描いたほうがよく、縁の厚みもそこそこあったほうがいい。

 

鼻:ほんの少しだけ動く。匂いをかぐときなど。

 

眉毛:
中央と両端に筋肉があり、中央、端ともに動かせる。ただし中央は指2本分くらい上下に動くが、両端は指0.5本分くらいしか動かない。
眉毛を動かしてもそのものの形は変わらない(曲率は常に一定)。ただし中央は筋肉の収縮が激しいため、中央付近のみすこし歪ませることができる。

 

眉毛の形:
眉毛は2本の直線。まず中央から外へ向かって一直線に伸び、終端付近で下へ折れ、終着点に着く。ただし本当にまっすぐな直線ではなく、特に折れるところではある程度滑らかに曲がっているようだ。全体もやや曲線にすると自然に見えるかもしれない。完全に直線だと硬いイメージの人間に見える。
個人差があるのは眉毛全体の角度で、曲率は皆ほとんど同じ。
太さに個人差はなく、誰でもほぼ一定。しかし眉毛の濃さは個人差がある。メイクすると場所によって太さが変わるが、自然体では太さは全ての部分でほぼ一定。
一本の眉毛で、中央が最も濃く、中央と端は薄い。
美しい眉毛は、細くて濃いもの。

 

口:
口の中央は完全に横方向に平行。特に上のほう。その後端に行くにつれて斜めになっていく。中央から一直線に斜めになるわけではない。
どんな方向にも動かせる。あごと独立して動かせる。
自然に開くと、いくらか横へも開く。上へはわずかしか開かず、下へは大きく開く。

 

表情筋:
表情筋は、両眉の内側、外側と口の外側、目の中央下(怒ったときだけ上に動く)。
両眉の外端は動かないが、中央あたりは動く。
口の外側は、上下左右どの方向へも動く。

 

その他:
顔の表面では、額・鼻・唇は光りやすく、頬から顎は乾燥していて光沢があまりないことが多い。

 

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基本機能

 

頭の回転は、主に目と口、すなわち視覚情報の入手と音声情報の発信に影響する。耳や鼻はあまり関係ない。つまり音声情報の入手や嗅覚情報を入手るのに、頭を回転させる必要はあまりない、ということ。

 

目、鼻、耳→視覚、嗅覚と呼吸、聴覚の情報収集
口→食物摂取、音声情報を発信、呼吸
表情筋→感情情報の発信
脳→命令決定

 

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機能詳細

 

///視界外の視覚情報の入手(目と首)
側屈は視界範囲が変わらないので使われない。
視界内の情報入手では目だけ動く。ただし危険度・非常度が高い場合は首ごと動き、対象を正面に捉えて分析しやすくする。
安全時は前後屈・側屈方向に傾いていても問題ないが、危険時や非常時に傾いていると、情報が正確に入手しにくく、また平衡感覚が正常でないため窮地に追い込まれていることを示す。

 

動く順番:
どんな視界外の視覚情報を入手するときも、目、頭部、胴体の順に動く。
よほど余裕がない危険なとき(かわすなど防御行動が伴うとき)は、目のみ、あるいは目と頭部しか動かなかったりする。
危険時・非常時には、早く視覚情報を入手する必要があるため、首の回旋速度は速すぎて胴体の回旋が追いつかない。

 

///疲労回復
安全な場合、首が傾けば傾くほど疲労、あるいはリラックスしている。これに回旋は使われない。
口が開いていると疲労している。

 

///音声情報の発信(口)
しゃべる場合も目、首、胴体の順に動くが、口は視覚よりは危険回避に重要でない器官のため、しゃべるだけが目的の場合、回転角は視覚入手よりは大きくない。
非常時・危険時でなければ、しゃべるときには口と目は連動する。つまり相手の方向へ顔を向けてしゃべる。体ごと向ける必要はまったくない(声の聞こえやすさのため)
非常時に顔を正面向けずにしゃべる場合、声が届きにくいので大声になる。

 

///音声情報の受信
小さい音だと、そちらに耳を寄せることがある。
慎重に音を聞いていると、それに集中するあまり、目や頭部全体が動かなくなる。
より集音率を高めるため、手を耳に添えることがある。それで急によく聞こえるわけではないが、一種のジェスチャーになりうる。

 

///平衡感覚の維持
平衡感覚が維持されていないと、移動を含めたあらゆる運動が不可能。
安全が保障されない限り、目線を水平に保とうとする。このために側屈と前後屈が使われる。
たいてい目線は水平を保っていないと移動が不可能なため、側屈後に目線が水平になるまでは足は止まっている(側屈で水平になるならそのまま移動できる)
危険時に傾いている場合、水平を保とうとしても保てないからで、かなり追い込まれている感じになる。

 

///情報の遮断
あまりにまぶしい光、大きな音、恐ろしい光景、くさい臭いなど、各器官の機能を破壊する可能性、精神的に不快感を与える可能性のある情報に対しては、各器官を守るため、閉じたり塞いだりする。
見るに耐えないものとか、気持ちの悪い音とか、器官の機能を破壊しなくても、情報の入手で耐え難い不快な気分になるものに対しては、同様に閉じたり塞がれることがある。耐性は人によって異なるのに注意。

 

///食事(口)
顎を開け、食べ物を口に入れたら、まずは上下に動かして噛み砕く。その後奥歯を左右に揺らしてすり潰す。その後飲み込む。
舐める場合、舌を突き出すことができる。

 

///重心移動
頭はけっこう重く、なおかつ接地面ともっとも離れていることもあり、首の動きだけでも、かなり全体の重心に影響する。
過剰な重心移動を避ける場合(こけそうなとき)、目線を水平に保つように首を動かすと重心も安定することが多い。後ろに倒れそうなときは顎を下げ、前に倒れそうなら上を向く。横も同様。
すばやい移動にも頭部の重心移動が使われる。

 

///感情の伝達(表情筋、顎)
感情情報を発信するため、できるだけ相手を向いて表情を発信するが、無意識に出る表情も多数あるため、必ずしも「人」を向いているとは限らない。
緊急時でなければ、だいたい相手の顔を見て表情を出す。
非常時には、視覚情報入手と同時に無意識に表情が出るため、その危険物の方向を向いている。
表情筋は意識でコントロールできるため、感情とは逆、あるいは無関係の表情を作り出すことができるが、コントロールの具合(感情抑制)は個人差がある。
ジェスチャーとして、わざと側屈して傾けて自分を弱く見せるなど、特殊例がある。わざと傾けるのは当然安全なときのみ。

 

感情の種類:
基本:驚く、悲しむ、笑う、怖がる、喜ぶ、泣く、怒る、苦しむ。
他:萎縮する、活発に話す、憐れむ、睨む、恥ずかしがる、威張る、嘲笑する、おどける、怪しむ、リラックスする、困る、心配する、緊張する、呆然とする、酔う、興奮する、期待する、耐える、嫌がる、感動する、考える

 

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胴体上部(肋骨最下部まで)

 

胴体は、機能的には上部(首下〜肋骨最下部)と下部(骨盤)に分けて考えるべき。
上部は腕や首に追従し、下部は脚の動きに追従する。

 

///頭部の機能増強(視覚情報入手、音声情報発信の範囲強化)
首の回旋だけでは角度が足りない場合に、胴体も回旋する。
側屈しても視野範囲や音声発信範囲は変わらないので、この場合側屈は使用しない。
回転しぱなっしでは疲れる。長時間安全が確保されているなら、回転したままではなく、足ごと回転して疲労しないようにする。

 

///腕部の機能強化(ばねの強さ、方向範囲強化)
腕部に大きなスピード・パワーを必要とする場合、側屈、回旋、前後屈、いずれも複合を含めて使用されうる。
細かい作業には向かない。スピードとパワーが増えるかわり、精密さは減る。
方向範囲を強化する場合も、側屈、回旋、前後屈、どれも使われうる。

 

///安定強化(脚との連携)
回旋:
脚を前後に動かすと、少しではあるが骨盤ごと回旋するため、胸から上は正面を向くように自然とひねられる。
胴体をひねっても目は一点を見続けなければならないことが多いので、頭部は運動の対象の方向を見続けていることが多い。
特に脚が運動している場合、脚の振りと逆方向に胴体をひねることで、余計な回転を防ぎ、正面を見続けることができるようにしている。

 

側屈:
骨盤の側屈と逆方向への側屈をすることで上体の安定を保つ。同方向だと身体がどんどん傾いていくため。

 

前後屈:
のけぞり方向へはほとんど曲がらない。
かがむ方向へ曲げると重心が下がって安定性が高まるとともに瞬発力も上がる。ただし一瞬の移動のみで、数秒以上の長時間の移動には向かない。

 

///重心移動の速度強化
すばやく移動したいとき、前かがみになることで上半身の重心をさらに前へ進める。
前かがみが強くなると重心が下へ移動し、最高速度は落ちるが瞬発力が増える。
移動は基本的に前進だが、後ろ(のけぞり)や横移動(側屈)でも重心移動に使われうる。

 

///その他機能
内臓の保護
筋肉をほぐすためののけぞりなど。

 

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肩・腕・手

 

///関節点と最大角

 

肩(肩甲骨):
肩甲骨は上に曲がるが下には曲がらない。上腕は下には曲がるが上には曲がらない。
前後に30度、上の限界では肩が耳につく。
肩の実質関節点は身体の中心線上にあり、高さは鎖骨の端と同じ高さ。
重力によって上がり下がりしやすい。寝ているとかなり上がった状態になる(無重力で上がった状態)
ふつう腕が90度以上上がると急激に上がるが、90度以内でもけっこう上がっている。
肩甲骨は後ろにはあまり曲がらない。前にはかなり曲がる。
腕を動かさず、肩だけ動かすこともできる。ただ無意識的にはこの運動はあまり起こらない。
肩甲骨を上あるいは前へ回したときだけ、鎖骨がくっきり現れる。

 

上腕(脇関節):
関節点は鎖骨の端。
前後は90度、後ろへは45くらい曲がる。肩と合わせることでぎりぎり真後ろ(90度)に回る。
上方向へは1度も回らない。したがって90度以上上方向に回すときは、すべて肩の回し角による。
回旋:上腕の回転が90度以内なら下腕は全く回転しない。90度以上ならそれ以上上腕が曲がった角度の半分の角度、下腕は曲がる。
外側へは回転しない。

 

下腕(肘関節):
親指側への側屈は、1度たりとも回せない。
小指側への側屈は、肘を伸ばしているときは回らないが、肘を曲げるにつれて回るようになる。最大90度。
前後屈は、曲げ側は180度、外側へは1度も回せない。
回旋は、手のひらを前に向けた状態を0度としたら、最大270度まで回る。このうち90度まではそのままの形で回り、それ以降は肘ごと回る。手180度で肘45度、手270度で肘90度の曲がり。

 

手首:
まったく回旋しない。回旋はすべて肘関節による。
前後屈は90度、側屈は45が限界。
手首自体はまったく回旋しないことに注意(下腕ごと曲がる)。屈曲、側曲は可能。

 

手:
手のひらの骨の部分もかなり曲がる。
指の第1関節は表面が尖っているが、第2関節にいくにつれて平らになる。見ればわかる。

 

指(第2指〜第5指):
回旋はまったく不可能。
付け根に限り、後屈45度、側屈45度(第2指と第5指のみ)まで可能。
前屈は、第1、第3関節は90度が限界だが、第2関節のみ110度まで曲がる。
指を曲げるとき、第2関節の曲がり角は、必ず第1・第3関節の曲がり角より大きい。
脱力状態では、第1関節が最もよく曲がり、先端に行くほど曲がっていない。
指は回旋しないことに注意。方向がおかしいと間違いが目立つ。
指は第一関節と第二関節は必ず同時に動く(親指は第1関節のみ)。第三関節(付け根)は独立して動ける。
第1関節と第3関節は90度が限界だが、第2関節だけは110度くらい曲がる。

 

指(第1指):
第1関節のみあらゆる方向に曲がる。
付け根関節は外側には一切曲がらない。内側にのみ、90度くらいまで曲がる。
第2、第3関節は、回旋と側屈はまったく不可能。
第2関節は前屈のみ、第3関節は45度まで後屈が可能。

 

///主な機能

 

肩:
腕部の機能強化。運動範囲、スピード、パワーが強くなるが、強化すればするほど腕は精密な動きはできなくなる。
首の防御(肩が上がる)
たいてい腕に力を入れているときは、肩が上がる。

 

腕:
道具を使う、体を支える、体のバランスを取る、防御、攻撃、情報発信(ジェスチャー)
外部に物理的作用を意識的に行うときは、ほとんど腕と手を使用する。

 

手:
精密な物理作用全般を担当する。外界に対して「何か」作用を及ぼすときはほぼ手を使う。
暖める、冷やす、隠す、探す……などなど。
特に精密で難しい作業をするときは、利き手で主な作業をし、非利き手は補助的に使用する。
左右対称の動きをする場合(大雑把な動き・単純作業が多い)、利き手と非利き手の違いは考えなくてもよい。
ジェスチャーと冷却をかねた動作がある。恥ずかしいときに頬を押さえたり、緊張したときに胸を押さえるなど。

 

///関節と機能

 

腕、手、肩の連動性:
普通、腕に力が入ると肩が上がる。
細かい作業では下腕が主に動き、手で作業をする。このとき先端から順に先に動く。肩はあまり動かず、目で対象を捉え続ける必要があるため、できるだけ対象物を真正面に置く。
パワフルな運動では(防御なども含む)、肩も上腕も連動し、パワーやスピードは出るが、その代わり精密さは落ちる。
バランスを取るだけのような、下腕や手を使わない動作では、肩の部分だけ動く。先端も動くが、わずか。付け根から順に先に動く。

 

方向性:
正面:両手が使えるのと、視覚と最も連動させやすいことから、操作性が最もよい範囲。
後方:肩から胴体にかけてひねり、バネを利用して強い力を生み出すことができる。それ以外で後方に腕を使うことはほぼない。
下:身体を支えるときはこの方向。手を使用しないときは(バランスを取るなど)、平均的には下方向を向いている。上へ上げるときのバネにも使用する。
上:上に力を及ぼすときにはこの方向。道具を振り下ろすときなど、正面へのバネにも使用する。
横:左右への物理作用。相手から視認しやすいので、ジェスチャーはこの方向。正面へのバネにも使用する。

 

上腕(脇)の開閉角:
強いパワー・スピードを必要とするほど大きく開く。
強いバネを使うときは、作用対象がどんな方向でも肩が上がる。強ければ強いほど大きく上がる。
弛緩状態では少し開いたくらい。

 

下腕の開閉角:
下腕があることで、手の使用範囲が大きく広がる(肘関節がなかったら遠くのものしかつかめない)
作用対象が近いと、開閉角は小さくなる。遠ければ伸ばす。
バネを使うとき、下腕を伸ばしすぎていると、先端の速度は速いがパワーが落ちる。曲げすぎているとパワーはあるがスピードは落ちる。
スピードとパワーを両立したいときは、最初バネでは大きく曲げておき、正面に突き出すと同時に伸ばすことが多い。
完全に伸ばした状態では力は入らないが、骨のおかげで支える力はある。
ある程度曲げていれば十分力は入る。
弛緩状態では少し曲がっている。

 

手:
ふつうに指を開くと全体的にやや外側に開く。
ふつうに指を閉じると全体的にやや親指側に倒れる。
手首は外界に及ぼす手の必要性に応じて回転する。
指は、重要性の順番をつけると、1,2,3,4,5指の順。親指が最も大事。
1指は、精密な操作で最も重要。主操作の指ではなく、補助操作的に使用するが、この補助がないと精密な操作はほぼ不可能。鉛筆を持ったり食事をするなど、何か細いものをはさんで複雑に動かすときには最重要の指。
2,3指は力もあり、最も操作性が強い。何かを叩いたり押したり、主操作の指として活躍する。
4指、5指は操作性に乏しく、力も弱い。通常は2,3指の補助的な作用くらいしかないが、パソコンやピアノのように、一部の操作ではすべての指が必要になる。
2,3指はどちらかが吹き飛んでももう一方が代わりを務められる。4,5指でも同様。1指だけ代わりのきく指がなく、骨折したりするととても不便。

 

防御について:
攻撃には、物理攻撃のほか、まぶしすぎる、強風、視覚(見られたくないとか)など種類はたくさんある。
交差について:防御の際、最優先は頭、次に胴体を守る。両腕が平行になるより交差のほうが防御力が高い。ただし攻撃の方向によるので、必ず頭を抱えるとは限らない。それ以外にはほとんど交差を使うことはない。腕を振りすぎてたまたま交差するくらい。
防御姿勢では、首から上すべてを守るため、肩が上がる。同時に胴体(脇下)も守りたいので脇が閉まり、両腕が交差しがち。
線的印象としては
脇が広い→男性的、開放的、安定感、攻撃性
脇が狭い→女性的、閉鎖的、防御的

 

////////////////////////////////
脚・足・胴体下部(骨盤)

 

///主な機能

 

脚:体を支える、移動する
足:接地する(移動の力を生み出すのは「脚」だが、それを地面に伝えるのは「足」)、ほか攻撃など

 

///関節点と最大角

 

脚:
付け根も膝も、基本的に、回旋はしないと考える。実際はわずかに回る。腰と一体と考えたほうが安全。
付け根は後方へはほとんど曲がらないことに注意。

 

///関節と機能

 

脚の付け根の方向性:
基本的に、開いている方向(前後・左右・斜め)に対して安定性・移動性が高まる。
移動は、視覚の関係で基本的に前進のみ。横方向への移動も可能だが、瞬間的なもので、長時間続けられない。
左右方向は、基本的に左右の安定性を維持するために開く。
後方移動は危険。振り向く余裕がないような、やむをえない場合にのみ使う。
斜めへ開いていると、前後左右への安定性・移動性が両立できる。瞬発力や急ブレーキが必要なときはこの形。
後ろにはあまり開かないことに注意。走っていても当然後ろへは曲がらない。
脚の付け根は、外側に45度くらいは回旋する。内側へはあまり回旋しない。
通常、移動時は左右に開くことはない。曲がるときには、曲がる方向とは逆の脚を少しずつ回旋させて、重心を傾かせていく。
座っているときなどは左右へ開く機会が多い。

 

脚の開閉角:
前後の開脚角度は、大きいほど運動性を意味する(通常、移動時にはほぼ前進しかしないため)
開けば開くほど安定する(衝撃に対して吹き飛びにくい)が、移動性は落ちる。
適度に開いているのがもっとも移動性が強い。あまり閉じていると安定性も移動性も落ちるが、股間の防御力は最も高い防御姿勢。
付け根は前方向には100度以上は曲がらない。

 

骨盤の方向性:
骨盤は脚の動きに追従する。骨盤のみ積極的に動かす機会はほとんどない。
脚を前後に振ると、骨盤もやや回旋する。走っているときは振る分が重心移動の無駄になるため、このような往復運動では腰のゆれはほとんどない。
脚のどちらかを回旋させると、骨盤はかなり回旋する(拳法の構えなどで顕著)。方向は、ちょうど二足のつま先の中央になる。しかし意識すれば回旋させずにいることもできる。

 

ひざの開閉角:
上骨2つ・皿・三角骨の2つで成り立っていると考える。伸ばしていると上骨と皿は一体だが、曲げると分裂し、上骨と皿の間に隙間ができる。曲げたときに面積が増える唯一の部分。三角骨と皿は常に一体。
ひざは一方向にしか曲げられないので、方向は考える必要はない(曲げているか伸ばしているか、だけ)
通常、少しは曲がっている。運動中でも静止中でも、完全に伸びきることはあまりない。
180度くらい完全に曲がっている、ということもあまりない。運動中でもそこまでは曲がらない。ただし防御力は高い。
120度くらい曲がっていると力が入りやすく、もっとも瞬発力が出せる状態。

 

足:
機能:上部の安定性の維持。ただし静止、前後移動、左右移動では異なる動きをする)
あらゆる移動時、指全体で接地する。重心の過剰移動(こけそうなとき)や全速力での走り・飛び・着地などでは、瞬間的に大きな負担がかかる。
前方移動では5指全体と上足底で接地。後方移動では踵で接地。
横移動では親指と上足底と踵で接地。移動時に移動方向と反対方向の足の親指で接地し、ブレーキでは移動方向の足の親指で接地。
後方のブレーキは踵だけなので弱い。つまり人間は後ろには倒れやすいということ。
足首は45度くらいは回旋できる。斜め方向のブレーキに使用する。

 

//////////////////////////////
運動と年齢

 

DS:デフォルトは10代後半〜20代後半あたりまで。もっとも運動性能が高いため。

 

思春期〜成人:
無駄のない運動ライン、大きなパワー、安定性も高い。
我々が通常「運動」というと思い浮かべるような、理想の運動形態が取れる。

 

子供:
子供は運動に慣れていないため、安定性が悪い。
重心移動などの予測が不完全で、体重が軽く、エネルギーがあるので、瞬発力・加速力は大きいが、最大パワーは成人に劣る。
無駄なところに力が入っている。
つまり成人に比べて、理想の運動ラインから上下左右へのばらつきが大きいということ。

 

壮年期〜老年期:
運動の危険が経験から予測できるため、瞬発力は控えめになり、安定性重視になる→重心の移動が遅く、倒れにくい姿勢をとる(接地点と重心が近い位置にある)
身体が硬いので、関節の曲がりは控えめ。そのぶんバネが弱くなり、最高パワーが低くなる。
つまり成人に比べて、関節の曲がりが控えめになる(曲がりの最大角が小さい))、ということ。

 

//////////////////////////
各部の対称性について

 

美術の基本として、左右対称はできるだけ控えるべき。
腕や脚は、カメラから見て対称でなくても、両方同じ形にするのは控えるべき。

 

顔:正面顔の場合、5度くらい傾けて左右対称を防ぐとよい。

 

脚:
移動・運動中は、常に重心が移動しているため、まず対称にはならない(重心を移動させないと動けないため)
移動中は、足が前後に開く。横に開くのは安定した静止形。
静止中も疲労回復のため、非対称であることがおおい。

 

腕:
手で「何か」をしている場合、利き腕で操作し、非利き腕は補助するように動かす。
脚とともにバランスをとっている場合には非対称になる。
何もしないときは疲労回復の状態。左右で回復のポーズが異なることが多い。
重いものを動かしたり、左右の正確さの必要なものは両手でやったりするが、動きも左右対称になることが多い。左右非対称でそれぞれ複雑な動きをするのは難しい(ピアノなど、すでにある程度記憶されていないとほぼ不可能)

 

腕と脚の必然的な対称性:
脚は重心を左右交互にして疲労回復するので左右非対称。
腕は腰に支えたり組んだりして疲労回復するので、およそ対称ではあるが、厳密には非対称である。

 

胴体:
正面→堂々、男性的、静止、どっしり感
斜め〜横→運動的、方向性がある

 

///支持点について

 

小道具によって体を支える場合がある。
下方:床、机、椅子、杖
横方:壁、支柱、
上方:鉄棒、吊り輪、ブランコなど

 

////////////////////////////////////////////
バランス、重心、接地

 

重心はその周囲の重さがつりあっているところ(3次元的に考える)
すべての接地点の平均地点を「平均接地点」とする。接地部分によって力が異なるのに注意(足は上足底とかかとにかかりやすい)
平均接地点と重心が一致(停止状態)、平均接地点と重心が不一致(遠心力があれば運動状態、なければ転倒)
接地点からの反作用力によってその上部の関節は上方へ、そこからぶら下がっている部分は下方へずれる。接地力が強ければ強いほどずれる。
胸部・腹部・腰部はカシオペア座のように折りたたむことでより安定する(特に肩と腰はあらゆる回転方向で反対なりがち)。弓なりでバランスを取ると不安定でこけそう。
頭部は常に水平と保とうとする。水平でないとかなり不安定。走っているときは傾いている。
遠心力のないときは頭が重心と一致することで安定する(頭=接地点=重心で安定状態)

 

重心と接地点の例外:
速い速度で動いているものは、重心と接地点がずれていて、遠心力もないのに安定していることがある。
これは外部からの複雑な力によるもので、とりあえずは「全体が速く動いているものはそれだけで安定している」と覚えておいてもいい。
例えば飛行機はとまっていると落ちるし(空気抵抗)、走っている人は重心が左右にはずれているのに安定している(わかりにくいが左右に遠心力がかかっている)自転車も走っているとこけない(ジャイロ効果というらしい)

 

接地面の硬さ:
接地面に骨がつくようにする。接地点の筋肉は押しつぶされて体積ゼロになることに注意。
硬い接地点では骨の形を考慮。もっとも痛くないような姿勢をとることが多い(骨盤に注意)
柔らかい接地点では接地部分による力の異なりが少ない。平均的にかかる。

 

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キャラクタサイズとカメラ

 

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基本法則

 

シーンとカットの定義:
シーンは「章」で、カットはカメラが瞬間移動するまでの長さ。

 

主役の概念:
今何かしている人(そのカットでしゃべったり行動している人物)を、そのカット主役とする。
人物だけでなく、物体も主役になったりする。人物より物体のほうが重要なこともある。

 

情報を同時に入れる:
文章と同じく、なるべく多く同時に情報を入れたほうがスムーズになる。
ただし読者が内容を理解できる前に先に進んではいけない。十分な情報を与えてから次に進むこと。

 

同じ事を続けない:
動き、人称、距離(サイズ)、角度、固定カメラ追従カメラについては、同じものをあまり繰り返さないようにする。単調で飽きる。

 

あまりにも短時間でシーンを変えない:
あまり短時間でシーンを変えると、目がついていけなくなる。

 

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絵コンテ

 

動画では絵コンテを書く。その手順は以下の通り。

 

手順:
まずはストーリーを字だけで書く。
絵コンテを書く。カメラと絵(細かく書かなくていい)

 

//絵コンテ

 

手順:
まずはシナリオテキストに従い、そのカットの内容(設定、情報提示、心理描写、行動など)から、何を映すかを決める。
人称を決める。1人称、2人称の場合は「カットの主役」のカメラ角度(正面とか側面とか)は考える必要はないが、3人称の場合はカットの主役の角度を考える。
カットの中の物体の動きから、固定カメラか追従カメラかを決める。固定カメラの場合、「画面の中の動き」を考慮する。
キャラクタの位置、大きさ、カメラの距離、それからカメラの動き(移動、回転、拡大縮小)を決める。
必要があれば、詳細化を行う。
強く示したいときは、強調技法を使う。

 

詳細絵コンテ:
詳細絵コンテを書く。絵の作りかた(3Dをどのように使うかとか、動きの時間、動きの軌道)

 

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何を写すかについて

 

見切れが発生しないように注意する。

 

///省略の概念
一度画面で絵的に提示したものは読者の頭に記憶されると前提し、繰り返し移す必要はない。
すなわち、その部分が運動なされない限り、再度写す必要はない。
視点(角度、距離、ズーム率)が変わっても、運動がなされないなら再度映さなくていい。

 

複数人数:
画面に一度に複数人数入れることができる。
構図の理論どおり、中央や大きい人物はそのカットの主役となり、脇役は小さく、中央から離して提示する。

 

人間と背景:
人物と背景との係わり合い(物理的な位置関係やシャレード)を示す必要のあるときは、人物と背景を同時に描く必要がある。そのために人物を小さくしてもよい。
人物が小さくなりすぎて、表情などわからなくなった場合、後で改めて拡大して表情を映せばよい。
背景をきれいに写すためには、ある程度の陰影が必要なようである。
場所が移るごとに提示する必要がある。

 

人物:
人物紹介時、新しい人物が登場(シーンに入場)したら、すぐ人物紹介。まず全身を写す。
以降、部分的に運動がない間は、そこは写さない。
運動がある部分はそこを写す。たとえばセリフのみの描写では、顔を写す。身体反応や行動が伴う場合、それらも全部写す。同時でも順次でもいい。
人物が退場した場合も全身表示。
入場・退場の際には、どこから入場し・どこへ退場するのかわかるように描く。

 

小道具・小物体:
物体を写す場合、ズームアップして写す。

 

シャレードの使用:
位置関係だけでなく、背景や静物が障害やシャレード、小道具などの役割を持つ場合は、これらを映す必要がある。特に人物と関連が強い場合や、人物を映し続けたい場合(背景のみだとストーリーが進まないので)は人物といっしょに映す必要があり、あまり関連がないなら人物→物体の順で別のカットで映してもよい。
通常、人物は理由がない限り中央に置く。シャレードを使ったり静物に意味を持たせる場合、人間を画面のどこかに偏らせ、その物体も主役としての意味を持つようにする。
例えば背景が花畑だと、その人物も花畑に相応しい可憐な人物だという意味になる。
画面の中の背景面積が大きいほど、より直接的な人物表現でなく、間接的、象徴的表現になる。人間そのものを「別のもので例える表現」になる。
特に自然で象徴させた場合、非人間的な、超越的な印象を与えることができる。自然は極度に純粋だったり、可憐だったり、壮大な表現を表現するには欠かせない。人工物では人間臭さが残ってしまい、あまり象徴としては意味がない。
主役を左右どちらかに置く場合、右に置いたほうがいい。感覚的に、右利きだと主役を右に置いたほうがしっくりくる。

 

画面の空白と方向性:
人物を中央からずらし、開いた部分が背景になっていると、その開いた部分に何かある、と思わせることができる。
人物がその画面の空白へ注意を向けている場合、「そこに何かある」ので、次はその空白へ向かって画面移動する。

 

カメラそのものの動き:
アニメではカメラ自体が徐々に動くことはほとんどなく、移動などは瞬間移動することが多い。
しかし映画や3DCGではカメラを徐々に移動させたり、ふらつかせたり、回転させるなど、カメラそのものを動かすことが可能である。

 

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人称

 

何を描写すればいいのか、最初にテキストシナリオにしっかり書いておくこと。
それらが表現できるように、最初に人称を決める。

 

禁則:
同じ人称を長く続けてはいけない。単調になる。適当に代える。
強い表現ほど理解しにくくなるため、連続で強い表現を使わないこと。普段は弱く、いざというときに強く。
シーンの最初の時点では、状況を説明する必要があるため、理由がない限り、3人称や遠距離カメラなど、理解しやすいカメラ視点を使う。
迫力のため、シーンの最初で1人称などわかりにくいカメラを使った場合は、後で3人称や遠距離などで理解を促す。

 

1人称:情報(強)行動(強)心理(強)
2人称:情報(中)行動(中)心理(弱)
3人称:情報(弱)行動(弱)心理(中)

 

///1人称
完全1人称:登場人物のいずれかの目線。その人物が映らない。基本的に、行動と心理描写は不可能。
擬似1人称:登場人物の少し後ろから見た図。その人物が映る。1人称人物の行動や1人称人物とカット主役との位置関係を示したいときや、1人称人物の体の動きを現す必要があるときはこれを使う。

 

情報描写:
主人公視点で映されるため、もっとも臨場感がある情報入手が可能。

 

行動描写:
物理的なやり取りがある場合、何かをされる視点になり、最も迫力がある。

 

心理描写:
擬似1人称のみ可能。
人物よりも背景が強調されるため、シャレード効果を伴う心理描写ができる。
加えて人物の表情が写らないため、「隠し」による強調技法を伴う、身体表現による心理描写になる。
上の2つを併せ持つため、最も強い心理描写を行うときにだけ使用する。頻繁に使うものではない。

 

///2人称
完全2人称:劇中の誰かの視点。そのまま目の視点。
擬似2人称:厳密でなくてもおよそ2人称的な位置にカメラがあれば、2人称とする。
劇中の「誰か(登場人物)」の視点。3人称は劇中の誰の視点でもないので、そこが違う点。劇中の誰かの視点で主役を移している状態が2人称。

 

心理描写:
しゃべりあいをしているときは、たいてい「聞いている側」の人称の視点になる。よって最も相手の顔を正面から見やすいため、表情による心理描写に向く。
表情による心理描写は「嘘をつくことができ、反応としては弱い」

 

行動描写:
一人を大きく映す視点。人物どうしの位置関係はわかりにくいが、心理描写が可能なので安定する。

 

情報描写:
相手にしゃべらせて情報を伝達するときは、表情と一緒に伝えられるので便利。3人称も混ぜて飽きないようにする。

 

///3人称
誰でもないカメラの視点、人物が複数いても全員対等である。架空の第三者の視点。

 

行動描写:
人物全員の位置関係が明確なため、行動の描写に強い。
複数人いると横顔になりがちで、その意味でも行動描写に向く。目が横を向いているときは、次にその目線の方向を映すのが基本。

 

情報描写:
疑問伏線、不明障害にあたる人物の視点で映すと、説明しなくてもその映像だけで疑問伏線や障害であることが理解できる。
どの人物の視点でもないため、冷静、客観的である。臨場感に欠けるが、確実に情報を伝えられる。

 

心理描写:
表情はあまり見えないため、身体表現による心理描写になる。
身体反応や行動による心理描写は「嘘をつけず、反応として強い」

 

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固定カメラと追従カメラ

 

割合としては、固定カメラのほうがずっと多い。

 

///固定カメラ

 

物体が画面の中を動くものを特に固定カメラという。ここでは後述の「物体の画面の中の動き」が重要になる。
基本的に、カメラの位置、回転、ズームを固定するが、絶対ではない。
背景は絵的に動かないため、1枚の絵を後方に映しておけば事足りる。3Dで動かす必要がない。

 

固定カメラ:
絶対座標に固定されているカメラ。背景を固定し、人物がその中にいる、という図。
背景や人物が入りきらずに都合が悪い場合や、入るように移動させるために、カメラは動いていてもいい。ただし一定の規則正しい動きであり、人物を追従すると追従カメラになるので注意。
背景を写したり単調になりがちなシーンでは、カメラを少しずつ動かしたり別の場所を移したりして、単調さを防ぐ。
人物が背景の中をどう動いているか、どういう位置関係にあるかを示す。
解決行動(アクションシーン)ではこれが多い。
一連の動きを含め、全て入らなくてはならないので、遠距離になりがちである。遠距離で不都合がある場合、前後に近距離の映像を入れて情報不足を防ぐことができる。

 

///追従カメラ

 

主役となる物体が画面のおよそ中央に固定され、画面の中を動いたりしないもの。ここでは「画面の中の動き」はあまり重要ではない。
基本的に、カメラの位置、回転、ズームが物体を追うが、絶対ではない。

 

追従カメラ:
人物を追うカメラ。画面の中の人物は一定の場所に固定される。人でなくても、人物の一部分や静物など、何かを固定して映し続ける視点。
人物が常に入るため、行動シーンでも表情を映し続けたりできる。
心理描写に向く。行動には向かない(位置関係がわかりにくいため)
固定カメラよりも迫力がある。ただしあまり多用すると状況がつかみにくいので注意する。
身体の動きがよく理解できるが、周囲との関連がわからない。

 

およそ追従カメラ:
これも非常によく使う。固定カメラと追従カメラの中間で、複雑な動きを省略して追わせたり、物体より速度を落として追わせる。
効果としては、固定カメラと追従カメラの中間となる。ピーキーな表現にはならない。
完全に物体を追わず、およそ追う。物体があまり複雑な動きをしている場合、厳密に追うと背景の動きが複雑化してわかりにくくなるときに。
物体より遅い速度でカメラが追う。カメラは回転し、物体は拡大縮小することが多い。画面の中で動きが作れるので、迫力との両立ができる。

 

///1人称カメラ

 

主人公などの視点で、完全に1人称の視点で動いていくカメラ。
背景を動かすので、3D製作が必要。映画では普通に使用できるが、手書きアニメでは基本、このカメラは使われない。

 

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ふらつき:
アニメではあまり使われないが、映画では現実の人間の視点のように、カメラをふらつかせたりしてリアリティを出す場合がある。3DCGでも可能。

 

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画面の中の動き

 

体を映すのと同じで、拡大縮小がある前後の動きは迫力重視で理解しにくく、平行移動のある横への動きは運動の内容を理解させるが迫力がない。
毎回完全に奥行きだけの移動ではつまらないので、たいてい斜め奥行き方向にすることで飽きさせなくできる。
固定カメラの場合、物体の動きの軌道の見せ方によってさまざまに効果が異なる。
同じ方向への運動をあまり連続して使用しないほうがいい。単調で飽きる。
2方向以上の運動「→↑」や「←↓」などでも同じ。

 

速度:
急速に動かすと、緊張するシーンになる。これはカメラそのものの動きでも、画面に出ている物体でも、同じこと。
ここでいう速度とは「画面を動く見た目の速度」のことで、画面の物体の物語中の速度のことではない。
平行移動、拡大縮小、回転ともに、見かけの速度が速いと緊張するシーンになる。遅いとリラックスした感じになる。

 

平行移動・拡大縮小:
前⇔奥:大きさを変化させるので、迫力がある。しかし軌道がわかりにくい。
横方向:軌道がわかりやすいが、迫力がない。
斜め:前後左右の情報が一度に入るので、最もわかりやすく、迫力も維持できる。安定した視点。

 

回転:
回転後に意味が集中する。
例えばうつむいていたのがガバッと起き上がると、「起き上がった」という意味になる。
正面から横へ向くと、別方向へ注意が向いている意味が強くなる。

 

背景、小物:
背景→人物、小物→人物、などの平行移動もある。
基本と同じで、後のものが強調される。

 

後方に重点:
1カットに動きがある場合、後方に重点が来る。
例えば前から後ろへ移動すると、最終的な意味は「遠くへ」となる。後ろから前へ迫ると「突っ込んでくる」になる。
回転でも、後のほうに意味が強くおかれる。

 

///背景の写し方
背景のカメラ視点は、文字通り主人公から見た「目線」を意味する。
いずれのカメラの移動も、最終的に目的地にたどり着くように動かす。
背景を移動で映しながら、その中を人物が移動することもある。

 

拡大→奥へ進行、縮小→手前へ進行。
横移動→目線を右から左(左から右)へ。
上下移動→上を向く、下を向く。

 

///小道具・小物体の写し方

 

動いている物体:人物と同じく、カメラの移動方法に固定と移動、主人公視点がある。

 

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カメラのサイズと距離

 

心理描写、障害提示、人物設定、解決行動のうち、提示必要なものに応じてサイズを決める。
拡大するほど心理描写が強くなり、縮小するほど行動や目的が強調されるかわり、心理描写が弱くなる。
障害を提示する場合、バストサイズより縮小しないと入らない。
カメラを回転させ、斜めに人物を入れることでより拡大できるが、基本的にはカメラは水平に置く。それが最も理解しやすいため。

 

///カメラという概念について
カメラというものを仮定する。これは第三者がそれを見ているという意味。
カメラ=第三者の視点であり、通常のアニメでは別の第三者の誰かがそのシーンを見ていることを仮定して作られている。ただし主人公視点のカメラは主人公視点。
枠の大きさは「視界」あるいは「注意している視界」である。
角度は「どこからその人物を見ているか」
動きは「カメラの動き(それを見ている第三者の」

 

//////////
キャラクタの位置と大きさ

 

人物に限ったことではないが、重要なものほど「大きく」「中央に」写す。
動いているもののほうが重要。人間の注意は止まっているものより動いているほうに向くため。

 

最も重要な人物:部位は中央に、大きく表示する
最低限必要な人物・部位:アップせず中央以外の場所に描く
必要ない人物・部位:見切れるよう、あるいは背景として描く

 

複数人数:
重要な人物ほど中心に、大きめに写す。
重要さが二人以上で均等の場合には同じ大きさで、上下が左右均等に映す(どちらかが中央になるとそちらに重点が置かれるため)

 

人物(主役)が中央:
完全に主役のみ強調し、主役と背景との関連は無い。

 

主役が左右どちらかに寄っている:
左右どちらかに寄っていればいるほど、そのぶん逆方向の背景の写り面積は大きくなり、大きければ大きいほど背景との関連が強調される。
強調される部分は、もちろん映っている部分だけ。左右どちらかだと、相当の背景、例えば建築物や樹木などが強調される。

 

主役が画面上のほうまで写っている:
この場合、特に俯瞰図だと、地面の部分が映ることが多い。この場合は地面の背景(草など)が強調される。

 

主役が画面の下部分にしか映っていない:
この場合は上が空いており、そこに写っているもの、例えば空や高度建築物などが強調される。

 

////////
距離

 

詳細化:
カメラを近づけたり遠ざけたりして、情報量を増やす。
一気に近づけたり遠ざけたりしてもいいが、複数回にわたって少しずつ遠近することも可能。

 

大きさ:
遠距離だと小さくなるので、表現としては弱くなる。主役から外れたり、「弱い」「あきらめ」「絶望」といった感じになる。
近いと強い、希望、という感じになる。

 

複数人数:
複数人数入れるときは、全て入るように映すため、必然的に遠距離になる。

 

//////
重要度

 

人物については、主人公が最も重要、次に脇役(障害やHelp)、最後に端役(背景とする)
建築物は縦、横、高さに分け、不要な要素は遠近法を調整していれないようにする。

 

単一パーツ(超クローズアップ):
顔の一部分(目のみ、口のみ)→特定の心理描写を最高に強調。緊張感がもっとも強い。
身体の一部分(手のみ、足のみなど)→変化要素が拡大しなければわからない場合に使う。

 

クローズアップ:
顔を全面に入れる。表情筋による心理描写を最大限に強調する。

 

アップ:
頭頂から鎖骨辺りまで枠に入れる。肩による心理描写が可能。
安定した心理描写が可能。行動の描写は不可能。
セリフの内容(情報提示)を少し強調する。

 

バストサイズ〜ミディアムサイズ:
胸の下から股あたりまで入れる。最も頻度が高い。
腕から手までのアクションを提示するのが目的で、腕または手の必要部分が見えていればいい。
この段階から第二オブジェクトを入れることができる(障害や人間関係などを提示できるようになる)
このあたりから背景がどのようなものかわかるようになるので、場所の提示が必要なときはこれ以降のサイズにする。
周囲の物体との関係も表示できるので、必要ならそれも入るように調整する。

 

全身:
脚まで入れる。足の役割(移動など表現したいとき)は必要なときに使う。
めったに使わない。事前に絵の情報が一切なく、かつ足の先まで運動を提示しなければならないときに使う。

 

遠距離:
背景との関連を第一に表現したいときに使う。
ぽつんとした感じを出せる。人物は詳細まで書き込めない。
別の表現として、背景を人物のシャレード(象徴表現)として使う方法があり、直接的ではないが、壮大な表現が可能になる(人間という枠を超えるため)

 

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立ち絵について

 

通常、へそ〜股間の少し下あたりまで入れる。
立ち絵は基本的に使いまわす道具なので、「誰」が「どんな心理」であるかしか現さない。
行動や目的まで表すと使いまわせないので、ここまで表現してはいけない。
したがって本来腹あたりまででいいのだが、初回に人物紹介するときには本来全身を映すべきなので、あえて股間の下あたりまで入れるというのが一般の方法。
実質、腹から下はほとんど何も表現しない。重要なのは服装の表現で、目的や行動を示すものではない。
人物登場時、最初に股間まで映し、後は腹まで入れるとかいう方法もある。

 

///キャラクタでない場合(背景)
背景を映す場合、情報が多いため、2,3秒くらい映さないと理解できない。
シナリオと同じで、「いつ、どこで」を示すため、最初は背景を映す。
キャラクタや小物と背景との関連を示したいときは、キャラクタや小物を小さめにし、背景を大部分にとることで可能。

 

///キャラクタでない場合(小物)
キャラクタと同じで、拡大で小物を強調する。
背景やキャラクタとの関連を示す場合、小物を小さめにとる。

 

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カメラの角度

 

基本要素:
立体角度、カメラの視野回転、拡大率と対象からの距離
立体角度→極座標で縦、横、距離の3次元。まず横角度を決め(モデル横回転と同じ)、次に縦角度(俯瞰やあおり)、最後に距離(ズームファクターつまり拡大率)を決める。

 

視点と顔の角度:
最初に顔をカメラに入れ、角度と距離を決める。
顔が人物の注目している方向であり、障害や目的に向けられている。体の中でもっとも人物の動きや意図の方向性を示す部分だから、これを中心に決める。
対象の人物から見て、1人称、2人称、3人称のカメラ位置がある。
目の動きが顔の方向と異なる場合、「一時的に向いている」に過ぎない。本来は顔の方向に用事があるのである。

 

基本:
実際には、感情と行動の強調比率で、およその角度を決める。
心理描写と行動をは、なるべく交互に来るようにしたほうが退屈しないので、顔の角度も自然と変わる。

 

///顔の横角度

 

最初に人称を考える。次のその人称の範囲内で表現の必要に応じて角度を変えていく。
人称が間違っているとおかしな絵になるので注意。
同じ角度をあまり続けて用いないようにする。飽きる。

 

正面(0度):
完全な2人称。人物にとっての「相手(障害や目標の人物)」の視点になる。主人公はその人物ではない。
人物はこちらに注目しているので、人物ともっとも接近感が強い。最も緊張感が強い。
もっとも顔面面積が多く入るため、表情(心理描写)が最も強い。反面、行動描写は低い(行動は前後に対して行われるため)
感情を最も強調できるが、運動を表すのに適していない。
横情報を現せないことに注意。

 

横(90度):
顔はさらに横にある対象を見ているため、カメラは3人称となる。
第三者的な視点で、傍観的、無関係、客観的。
最も行動(動き、運動)の描写が強い。人間の運動はほとんど前後に対して行われるため(手も足も)。反対に心理描写は弱い。
外面への方向性が強い。感情を示す効果が小さい。感情よりも行動を強調したいときに使う。
正面情報を現せないことに注意。

 

後ろ(180度):
人物と同じ視点のため、1人称となる。対象人物が「主人公」
完全に180度だと顔が見えなくて不思議な感じになるので、150度くらいにすると無理なく主人公と同じ視点にできる。
心理描写も行動描写も弱いが、主人公と同じ視点にできる。

 

中間角度:
45度→2人称と3人称の間。心理描写と運動を両立できる。
135度→主人公よりの視点で、ある程度運動と心理描写を表現できる。顔が見えなくなると心理描写を隠すことになる。
斜め前→感情と運動を両立する角度。
斜め後→運動性が強いが、感情がまったくわからない。意図的に感情を隠したいとき(感情が不明としての障害など

 

///顔の上下角

 

あおり:
下から見るので、下に隠れているときなどに使う。
偉大、堂々、いばり、勝利、喜びなどを示す。

 

俯瞰:
全体を見渡す感じになるので、客観的になる。全体的。
上空視点は人物の位置を表すのに最適。斜め上が最も位置関係をつかみやすい(xyz全ての情報を表せるため)
複数人数出すにも適している。
殊勝、落ちこみ、謙遜、慎ましい、耐えている。
上下の角度は、大きすぎると(俯瞰やあおりが極端だと)顔のパーツが見えにくくなるのでよくない。上下とも45度あたりが限界。

 

胴体以降:
胴体以降は、「運動の目的がはっきりわかるように」「DSの場合は美的性質が保たれる角度に」調整する。
関節の曲がっているときは、奥行きがあるとわかりにくいので、できるだけカメラと垂直方向になるようにする。ただし遠近法で強調する場合はこの限りではない。
まっすぐな関節はどの角度にしてもかまわない。曲がっている関節にカメラを合わせる。あるいはカメラと垂直になるように関節を曲げる。

 

///体の横角度

 

運動がカメラから見て平行移動だと理解しやすいが、大きさが変わらないので迫力がない。
運動がカメラから見て拡大縮小だと迫力が出るが、平行移動がないので運動そのものは理解しにくい。
斜め方向にすると両方のバランスが取れる。
どちらにするかは場面による。
一般に身体機能からして、体の正面から映すと拡大縮小が起こりやすく、側面から映すと平行移動が起こりやすい(腕と足の運動は前後方向が多いため)
カメラから見てXY面に運動させると、運動が平行移動のため、その運動がどのようなものかわかりやすいが、拡大縮小がないために迫力はない。
カメラ方見てZ方向へ動かすと、平行移動がないため運動がわかりにくくなるが、大きさが変わるために、迫力が出る。

 

///体の上下角度

 

体の中の、より激しく運動している部分を至近に持ってくることで、迫力が増す。
例えば走っているシーンでは、あおりにして、脚の動きを拡大させて見せると迫力が出る。
手の動きが激しいなら、手が近くに見えるような位置、角度にカメラを持ってくるといい。

 

////////
体を映す(重要性で分類)

 

以下の方法は、体を追うように映すため、カメラの移動方法が「固定」では使えない。「移動」と「主人公視点」で使える(移動はもともと撮影者の視点を想定しているため、主人公視点のほうが本来の使用方法に近い)

 

禁則:
以下は基本として、2回以上続けて同じものをやらないほうがいい。飽きる。主に、角度、拡大縮小について。
ただし上下と左右、両方とも方向が異なるならかまわない(右前→左後の次に右後→左前とか)
片方だけ異なる場合はよくない(右前→左後から左後→右前など、やってみるとわかるが、同じ配置なので人物が異なると混乱する、わかりにくい)

 

平行移動:重要な部分が2点あり、順次写したい場合、その2点を結ぶようにカメラを平行移動させる。次に重要な部分→最も重要な部分へとカメラを移動させる。

 

全身(縮小)→部分(拡大):
最も重要な部分が一点で、次に全体が重要なとき。
主人公がまだ冷静で、拡大することで次第に緊張感が高まる時に使う。

 

部分(拡大)→全身(縮小):
最も重要な部分が身体全体に分布していて、中でも一点を強調したいとき。
主人公が冷静でなく、最初に一点に視点が集中し、次に冷静になって全体が見えるようになる、という表現に使える。

 

複数人数:
一度に全部映す場合、一人当たりの重要性は低くなる。
少しでもズームアップしたいとき、順番に映す。重要性が均等な場合、単に物理的な順に映すことになる。
カメラ移動中でも中央に位置する時間が長かったり大きめに写すと、その人物は重要度が高くなる。
最後に映される人物のほうがやや重要性が高い。そのシーンでの主役、という意味で、特に最後に映してからしばらくカメラが停止したりしゃべらせたりすると重要度が高くなる。

 

パン:
人物の周りを回るように映す。アニメでは作画の都合上、ほとんど使われないが、映画では使われる。
アニメでは、例えば2人称→擬似1人称となるところを、カメラを回転させて徐々に切り替える、というもの。
横顔と正面顔を映すため、表情と運動性をいっぺんに提示できる。
体のすべての部分の構造と動きを理解できる。
後のほうが重要。

 

///最小限の動きにする
カメラは最小限に動く。
例えば、対面している2人の会話シーンで、一人目が右を向いていればもう一人目は左を向いている。これは第三者の視点で見ると、同じ位置で首を動かして2人を交互に見ていることになるから。
もし2人とも右を向いていると、カメラは話し手が変わるたびにいちいち移動していることになる。無駄な動きはしない。

 

////////
複数人数を映す

 

複数人数を同時に映すとき、各キャラクターに最適な角度をそれぞれ選んでいると、キャラクタどうしの関係で都合が悪くなることがある。
たとえば2人とも心理描写を表情でやりたくて、2人とも正面から見せたいが、互いに向かい合って話している状況なので2人同時に顔面を映せない、なと。
このようなとき、通常は2人の横顔を映して妥協するが、片方は正面、もう片方は横顔にしたりする。

 

つまり、最初に各キャラクタの最適なポーズや角度を「それぞれ」設定し、できるだけそのまま見せようと試みる。どうしてもだめなら角度などを妥協する。

 

///////////////
視点変更による詳細化

 

1人称と2人称:
人称を変更して視点変更する。

 

3人称:
前か後に3人称視点を含む場合、変更する角度は60〜150度くらい回すのが安定。
60度以下では同じような角度なので変化がなく、同じものを2度映しているような感じになってよくない。
150度以上では、例えば人物が2人向き合っているような状態だと、急に2人が入れ替わったような感じになるため、これもわかりにくくなる。
ただしこれらは「同じモノ」を映すときに注意すべきことで、別のものを映すときは気にしなくてよい。

 

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強調技法

 

以下のいずれも強調技法であるが、多用は禁物である。多用するとそれが普通になってしまい、「強調」にならない。強調はわかりにくい技法のため、多用すると全体がわかりにくくなる。

 

追従カメラで行動:
行動シーンで追従カメラをし、背景を早く動かすことで速度感を強調できる。

 

表情を隠す:
後ろ向きにしたりうつむかせたり、影で隠したり物体で隠したりして、「顔を見せてはいるが表情をわざと見えなくする」ことで、「読者に最も強い感情を想像させる」
「絵に描けないくらい強い感情ですよ」という意味になる。

 

画像を隠す:
「表情を隠す」の広義。例えば真っ暗にしたり、カットイン背景にしたり、「架空の2人称視点」にして覗き見しているような視点にしたりして、カットの主役を直接映さないことで、読者に想像させる方法。これも「画で表せないくらい強い」という意味になる。

 

完全静止画:
カメラを完全に静止させ、画面の完全に止まったまま、静止画の状態にする。あるいはほんの少ししか動かさないようにする。
動かないことで会えて読者に疑問を持たせ、緊張感を強める。次の動きに集中させることができる。

 

リピート:
普通の詳細化の技法を、少しずつ違えて反復することで詳細化する。
少しずつ拡大縮小したり少しずつ動かしたりする。
数カットの群をまとめて繰り返したりもする。

 

相対ダイナミクス:
弱いものを出し、次に強くすることでより強調する技術。

 

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入退場

 

カットの主役:
退場する人物がいる場合、残ったほうがメイン人物となる。
入場してくる人物がいれば、最初にいるほうがメイン人物となる。
メインは中央に置く(構図の理論)

 

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構図の理論

 

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定義

 

構図を考えるときは「線」と「面」を見て、それらが画面にどのように配置されているかを見る。線と面の定義。

 

線:
物体の輪郭線、物体どうしを結ぶ線(見えないが)、光のレイ(光線)、視線、体の向き、体の各部の向き・指し示す方向、関節から関節への骨
動画の場合は運動している部分の軌道。

 

面:物体の表面。

 

平面と立体面について:
線でも面でも、2次元平面的に見た場合の定義と3次元立体的に見た場合の定義が異なる。
たとえば円錐の側面は、2次元的に見た面の形は三角形だが、3次元的に見た場合の面の形はソフトクリームのような「円を巻いた形」となる。

 

線・面的印象(潜在的運動の印象):
アニメーションする運動の方向は、線的印象の「線」に相当する。
また静止画でも潜在的に運動が表現されている場合は、その運動方向が「線」に相当する。

 

方向性:
方向性がある場合は、それが静止画でも潜在的な動きとなる。
線→軌道がある場合、そちらへの方向性がある。目線や指差している方向がある場合、それが方向性になる。
面→面全体が動いていれば、それが方向性になる。

 

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線・面的印象(単純印象)

 

2次元的な線の印象。

 

水平と垂直:
重力が作用している多くの物体は、「地面に対して立っている」状態のため、このような印象になる。
人間の視界は上に30度、下に60度くらいのため、計算上は画面の縦の4分の3上くらいが普通の地平線、水平線の位置になる。

 

水平線・水平面→落ち着き、平和、大きな自然、水平線、遠距離のもの、
垂直線・垂直棒→緊張、争い、対立、人間、動物、近距離のもの。

 

水平垂直と斜め:
通常煮立っている物体は、斜めだと「倒れる」ため、重力に対して不安定さがある。
45度に近いほど激しい。0度や90度に近いと水平あるいは垂直に近い。
斜め線を無理やり作る方法として、カメラを回転させて本来の水平線を斜めに見せることもできる。

 

水平・垂直→止まっている、安定、死、静物、無機質、落ち着き。
斜め→動き、不安定、生きている、動物、有機質、いらいら。

 

直線(平面)と曲線(曲面):
激しい曲線だと激しい動きや感情などを示す。

 

直線→無機質、クール、物理的、停止、時間が止まる
曲線→生物、暖かい、穏やか、動いている、時間がある

 

錐体と逆錐体・錐体面と逆錐体面:
円錐や三角錐など、下のほうが広い物体は安定して揺れにくい。傾いている場合は不安定になる。
これを上下逆さにした場合は、下のほうが狭く、倒れやすい非常に不安定な形になる。ただし左右対称だとヤジロベーみたいに一応安定はしているが、通常の円錐などよりは動きがある。
物体を面や立体としてみる場合、重心が低いほど安定し、高いほど不安定になる。

 

錐体→安定、静止、無機質
逆錐体→不安定、動き、有機質

 

放射面・放射球(爆発・収縮):
放射状に広がる場合、自然物理的には「爆発」のイメージになるため、強烈な印象がある。方向性は均等のため、特定の方向性はない。
放射状に集まる場合、中心に強さが集中する。中心が最も激しく強い。
どちらにしても、生物にはこのような動きはないので、光や熱などの化学反応的な表現になる。強烈で無機質的。

 

球状・円状(楕円含む):
閉曲面では、方向性がなく、均等。運動性がない。平和、穏やか。ただし地面がある場合にはそちらへ転がる。
開曲面では回転運動になる。方向は、中心か外側へ向かう。
辺の多い多角形でも同じ。

 

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比率

 

美しく見せるための比率として、等間隔よりもそうでない間隔のほうが安心する。
さまざまな線を等間隔に配分し、わざとそこから外れるように線や面を持ってくると、ストレスのない絵になる。
または使用する比率として、約分できない大きな分数をもってくる。たとえば11分の6とか9分の7とか。

 

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線の数と変曲点の数

 

変曲点の数が多かったり、関節(曲がり点)が多い線、あるいは面は、より複雑で込み合った印象を与える。
曲がり点が少なければ、単純な印象になる。
人間の関節でも同じで、関節をさまざまな方向に回せば回すほど複雑な印象になる。

 

曲線の変曲点の数:
人物のポーズと同じことがいえる。
直線→男性的、素直、硬い、強い、
変曲点が少ない→女性的、穏やか、柔らかい、弱い、
変曲点が多い→より複雑、凝っている、激しい、歪んだ

 

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主題と副題

 

///主題と副題
主題(メインテーマ)ひとつだけではあまり意味がなくなる。

 

主題→中央、色が周囲と異なる・鮮やか・明るい、大きい、くっきり、近い(前景)
副題→画面端、色が周囲と同じ・鮮やかでない・暗い、小さい、ぼかされている、遠い(遠景)

 

囲い:
囲いを作ると、そこで主題と副題をくっきり分けることができる。
囲いは2次元的にも、3次元的にも行われる。
中心付近に、大きく囲っていればそれが主題。囲っていても画面端だったり小さいと副題。
大きく囲うと、そこだけ周囲から独立した印象を与える。閉じられているため、安心感がある。
近景に物体を置き、覗き見のようにするやり方もある。覗き見することで臨場感が増す。

 

画面上の位置:
主題でも完全に中央に置くと、まったく運動が感じられず、おもしろくない。少しは中央からはずす。

 

焦点とぼかし:
目がどの距離に焦点が合っているかで、主題の距離が決まる。
たとえ遠景でも、くっきりさせることでそこが主題となる。

 

シャレード表現:
背景を前面に押し出してシャレード的表現を行う場合、主題の人間などを副題に近づける。つまり小さくしたり、中央からはずすことで、主題の人物を背景で象徴させることができる。

 

トリミング:
無駄な空間があってはいけない。シャレードに使わない無駄な空間は、画面端を削除する(トリミングする)
画面端では、画面外の形が予測できるような点で切る。たとえば画面端がちょうど人間の関節点だと、画面外の形が予測できないのでよくない。画面端のところに曲がり点や関節点が来ないようにする。

 

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配置

 

以下は色彩理論と同じ。

 

物体数:多いと自由・開放的・動的・活気がある、少ないと穏やか・閉鎖的、静的。

 

群に分ける:
至近距離にある物体どうしは、まとめてひとつとして考える。群化する。
以下の輪郭線によって群化しやすくなるか、独立して考えるかが決まる。

 

反復による群化:
同じ物体をコピーすることで反復、群化できる。これらは遠く離れていても一つのまとまりにできる。
コピーするとき、拡大縮小、回転、反転など変形してもいい。

 

輪郭線の太さ:
太い→物体どうしの境目がはっきりするため、それぞれ独立する。
細い・輪郭線なし→複数の物体が、よりひとつのまとまりとして捕らえられる。

 

各物体について、絶対量(多さ)、密度、絶対位置の3要素がある。
多いほど、中央ほど主張が強い。

 

絶対量:物体が多いほうが、騒がしい。少ないとさびしい。
大きさ:大きいほど強い。複数なら対比が強いと強さと弱さがはっきり分かれる。
絶対位置:中心だと動きが止まってしまう。適当にずらすとよい。また対称図形は動きが止まるのでよくない。

 

密度:
対決→物体が大きく、少ないほど対決し、まとまって集中する印象になる(物体が一つでは無理だが)
散開→物体が小さく、たくさんあるほど散開し、乱れて開放的な印象になる。

 

///目線の流れ

 

線や面を配置したら、それらはある方向から別のある方向へ、目線が自然に流れるようになっているとよい。
開始位置は主題の物体で、終了位置は副題の物体である。
目線が流れる方向については、線や面のそれらの方向性に従う。

 

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美しいポーズ

 

補助理論であること:
以下は美しく見せるためのポーズの法則で、優先順位は低い。
まずは機能を優先し、そのあと以下について考え、可能であればそれなりの修正を行う。醜いよりは美しいほうがいいに決まってる。
これを優先するあまり、根本的な「機能による表現」をおろそかにしないように。あくまで補助的に用いる。

 

///線的印象
物の輪郭や境界線が線となる。特に大きく物を分ける境界線が重要なので、以下の法則を検討する。
人間と比較した印象になる。
以下、配置(絶対、相対)含めて考える。

 

I,C,S分類は人物と同じ。
I…素直、正直、単純、男性的、緊張、硬い、人工的、超人的、閉鎖的、中心、主役
C…やわらかい、自然、動物、優しい、弛緩、女性的
S…複雑、混雑、大量、狭い、開放、自由、力(ばねと比較)、

 

プロポーションと同じで、腕と脚はできるだけ長く細く(男性は太く長く)見せるようにする。
腕と足は遠近をつけないほうがいいが、二段階関節のうち片方だけ完全に奥行き90度(見た目長さゼロ)ならよい。
胴は短く細く、顔は小さく。
二段階関節(腕と脚)では内反りは女性的、外反りは男性的に見える。

 

胴体:
I,C,S型+ひざによるZ型(鋭角、鈍角、混合、直角)
全体にCとかではなく、あくまで頭、胴、足がCになっているかどうかということに注意。
形は「カメラマンの見た目」でCの形。
I…素直、正直、単純、男性的、緊張、硬い、人工的、超人的、閉鎖的、中心、主役
C…やわらかい、自然、動物、優しい、弛緩、女性的
S…複雑、混雑、大量、狭い、開放、自由、力(ばねと比較)、
基本的に、鋭角は緊張、鈍角はリラックスを示す。鋭角は力が入っていて、鈍角のほうは力を抜いているため。

 

肩と胴体:
肩と腰を回転させることで見た目に狭く見せることができる→肩と腰のどちらが長いかで全体の形を考える。
肩が腰より広く見える→男性的
腰が肩より広い→女性的
胴体は横から見ると細く、正面から見ると太いため、このようなことができる。

 

腕:
二段階関節は、角度は胴と同じ。鋭角ほど緊張、鈍角ほどリラックス。
腕は遠近をつけず、できるだけ長く見せる。カメラと直角方向。
手の平はカメラと直角にし、できるだけ小さく細く見せる。
物を持っているときでも、できるだけ手を長く見せるように。

 

脚:
二段階関節部は鋭角が緊張で鈍角がリラックスを表すのは胴や腕と同じ。
どちらがB(Basic:支える足)かS(Show:動く足)か
B脚とS脚の床時計の角度が大きいほど女性的・大人っぽい、小さいほど(均等重心に近づくほど)男らしくなる。
足首の角度:内曲がり(女性的))、まっすぐ(中性)、外曲がり(男性的)
膝:内股(女性的)、がに股(男性的)
両脚の距離:長いほど(股の角度が広いほど)活発なイメージ
開脚幅:広いほうが男性的、、開放的、安定感、攻撃性。狭いと女性的、閉鎖的、防御的。脚を閉じていると「本能的防御」を意味することから。
付け根の関節:外回転だと男性的、内回転だと女性的。
第2関節:外回転だと活発、内回転だとおとなしそう(たとえば付け根が内回転で第2関節が外回転だと活発な女性)

 

足:
足回転:3次元ある
前後屈…爪先立ち(長く見せる、優雅、しとやか)、踵立ち(短い、若い、コミカル、がさつ)
側回転…内向け(女性的、優雅、しとやか)、まっすぐ(男性的、活発、おてんば)、外回転(若い、喜劇的)
回旋…膝ごと動くので脚の見え方と連携

 

 

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色彩理論・配色

 

補助理論であること:
第一に太陽光によるシャレード的な気分表現に用いるべきで、色彩理論はあくまで補助的に用いる。

 

///DS
明るさ、鮮やかさが全体的に高くする。色相にデフォルトはない。
主色(表現すべきもの)の色相、彩度、明度を決める。

 

///単色の色相
色相環は上から右回りで赤、朱、黄、緑、青、紫の順。

 

暖色(赤、朱、黄):
自然界には炎、光など、高温のものが多い。大きく、前へ出て見える。
暖かい、優しい、上、女・子供、家庭、感情、

 

寒色(緑、青、紫):
自然界には空、葉、海など、低温のものが多い。小さく、後ろへ下がって見える。
寒い・冷たい、下、男・大人、仕事、論理、

 

///彩度と明度
彩度が高いと純色に、低いと白か黒に近づく(明度しだいで)

 

彩度:
自然界では、物が腐ると彩度が落ちる。花は彩度が高い。
彩度が落ちて、ほとんど白黒になると、以下の基準は役に立たない。
高い→若い、新しい、活動的、浮ついた、現代的な、強い
低い→年寄り、古い、鈍い、落ち着いた、古風な、弱い

 

明度:
自然界では光のイメージがある。太陽、昼間、熱、活動の象徴。
高い→明るい、暖かい、光、上、軽い、動的、有、女、子供、柔らかい、大きい
低い→暗い、寒い、闇、下、重い、静的、無、男、大人、硬い、小さい

 

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複数の色の組み合わせ

 

色数:多いと自由・開放的・動的、少ないと穏やか・閉鎖的、静的。
色相:離れていれば対照が強く、外的・開放的・活動的。接近していれば対照が弱く、内的・閉鎖的・緩慢。

 

明度と彩度:
セパレーション:セルシェーダ。形状よりも色を強調する。形状が重要でないもの、例えば背景にはこれを適用するといいかもしれない。
グラデーション:色よりも形状が正確に表せる。至近距離の物体はこれでやっておけば、形状の認識の誤りがない。

 

群に分ける:
色立体上の距離が近いものは、同じ群としてひとまとまりにする。群の数が色の数とみなす。
RGBはもともと色価が強く、CMYは低いことに注意。同じ明度、彩度でもCMYは低く見えるので、明度彩度あるいは色の変換が必要。

 

///物理的配置
各色について、絶対量(多さ)、密度、絶対位置の3要素がある。
多いほど、中央ほど主張が強い。主色は中央に、多く配置する。

 

絶対量:多いほうが雰囲気に影響する。

 

密度:
対決→密度の高い色はほかの色と対決する。離れて集まっている感じになる。密度が大きいとその色の主張が強い。
散開→密度を減らすと別の色と混ざっている感じになる。

 

絶対位置:中央に来るほうが主色になる。量は関係ない。

 

明度・彩度調整による主色の明示:
主役にする:彩度を上げる。明度差を上げる。色相差を上げる。
脇役にする:明度、彩度を下げる、添え色、領地(色数を下げる、背景を単純化、物理量を下げるなど)

 

明度・彩度の均一化:
上記のように、彩度や明度に差があると、彩度や明度が高いほうが自然と主役になってしまう(目立ってしまう)
主役を特に作らないときや、主役にしたくないものが主役になってしまうとき(誤ってそこだけ目立つような場合)は、明度や彩度を調整して均一化する。
均一化することで、「それ全体が主役、あるいは脇役」とみなすことができる。

 

その他:
コントラストが強いと、リアルに見える分、欠点も目立つ。

 

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最終の色調・明るさの調整

 

各陰影ごとに調整レイヤーを上からグループ化する。数が多くて大変なときは、あらかじめコピーしておき(レイヤーセットにしておくとよい)統合してからすればいい。
使用して意味のある調整レイヤーは、下から順に「レベル補正」「明るさ・コントラスト」「カラーバランス」「色相・彩度」で、下から順に調整していく。
最初に明るさを調整する。カラーから次に明るさを調整すると、色まで失われる部分が出てくる。
理想的には各陰影ごとにすべて施すが、それほど見た目が変わるものでもないので、重要な部分か面積の大きいものだけやるといい。調整レイヤーはグループ化するとその陰影だけに調整できる。
終わったら、全体に調整をかける。これは重要なので必ずやる。グループ化せず、全てのレイヤーの一番上に持ってくる。

 

カラーバランス:およそ光の色を表している。ハイライト、中間色、シャドウとも、同じように変化させると中間が強くなって不自然になる。全体が明るければハイライトだけ、暗ければシャドウだけ調整する。
レベル補正:中央に寄せるほど光のぼかし度が省略される。コントラストが強くなるが、弱められないのに注意。色の情報は減るので、できるだけやらないほうがいい。最初左右の矢印を調整し、次に中間の矢印を調整。下の全体の明るさ調整はあまり使わない。
明るさ・コントラスト:明るくした場合はコントラストを強め、暗くした場合はコントラストを弱めると自然に変化する。これも色情報が失われるので、できるだけやらないほうがいい。

 

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遠近法

 

///意図的に使われる遠近法

 

近いものほど大きく見えるため、強調される。強調したいものを近くに持ってくる。
体のどんな部分でもこの方法で強調できる。あまり大きく見えない部分でも、前方に突き出すようなポーズを取らせればそれで主張は強くなる(胸など)
奥行きを出すと、奥行き部分の長さは短く見えるが、かわりに手前のものは太く、大きく見える。
奥行きを45度くらいにし、ズームファクターを大きくすれば、あまり長さを損なわずに手前のものを大きく見せることができる。

 

体全体の上下遠近法:
立っている人間を、下から見ると脚が長く見え、上から見ると頭部が大きく見える(強調される)ことに注意。

 

///正確な遠近法の描き方

 

線の方向:
3次元の消失点を考慮。消失点へ向かうおよその線を何本か描いておき、それを参考に各線の方向を決めるとよい。
消失点を取るとき、15度おきの遠近網はtanに比例する。まず15を適当に取り、最初からの距離で2.2、3.7、6.5、13.9。あるいは2,4,7,14と覚えてもいい。

 

線の長さ:
角度と減衰割合は対象への距離は無関係で、90度を1とすると、75度は0.95、60度は0.85、45度は0.7、30度は0.5、15度は0.25
遠近法とは無関係の線を一つ取り(垂直線など)、それに角度の減衰割合をかける。手前は少し増やし、そのぶん奥は少し減らす。
人工物で、地面と水平な線や垂直な線を「消失点へ向かう線」とすると書きやすい。

 

視円錐(フォーカスポイント):
フォーカスポイント(視円錐の中心)は、上から1/3、横は中央の点で、この割合は不変。
視円錐は角度が一定だが、対象からの距離が近くなると、実質的に遠近網に入る角度は狭くなるように見える。
視円錐は目の可視範囲に基づいており、上30度、下60度、左右それぞれ60度くらい。
厳密に計算をすると、上は0.52、下は1、左右に1.28の長さとなる。

 

///LightWaveを使う描き方
ズームファクターは通常、6くらいでちょうどいいが、手前の強調の具合によって随時変化させるとよい。
ワールド座標を使うときは、一度XYZのどれかの軸に平行にし、回転させたい部分を回転させた後にまた戻せばいい。
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簡易遠近法

 

実際のところ背景の静物は、形が単純な割にパース計算が面倒で、かつパースの計算ミスが目立つので、明らかに3Dを使うほうが早い。
人間は、形が複雑で3Dによる入力ミスが多いのと、人間の個性の誤差や体型によって変えることが多いのと、簡易遠近法でやってもさほど効率が変わらないため、3Dより簡易遠近法で描くといいかもしれない。

 

///手順

 

中心線と法線:
人間を縦に通る線(中心線)とそれを法線とする中心点を通る面を描く。これでBOXが書ける。以下の手順で。
Xが水平横、Yが上方向、Xが奥行きとすると、まず関節とつながる中心線(主にZ方向)を書く。このときXY面にすでに傾かせておく。
中心点を書き、その中心点から出るXYZ3方向への中心線を書く(各面の中心を通る)。XZ,YX(BOXから見て)の順で回転させるとわかりやすい。ちゃんと定規で長さを測り、まっすぐ線を引かないと少しずつずれて後でおかしなことになる。
XZ方向へ回転させる。残り2つの中心線は、とりあえず真横に描く。
YX方向へ回転させる。残り2つの中心線の上下方向の長さがわかり、そのぶんずらす。
遠近法による長さのゆがみは考慮しない(複雑すぎるため)
3方向への中心線を書き終えたら、定規で(重要)BOXの面の一つ、最初の中心線を法線とする面を書く。これでBOX全体がすぐ書ける。

 

奥へ向かう線:
奥のほうへ行く線は消失点へ向かうようにさせる。それで幅は奥のほうが小さい。消失点は遠近網により求める。ただしあまり遠くに消失点がある場合は無視してもいいだろう。
奥のほうへ向かう線を2つ以上引いたら、それらを結んで奥のほうの面を作成する。この面の線の長さから前のほうの何倍かわかるので、そこと同じ奥行きのものはその倍率で描く。
一応、消失点に向かう線を引かなくても、相似の理論から拡大率は求めることはできる。消失点へ向かう線の長さとBOXの線の長さの比率で。
遠近法によるゆがみは、長い線だけ考えればいい。短い線では、角度が大きくても小さくても倍率は大きくなる。

 

輪:
平面に沿って輪を書いていく。
輪郭線を書いていく。大まかでいい。その後全体のバランスをチェックし、細かい筋肉の描写をする。

 

遠近網:
遠近網の横(水平)のラインは、横長のキャンパスで30度がぎりぎり入るくらいが普通。縦長のキャンパスでは15度がぎりぎり入る。どちらも60度と75度は無限遠としてもいい。

 

 

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細部

 

///描く手順

 

順番:
セグメントライン描写→塗り方を決める→ハイライトと陰影の段階を決める→大まかな陰影、ハイライトを描く(光の方向と種類の提示)→細部の陰影、ハイライトを描く(対象の質感を提示)

 

ランダマイズ描写:
方向、数がランダムで変更しても見栄えの変わらないもの。
自然物、あるいは自然によって形の変わるもの(髪など)はこの描写が可能。

 

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服のしわを描く

 

///マクロセグメント、ミクロセグメント
服の陰影でも、大まかな部分と細かな部分に分けられる。
大まかな陰影は、しわの理論によって、その陰影も曲率などに影響する。
大まかな部分は体の形と一致し、服の硬さなども曲率などにもちろん影響してしわを作る。
3次元的に考える。ねじりなど、見えない後方からの力がある。奥行きで長さが変化しているものに注意。LightWaveを見ながら描くとわかりやすいかもしれない。

 

///シワを決める要素
材質:布の硬さ、厚さ、縮パワー
身体動作:フィット度、曲率(3軸方向ある)、波長、振幅、数

 

硬さ:シワの曲率に関係。硬いとシワは直線をつなぎ合わせたような形になり(つなぎ目は曲率が高い)、角度が緩やかでもぼかしは少ない。柔らかいとすべて滑らかな線。曲率が一定でゆるく、角度が急でもぼかしが多い。
厚さ:シワの数に関係。薄いと数が多い。厚いと数が少ない。
縮パワー:縮みのときの縮む方向の力。強いと振幅は大きく、波長は短くなる。

 

フィット度:
かかる力に比例。シワの波長、数に関係。低いと波長が長く、ぼかし大。高いとシワの波長が短く、ぼかし少。
非常にフィットしているところでは生地が回り込み、二重生地になる。部分によってぼかしの度が異なる。
最も強くフィットしている部分はシワがなくなり、凸部となる。
フィット度だけは同じ服でも場所によって異なる(力が強いと大きい)。硬さと厚さは、同じ服ではすべて一定。

 

服の大きさ:
服にも大きさがあり、同じ大きさの服でも、やせていればフィット度が小さくなり、しわが増える。小学生などはセーラー服がぶかぶかになる。
この「全体のフィット度」によって、やせているか太っているかが区別できる。

 

フィット度と縦の曲率(ぼかしの強さ):
フィット度とぼかしの強さ(=縦の曲率)は必ずしも比例しない。実際はかなりランダムなので、一つのシワの中で、適当にぼかしの強さを変えたほうがそれらしく見える。

 

凸部:
フィット度が最も強いところで凸部となり、そこから力線は全方向へ放散する。フィット度が弱い場合は中身がそのまま外部の形になるため、凸力線は出ない。
凸力線はフィット度が強いため、曲がることがない。たいていまっすぐ。

 

凹部:
「縮み(曲げ)によってできるシワ」と「初期シワの残留(服が破れないために最初から存在するたるみ)」がある。その直前の運動が残留シワに影響する。
方向はややランダム。手脚では円筒の縦方向に垂直にシワができるが、胴体では縦にも横にも縮みシワはできる。
腕や脚などの関節を曲げたときにできる内輪差でかなり多くの凹部ができる。

 

縮パワーによる残留シワ:
円柱が長いもの(長袖など)でできる。摩擦力でシワが固定されるため。短い袖ではできない。
ズボンと胴体では重力でシワが下に下がる。
人間の体を円柱とみなしたとき、風船状態から戻るときのシワは、円柱の断面方向に、ややランダムに角度がついてかかる。

 

胴体→上部は肩を支点として下へ力線。下部は円柱断面へ尾根ができる。
長袖・長ズボン下部→円柱の断面へ尾根ができる。
長ズボン上部→股間を支点として放射状に尾根ができる。
スカート→上部を支点とした凸力線と重力ですその外側が中央へよる力。

 

支点:
内部支点→内部から服を支えている点で、力線の出方は凸点と同じ。したがって凹点が近くにあると相殺や増加を起こす。主に肩、首、ズボンやスカートの腰(ベルト)など。
外部支点→外から力が加わって支えているもの。凹点と同じ。長袖の先、ズボンの先、上着の腰のあたりで縮むのがこれ。
服の支点→服の生地によって支えられているもの。これは体を入れる前にすでに付いている。凸点と同じ。わきの下、ズボンの股間など。

 

縮環:
布が細くまとまるときに、まとまる方向へしわができる。
腰部(特に大転子、バンドで上着やスカートにもできる)にできる。
腕や脚の末端(固定袖のあるもの)でできる。

 

外部の力:
外から内へかかる力は、弱い場合はマクロセグメントに形として影響するだけだが、強い力では面全体が凸部になる。

 

端部のずれ、めくれ:
運動の結果、袖などの端部が内側にずれたり、スカートのすそがめくれ上がって、そのまま固定されたもの。

 

///初期シワ
体と同じサイズでシワのない服は、小さすぎて着ることができない。あらかじめどんな服にも表面積に余裕があり、そのぶんシワとなる。
初期シワは、中に風船を入れたような状態を想像するといい。最大限引き伸ばした状態でシワがない状態、そこから通常に戻るときに縮むぶんがしわになると考えるとやりやすい。ハンガーにかかっている状態。
腕の袖は水平より少し下がったくらいで、脚の袖はやや開いたくらいが初期状態。
半袖、半ズボン、スカートのように、関節を通らない短い服でも初期シワがある。

 

///接合
ベクトルの加算は、基本的には存在しない。力線ベクトルが交差すれば、尾根は交差してできる。

 

合体:
凸と凸が近接するとその間に橋渡されるシワができる。
シワどうしが近接すると、結合して一つの大きなシワになる。
複雑な曲線のシワは、動いているうちに簡単化される。

 

相殺:
同じ方向の凸部と凹部のシワが近接すると相殺する(摩擦力のため、かなり近接しないと相殺しない)
異なる方向で、直角に近づけば近づくほど相殺しなくなり、よけいたくさん深くシワができる。

 

重力加算:
重力によって、生地の最上部は凸部になる。
重力によって凹シワは下方(斜め下方)に集まる。
凸シワ(支点シワ)はよほど鉛直方向でない限り、重力の影響で凸点から離れれば落ちていくため、シワの線は曲線になる。
ほかのシワも重力で下がる部分があるので、そのぶんは下へゆがむ。
風は重力と同じように考える。

 

消滅:
縮む力の中で、力線が円柱の外側へ出て行く場合、外へ力が出て行くので力線は消滅する。
具体的には半袖の先端(長袖は外から支える力が働いていることが多い)やスカートの下方でよく起こる。

 

///尾根
尾根は適当に交差させたほうがそれらしく見える。方向にランダム性を加えること。
シワの影の先端はシワの消滅部で、ほとんど鋭利に描かれることが多い。さらにたいていぼかしながら消滅する。
空間の広いところ(シワのない広い部分)はフィット度が低くなりがちで、波長が長く、ぼかしも大きくなりがち。

 

///シワのぼかし
ぼかしに関係する要素:フィット度(波長)、硬さ(曲率)
シャドウと物体の距離(光が回折光の場合)
これ以外にも、ランダムで曲率・波長は変わる。

 

端影:
光源の方向には、端のほうの細い影ができる。下端や右端によくできる。

 

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線を描く

 

///線の省略
線とは、近似的に陰影の一部のようなもの。したがって線の色は陰影の色をさらに濃くしたもの。物体の境目に影があるので、それが近似的に線となる。
したがって、線をつけない場合、陰影をかなり濃くするとおかしく見えない。

 

///手順
安全にいくなら、すべての筋肉と表面に見える骨を描く。
最初に骨(関節)の位置を描き、その後筋肉を描く。
服はすべての等高線を描く。
紙に細かくすべて書き込んでいく。丁寧にやるときは重要なステップ。

 

///省略
まず元の形を参考にし、どれをどのくらい省略するかを決める。

 

///各部(細部は解剖学の資料を参考)
///骨格一般
多くの部分では、関節のあるところは鋭角になり、ぼかしがない。関節と関節の間の中央部分は筋肉の多いことが多く、ぼかしが強くなる。
筋肉が多い(特に男性)では、骨の部分は凹になる。女性は凸。大転子や肩甲骨などで顕著。

 

///筋肉一般
肉の引っ張り:
ポーズによって関節が動き、肉が引っ張られて通常の位置からずれる。
筋肉・脂肪・乳房などは重力で垂れる。垂れた部分は骨が浮き出たり見えなくなることもある。
圧縮されると肉もたるんでしわになる。指や手首ではかなり顕著に見られるので重要。
外部から力がかかると潰れたりする。
関節部分で、引っ張られる側(外側)は、肉が引っ張られるのでそのぶんへこむ。うずくまっているときの尻など、外側は体積が減るように見える。ただし骨があれば固定されているのでへこまない。

 

隆起と平坦:
曲げている部分(屈筋)は隆起、伸ばしている部分(伸筋)は平坦になる。
伸びていても、力が入っていると隆起する。
接地部には特に力が入る(曲げている筋肉が激しく隆起)
肉の量によって、やりにくい動作がある(女性は胸が邪魔なので、腕を胸の前で組みにくい、など)
引っ張ることでよく見えたり、逆に縮めることで隆起する部分がある。胸鎖乳突筋は伸ばすことで隆起、下腕と下脚の筋肉は縮められることで隆起。

 

陰影:
筋肉の分け目はかなり滑らか。ボコボコしているわけではない。

 

セグメント・ライン法:
力線を描いたら、次に垂直断面線(3Dでいうセグメント線)を描く。こちらのほうが間違いがない。
シェードの部分については、このやり方で描けばまず間違いがない。

 

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頭部

 

///髪
すべての髪において、方向は基本的に、一つのつむじを中心として放射状に出る。
いくつかの大きな「塊」の集まりと見て描く。塊としてみても先端のほうは細い。
本当にまっすぐな髪は珍しく、クセがあることが多い。
服と同じで、塊というよりはしわに近い。
伸び方向にシェードがあるが、断面方向にはない。
セグメントはカクカク。直線のみ。
尾根の方向は伸び方向に平行。
先端は分かれ気味で、終端は実質ぼかし。
前髪は絶対量が少ないので、実質厚みゼロ。

 

リズム:髪自体の重さのため、生え際がもっとも曲率が大きい。への字のような形になる。
本数:密集していると「切れ(隙間)」が短い。少ないと切れが長い。
分散度:先端のほうが分散する。生え際では全方向そろっていて、一つの大きな塊になっている。
曲がり・ねじれ:先端のほうは分散に加え、曲がったりねじれたりする。
陰影:円錐(あるいは三角錐の塊なので、端や先端は細くなるため、ハイライトや陰影が長く広い。陰影の形は全て鋭利。
色:個人差がある。一人の人間の中でも、一本一本にわずかな色の差がある(日本人なら黒と茶)ので、それを表現するとよりリアルになる。

 

髪の描き方:
まずは代表線を描き、およそどんな形にまとまるかを見る。方向を間違えないためでもある。
代表線から、髪を大きな塊に分ける。セグメントラインも同時に書く。
塊を細かく分けていく。端を細いとイメージする。塊はけっこう大きく、まとまっている(静電気か?)。あまり細い塊に分けると、バサバサの髪になる。
このとき髪の始点や終点を無理にあわせる必要はなく、むしろ流れの方向を最優先し、行き止まったらそこで線をやめていい。そのほうが髪らしく見える。
髪のマクロの陰影とミクロの陰影が重なる部分は、最も暗い。
立体レベルで方向をバラけさせ、塊に分ける。末端ほどバラける。

 

大まかに形を描く。
塊として捉える。
陰影はテクスチャであり、髪自体はでこぼこした物体ではなく、とても滑らかな平面である。
塊の太さは、一つの塊の中でもばらつきがある。繊維状のため、途中で太くなったり細くなったりする。奥行き回転で細く見えたりもするので、適当にばらつかせたほうがリアルに見える。

 

髪の密度:
末端の分かれやすさ、分かれの数に影響。
末端に行くほど密度が小さくなり、かつ髪同士の静電気が弱くなるため、広がる。

 

密度が低い→分かれる数が多い、厚みが小さい。
密度が高い→分かれにくい、厚みがある。

 

髪の陰影:
反射物質に属するため、シェードが少ないが、シャドウはある。
前髪は、厚さによる凹凸がほとんどないため、シェードは微量。
後ろ髪は凹凸がけっこうあり、シェードもシャドウも入る。
重なりによるシャドウと、一次・二次反射光によるハイライトが陰影のメイン。
最初に周囲の髪の流れを線で描いておき、描くときはこれに平行になるように描けばいい。ハイライトもシャドウも方向を間違えると不自然になるため。
つむじや分け目は髪が少ないので注意。

 

PhotoShop:
普通のぼかしの強いブラシで筆圧感知、ぼかしの強くきいたブラシでハイライトと陰影を描く。
その上から普通のぼかしブラシで、やや弱い強さで指先ツール。指先ツールは太めにしてぼかしが出るようにしたほうがそれらしく見える。
下書きは固まりに分けて描くこと。

 

縁:
シェイプで描き、大きめの指先ツールで輪郭を尖らせ、次に細い指先ツール(数本塊にさせて)でさらに尖らせる。
髪の中の陰影は、まず陰影やハイライトを描き(ぼかしなしで)、それを大き目の指先ツールで尖らせ、次に小さい指先ツールで尖らせる(1pxとまでいかなくても、かなり細いものを)その後、ぼかしツールで少しぼかすとそれらしく見える。
比較の明るいや暗いを用いると描きやすいことがある。
指先ツールは、強さを適切に設定し、細い筆で何度も描く。線を引くときは、線が消えるまで途中で止めず、めいいっぱい長くストロークする(途中で止めると滑らかにぼかせない)。線が長すぎたら強さを低めに、短すぎれば強くする。適切な値があるのでそれを見つける。

 

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目と唇(口の中も)は常に濡れているため、光沢がある。
額と鼻辺りまでは脂によって光沢ができる。
頬から顎にかけては乾燥しているので、それほど光沢はない。
若い人ほど光沢がある。
汗をかいたり雨でぬれたりすると、当然ぬれた部分は光沢ができる。

 

眉:
一本一本は、中央は上下から外側へ向かって生えている。
眉毛の高さはほぼ一定。
表情で動きはあるが、わずかな動きである。眉毛の太さくらいしか動かない。
目の上と下に生えていて、上のほうが本数が多い。
眉間とデコの筋肉によって上下に動く。横へは動かない。中央側は上下とも動く。眉毛の真ん中辺りも上下に動かせるが、中央ほどではない。最も端のほうはほとんど動かない。

 

口:
口の境目と上唇は、正面から見るとカシオペアのような形をしている。真ん中が下がっている。下唇は単純な曲線で、シワが多い。上唇より下唇のほうがラインが短い。
唇にも厚さがある。色は限りなく肌色に近い赤。
上唇の位置は一応上方向には動く。笑ったりしたとき。ただし上唇と下唇の境目(横端)は動かない。
歯の見え方は、口の周りのどの筋肉が動いているかによる。
歯を食いしばっている形(「い」の形)以外では、下の歯は見せないのがアニメの決まりらしい。実際は見える。
上唇のほうが、下唇よりもわずかに前に突き出ている。横顔では注意する。
口の中央上のくぼみは斜め下に向かって膨らむ。口をすぼめると強調されるが、開くとほぼ水平。横から見ると目立つ。
口は中央が前に突き出ている。
横幅、唇の厚さに個人差がある。横に広いほうが男らしく見えるが、現実には性差はない。
萌え絵では歯をあまり(まったく)見せない。そのほうがかわいらしく見えるようだ。
唇の上は鋭角で上へ向かうが、下唇は滑らかに下へ向かう。上唇は鋭角の下のほうだけ赤くなっており、上は無色に対し、下唇は全体が赤くなっている。

 

目:
眉と目の顔全体からの比率(子供は目と眉の距離が長い)
目の上下幅→長いほど子供らしく見える。現実は目の上下幅は年齢性別に関わらず同じくらい。
目の左右幅、二つの目の間隔→これが適切でないと不細工な顔になるが、あえて不細工にしたいときに使える。
横から見ると、目の奥行きは頭部全体の奥行きからしてわずかにしかないが、アニメ絵でそのまま描くと奥行きが物足りなく感じる。
上の縁の角度(外側へ向かう角度)→上がり(きつい)、下がり(優しい)、水平(標準)など
上の縁の曲率→曲率が大きいほうが感情的な目になる。
下の縁はそれほど個人差がない
目のまぶたには厚さがあることに注意。立体感を出すように。
目を閉じると閉じた部分に光のハイライトがある(まつげなので)
表情は眉と目と口の周りに動きでほぼ表せる。
目の虹彩は放射状に大量に出ている。また白目の部分に虹彩と瞳の影ができる。
二重まぶたやアイシャドウに当たる陰影やハイライトは描かないほうが自然に見える。目の下縁のすぐした、眼球が詰まっていて膨れているが、これも省略したほうがいい。ただし怒ると鼻の上から目の下辺りにシワができて、これは重要。

 

PhotoShopの目の描き方:
上縁はシェイプあるいは手で描き、周囲をぼかしツールして指先ツールでまつげを描く。下縁は手で書いたほうが早い。
白目は周囲をぼかす。黒目は手で書く。

 

まぶた:
まぶたのかぶさり具合(上縁の外側の陰影が強いと切れ長に見える)
まぶたが一重か二重か

 

鼻:
鼻の高さは個人差がある。高さ自体は表現しにくいが、鼻が落とす影が長くなる。
アニメで線画で鼻は小さいのに、陰影は大きく描くのは間違い。線画の大きさに陰影を合わせる。

 

表情筋:
眉は中央が上下に動く。端はわずかに動く。
表情に伴い、まぶたも動く(閉じ気味になったり、より開いたりする)
口の周りは、上下とも中央、端すべて動く。特に斜め四方向の上下左右の動きが表情を決める。
あご(口筋)も動く。これは関節レベルで動く。

 

首:
首を45度以上回旋すると胸鎖乳突筋が見える。見えないのはそれ以下の回旋。
第7頸椎は骨で膨らむ。

 

///顔以外

 

ひじ:
内側は二つの骨とみなす。いっぽう外側の二つの骨はまとめて一つの骨とみなしてよい。
内側の二つの骨は、伸ばしているときは横並び、曲げるにつれて縦並びになる。横並び時、中央側の骨が下方にある(つまり斜め並び)。伸ばすと高さは同じになり、縦並び。
曲げが0〜45度までは、肘の両端の「へこみ」ができる。

 

ひざ:
ひじと同様、伸ばしているときは両端にへこみができる。
伸ばし時、上脚の二つの骨、下脚の二つの骨の上に、皿が載っている形になる。4つの骨は「出っ張って」いる。その上に皿。
曲げ時、皿は下方へ移動、4つの骨はやはり「出っ張って」いる。肉が引っ張られて両側のへこみは消える。
排骨はほとんど見えないので描かなくてもいい。
後ろ側は、脚を伸ばしていると膨らみ、曲げていると凹んで2本の筋がよく見える。

 

背中:
脊椎起立筋は、腹のあたりがもっともへこむ。

 

胸:
乳房は真円ではない。そこそこバストが大きいと、重力で落ちていて下のラインはほぼ水平。外側面は急角度で内側に引っ込んでいる。ただし小さいバストでは当てはまらない。
乳首は外側を向いている。肩が上がると乳房も上がる。
乳首は光沢が強く、厳密には面全体にシワがある。性的興奮で乳首は勃起する。
乳輪のテクスチャは粒状になっていて、厳密には均等な塗りではない。乳輪は実際に粒があり、やや凹凸がある。中央付近に凹凸があり、周辺部は平ら。

 

腹、腰:
腰の横あたりで骨盤が表面に現れているのに注意。恥骨も表面に現れる。
腹直筋は誰でもけっこう見られる。
尻の上あたり、凹んでいる部分がある。特に女性で顕著。
腹は普通に立っていると膨らんでいるが、仰向けに寝転がると、内臓脂肪がない限りかなり凹む。変形に注意。

 

尻:年齢が少年以下では、尻は膨らんでいない。

 

肩:
鎖骨の端は大きな丸い骨で、目立つ。ぼかしは少なく。
肩が後ろに下がると肩甲骨が出っ張るので注意。

 

手:
手のひらは平らではなく、けっこう曲率がある。骨の構造からそうなるわけだが、それを考えて陰影を付ける(最速理論では平らになっている)。実際には薬指と小指が曲がり、人差し指と中指は曲がらない。だから陰影は中指か人差し指で分かれる。
手首に二つの大きな丸い骨。小指側の骨は肘に向かってかなり長く表面に出ている。
親指を開いたとき、甲側に表面上は2本の筋が確認できる。その2本の間に三角のくぼみができる。
力を抜いているときは、第二関節がもっとも曲がっており、次に第一関節。第三関節はほんの少ししか曲がっていない。
指の付け根の水かきは、手のひら側が広く、甲側は内部に入り込む。

 

脚:下脚は、内側は膨らんでいるが、外側はあまり膨らまない。

 

足:歩いたり走ったりしているとき、上足底を地に付けているが、疲れるとすべての面がべったり地に付く。

 

生殖器:
女性生殖器の陰核亀頭は、性的興奮で色が変わる。血行がよくなる。また皮があって大半の女性は包茎。興奮すると皮がむけ、最も性的に感じやすい部分。男性器と同様。
性的興奮で、2枚貝部分より内側は勃起する(大きく、硬くなる)
陰核亀頭と2枚貝部分を合わせてクリトリスというらしい。

 

顔の骨格:
子供は骨が発達していないので、全体的に曲線的。曲率が低い。
眉の骨の出っ張りや頬骨がほとんど出ていない。全体に平ら。凹凸が少ない。

 

顔の耳から咬筋へ至る線(角度)
あごの太さ→男性のほうが太い
頬骨の隆起→若いほど頬は膨らむ。成人では男性は頬がこけており、女性はふっくらしている。
まゆの部分の骨の出っ張り→男性のほうが出っ張っている

 

筋:
一般に、力を入れている筋肉の両端の筋は隆起する。
筋肉の端の部分である「筋」は、ぼかしは小さい。くっきり見える
はっきり見えるものは、手首の内側、脚を開いたときの股間、ひざの後ろの両端、脇下の両端、アキレス腱、手の甲(親指は2本)の各指に相当する部分など。

 

///筋肉と脂肪、皺の量

 

男(筋肉多い、脂肪少ない、直線的ライン)
女(筋肉少ない、脂肪多い、曲線的ライン)
子供(筋肉、脂肪少ない、骨盤と肋骨の幅が狭く、フラットなライン)
年を取ると肉にシワが増える。
脂肪は筋肉の隙間を埋めるような形で入っており、脂肪が多いほど線が滑らかになる。
皮下脂肪型肥満は女性に多く、へそから尻まで脂肪がつく。
内臓脂肪型は男性に多く、胸からへそあたりまで脂肪がつく。
やせている場合、特に骨格で横幅の狭いへその周りはかなり細くなる。
思春期真ん中(14歳くらい)で身長が伸びなくなる。このとき骨格は成人とまったく同じだが肉があまりついていない。脂肪、筋肉ともに成人より減らす。

 

///肌

 

光沢:
若ければ若いほど光沢がある。
女性のほうが肌のキメが細かく、光沢がある。
顔面の光沢は、額から鼻にかけては油による光沢があり、頬骨部は肌が張っているために光沢が出る。
脂の乗っている部分や、常にぬれている部分(目や口)は光沢が強い。

 

赤み:
血液の流れやすいところは赤く染まる。若ければ若いほど、男性よりも女性のほうが赤く染まりやすい(全体的に赤いし、赤くなりがちな部分はより赤くなる)
赤く染まる点は、顔面では頬、顎、額、鼻のあたりで、いずれも中央辺りを中心に円状に赤みがある。
先端ほど赤くなりやすい。腕や脚。
骨、筋肉の膨らんだところは赤くなりやすい。関節点も赤くなりやすい。

 

色:
日焼けによる焼け具合は個人差がある。普段の生活による直射日光の当たる頻度が大きい。
人種による色の差がある。

 

///表面に見える骨
関節をまげて皮膚が伸びるところで、骨がよく見える。皮膚が薄くなるため。逆に曲げて皮膚が集まっているところでは見えなくなる。

 

頭部:額〜目、あご、頬骨、こめかみ、
肩〜腕:鎖骨、肩甲骨、肘、手首付近
手:関節部分
胴体:肋骨上部と下部、背骨、骨盤(腰横、恥骨)
脚:ひざ、すね、足首付近、
足:関節部分

 

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陰影を描く

 

///陰影の意味
明るさ、彩度、色相→色彩理論そのまま
光源の方向とシェードの位置→物体の形を現す。形がわかるようにすることが常に重要。また屋外では時刻や天気も表す。
シェードの濃度→直接光と環境光の強さ。
サーフェイス設定→物体が何か、を表す。

 

///手順
人物と背景がある場合、背景を最初に描く。そのほうが人物への光の当たり方がわかりやすい。
まず大まかに陰影をつけ、およその陰影を見て正しいかどうかを確かめる。いきなり細部から塗らないこと。
マクロの陰影は適当でいい。細かいところまで塗らない。
はじめ濃いの陰影で塗り、あとで薄くすると、ムラがわかりやすい。

 

///明るさと角度
明るさを計算すると、光線に正面で100%、横90度で0%とした場合、60度で明るさ50%になる(45度ではないのに注意)
60度までは陰影1段階目を使い、それ以上の角度を含むところは2段階目の陰影を使用する。
ハイライトの大きさは、表面の質による。滑らかならより明るい部分が大きい。

 

///DS
光源の角度:
横角度は0度と45度。その他は美しくない。
横0度の場合:トップ(真上から真後ろ、上90度から上180度)がよい。ドラマ性を狙うなら真下も良い。
横45度の場合:水平か少し上45度くらいがよい。
真正面(横0度で上が0度)、真横(横90度)、複数光源はよくない。

 

その他光源について:
種類は太陽光かスポットライト。明るい白色光。反射光は強めに存在させる。
人物の場合、肌は光沢をつける。

 

///光の基礎

 

直接光と反射光:
平行光(太陽光)は回折しないので影はぼけない。スポットライト型と点ライト型は回折するので物体から離れれば離れるほどぼかされる。
二次反射光は直接光とちょうど反対方向と考えるとだいたいうまくいく。すなわち光と90度くらいの部分が最も暗い。
直接光が弱くなるとそのぶん反射光の色がたくさん含まれることになり、さらに陰影と物体の色との明度のコントラストが弱くなる。

 

反射光:
直射光でも反射光でも、光が当たればどこでも反射する。物質に当たれば当たるほど物質に吸収されていき、最後にはなくなる。
環境光全体は、光量全体(強さと当たっている面積)で決まる。普通は様々な方向に乱反射する。
反射光によって陰影はぼやける。したがって周囲に何もないところで強い直射光を当てるとぼやけない。
周囲に多くの面があり光が反射するところでは、そこから出る反射光を面ライトと仮定し、それら面ライトどうしをくっつけてサブパッチし、一つの巨大な球面のような面ライトと考える。
描くとき、反射回数は1回、多くて2回くらい考え、3回以降の反射は反射方向の多さと光の弱さから「環境光(全体の明るさ)」として一まとめにするといい。

 

光の強さの減衰:
光源から出る光の総量は一定と考えてよい。光源を中心とした球の表面積全体の光の量は一定。
よって、太陽光と天空光のような平行光は、距離によって減衰しない(ただし長距離にわたっては、空気中の水蒸気やチリなどで減衰する)
ほかの光源はすべて、距離によって減衰する。太陽光の人工物の反射光(乱反射するので減衰する)、人工ライトなど。
太陽光の反射光は、遠距離で反射したものは平行に近いので、減衰が少ない。室内での反射は急速に減衰するが、遠くの山などの反射光はあまり減衰しない。
球体の表面積で光の量が一定と考えるので、人工ライトの減衰は距離の二乗に反比例する。つまり距離が離れるほど、急速に減衰する。

 

入射角と反射角:
鏡面反射率が100%(完全な鏡)では入射角=反射角のため、反射角の部分が最も密度が高く明るい。そこから角度が離れるにつれて暗くなる。
鏡面でない通常の物質は、乱反射する。つまり平行光でも反射した瞬間に広がる。
角度が直角な部分が密度が高く最も明るい。角度が0に近づくにつれて暗くなる。

 

光の色:
直接光に含まれない色(RGB)は決して反射されない。
直接光が強く、近ければ近いほど直接光の中のRGBすべてが反射する。弱かったり光源が遠かったりすると直接光の各RGBが何パーセントかが差し引かれる。差し引かれる割合についてだが、反射物体の色が直接光に含まれていたら、その色は反射しやすい(弱い光や光源が遠くてもよく反射する)
光はほとんどRGBそれぞれ255だから、室内光源を近接するか、天気のいい昼に太陽光と直角に当たる面はたいてい真っ白である。

 

直射日光:
朝と夕方は、地球との角度の関係で光自体は弱いが、朝は目が慣れていないせいでまぶしく見える。まぶしく見えるから、まぶしく描くべき。
本来の色は白(RGBすべて255)だが、朝や夕方には「焼け」のせいでオレンジになることもある。
「焼け」の強さは日によって差がある。普通、夕焼けは頻繁に起こるが、朝焼けはあまりない。朝の直射光は明るい黄色に近い。

 

天空光:
直射日光の当たらない部分は、そのぶん太陽光の空からの反射光が強くなる。天気のいい日は空の反射光(天空光)で青みがかり、曇では灰色が含まれる。
太陽からの反射光。直射光が強いときはこれにかき消されるため、物質の直射光の当たる部分にはほとんど影響しないが、影の部分にはかなり影響する。
天空光の光源位置は「空全体」と考えてよい。暗い曇りの日に陰影ができないように見えるのはそのせい。
晴れの日は青色、曇りや雨では白〜灰色。
光が強いほど空は青くなるので、朝と昼では、天空光も直射光も昼間のほうが強い。そのため空は昼間のほうが青い。
朝のほうが直射光はまぶしく見える。横から光が目に入ってくるため。実際の明るさは昼間のほうが明るい。
晴天よりも曇りのほうが、光の反射物質が多いため、天空光は明るい。曇りでは直射光が弱いこともあり、灰色の天空光のほうがずっと強い。このとき影は薄いかほとんどなくなる。正確には、光源が空全体のため、陰影が全方向にできる影響。また全方向から来るため、影はぼける。
夕方、太陽がかなり沈みかけているときには、空の太陽の方角は青紫や赤紫(焼けが入る)になる。これらは天空光にはならないが、空を直接描くときには覚えておいたほうがいい。

 

陰影:
陰影を書く場合、シェード、シャドウと分けて書くといい。最初にシェードを、次にシャドウを。
まず単純に、レイとの角度に比例させてシェードを書く。何も考えなくていい。
次にシャドウをシェードに上に重ねて書く。シェードとシャドウが合成しているところは最も暗くなるように、上から乗算やオーバーレイで重ねる。

 

Shade(陰):光源との角度によって濃度が異なる。ふつう、90度までは少しずつ暗くなり、90度あたりが一番暗く、それ以降は反射光で少し明るくなることが多い。

 

Shadow(影):
光線が届かない部分ではこれが生じる。3D的に見た場合、レイが直接届かない部分にはすべて影が生じる。
影の濃さはどこでも同じ。shadeと異なる点。
光線が当たっている曲面では、90度以上の角度を持つ面では影が生じる。90度までは直接レイが届くため。90度を超えると急に暗く見えるのは、シャドウがシェードと重なるため。
平行光ではぼかしがない。室内光では、影を作る物体から離れるほどぼかされる(回折する)

 

ハイライト:
光の方向と垂直な面にはハイライトができる。特に部分の「端」にはできやすいので注意。
ハイライトはほとんどぼかしが強く、鋭利なハイライトはほぼ存在しない。

 

フォールオフ:
太陽光ではないが、人工光では距離の2乗に比例して暗くなっていく(距離2倍で明るさ1/4。距離3倍で明るさ1/9……)
フォールオフの原因は「光の拡散」と「空気中の塵」しかない。
光の拡散は人工光のみで起こる。平行光(太陽光)では起こらない。したがって太陽光の反射光も距離によるフォールオフはない。反射するたびに光が弱くなるのは、物質に当たるたびに光が吸収されるため。
塵によるフォールオフはかなりの遠距離(数km)以上で起こる。

 

光源の種類:
太陽光、電灯、炎、月光、またはそこから漏れた光や反射光など。
太陽光と月光は総量が大きいためシェードも明るいが、炎や電灯は総量が小さいのでシェードは極端に暗くなるのに注意。

 

光の方向:
レイトレーシング、ラジオシティと同様、光線の方向を光源から想像する。

 

///陰影の種類と影響される光要素
基本的にハイライトは物体の滑らかさが加わったものになる。
光源との距離が短いと光は強いが、広がりは小さくなる。
太陽光でも小さい窓から入ってきた光など、光は強いが広がりが小さい例。
反射光にもわずかに色がある。反射する物質の色。
光の要素は、光源との距離、光の総量、光の色の3要素。

 

ベース色:一次光の距離、一次光の強さ、物体の色の明るさ
ハイライト:一次光の距離、一次光の強さ、物体の色の明るさ、物体の表面の滑らかさ
シェード:反射光の強さ(一次光の広がり)、物体の色の明るさ
反射ハイライト:反射光の強さ(一次光の広がり)、物体の色の明るさ、物体の表面の滑らかさ、

 

反射率と表面の滑らかさ(鏡面反射率):
光を反射しやすい物質は、鏡のように周囲の形をそのまま反射する。反射しにくい物質は、逆に光を吸収する。
光を吸収するものはシェードが存在するが、光を反射するものは二次反射光をよく反射するため、本来シェードが存在する部分に反射光が映っていてほとんど存在しないように見えることが多い。シェード部分にも明るい部分にも周囲が映る。
シャドウは普通に存在する。

 

表面の滑らかさ:
物体の滑らかさは、一般的に硬いと滑らかだがそうでないこともある(ゼリーなど)
一般に、表面が滑らかだと反射率が強い。わずかな光でも明るいハイライトができる。

 

滑らかなものの例:
人体→髪、眼球、歯、唇、爪
その他→金属、液体(濡れているもの全て)、鏡

 

鏡面反射しない物質:
反射しやすい物質でも、表面が均一でないものや目が粗いものは、周囲がはっきり映らない。明るさだけ映る(シェード部分が存在せず、二次反射光の明るさだけ映っている)
例→髪、人の肌、口、パソコンのプラスチックなど

 

///質感
若い人の肌はつやがあるため、反射光が強くなる。光沢は広い。

 

拡散レベル:
表面がどれくらい光を反射するか。低いと表面で光が吸収されていることになる。
金属は高く、土は低い。これは「物質」によって決まる。
拡散レベルが低いと光の当たっている部分でも暗く、光のあたっている部分とシェードの暗さの差があまりない。

 

反射光:
表面に映る光の強さで、これは物質の違いではなく、表面がどれくらい滑らかかを示す。物質と滑らかさの違いを混同しないように。

 

光沢:
光の反射する広がり具合。表面が滑らかでも、より大きな面で見ると滑らかでない場合、反射は広がる。乱反射に近い。
例えばアルミホイルは表面は滑らかだが、くしゃくしゃにすると乱反射するので反射光は広がる。そういう「広がり」

 

透明度:
完全に透明なもの(水滴など)は、陰影(シェード、シャドウとも)がない。
ハイライトが、直射光、反射光ともにある。またハイライトが内部にまでめり込む特徴があり、これで透明度をはっきり示せる。
透明な物質を描くときは、その背景を、光を屈折させて描画する。
曲がりのない面の場合、そのまま背景が見えるだけ。
曲がりのある面、たとえばビー玉のような面の場合、屈折した後、光の筋は少し曲がった方向へ進む。この場合、背景は小さく見えるか反転するかの2通りしかない。

 

//////////////////////
光源

 

光源の意味:
太陽光は、具体的には「時刻」や「天候」を表す。これはシャレード的に気分などを表すため、重要。
第一には太陽光による「気分」を優先すべき。それがどうでもいいような状況なら、色彩理論などを使用する。

 

光源の位置:
直射日光の場合、天気(晴れとか曇とか)、時刻(太陽の高さ)。室内光でも位置は考える。
光源は一つがいい。しかし反射光などある場合、便宜上複数になることもある。

 

陰影がわかりにくいとき:
光をx,y,z方向に分解して考えてみる(ベクトル分割)
光の方向と垂直に等高線を入れてみる。

 

ぼかしと角度:
完全な平行光は事実上存在しない。太陽光は平行光だが、空(天空光)や周囲の自然物や人工物で反射光があり、混ざってぼやけた光になる。
部分の角度(曲率)が急だと当然ぼかしは少ない。
光の側はshadeのためぼかしが強く、反対側はshadowのためぼかしが弱くなることが多い。
面光源は、光源をいくつも並べたようなものと考える。物質のシャドウは、中央部は暗く、端はぼやける。

 

特に暗い部分:
シェイドやシャドウにおいて、ミクロとマクロのそれが重なっているところ。
シェイドとシャドウが重なっていても暗くなる。
シェイドとシェイドが重なる場合、接点が滑らかになる(物理的都合)。シャドウは滑らかさに関係なし。
角度が非常に深い部分。

 

ボリュームライト:
現実には存在しないが、光源から光が霧がかって見えるようなライト。
表現技法のひとつとして使う。

 

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絵画の基礎技法

 

///タッチ
関係要素:筆圧(硬さ)、タッチの長さ(凹凸)面の方向
技法:テクスチャ(自作含む)、自作ブラシによる白黒のスクリーンと乗算

 

///トーン
関係要素:光、硬さ(コントラスト)
技法:調整レイヤー、自作ブラシによるスクリーンと乗算

 

///ハイライト
関係要素:光の集約度、光源との距離、
技法:ハイライトの明るさと広さを調整

 

///空気遠近法
調整レイヤー、フィルタ

 

///シェーディング
通常のシェード、セルシェード、逆セルシェード
陰影の濃さは、通常では光源から見てコサインカーブで暗くなる。

 

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絵画の基本

 

///質感
硬いものほどコントラストが強い(よく光を反射する)
やわらかいとコントラストがが低い。

 

///表面のでこぼこ
筆勢が強いと滑らか、弱いとでこぼこ。

 

///角度と陰影
光と直角面を0度とすると、45度くらいまではほとんど陰影がつかない。60度あたりから急に暗くなる。それまでは陰影を付けないように注意。

 

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ツールの技法

 

線描画:
境界線は本来「陰影」であるので、線にはぼかしがあるべき。色もその部分の陰影より少し濃いくらい。
線はできるだけ細く描き、陰影はできるだけ濃く描くと、線が陰影に溶け込んで不自然に見えない。
まずかなり細い(1ピクセルでいい)で太さ均一の線を描き、ラスター画像にして、ぼかしツールで「比較(暗い)」のぼかしブラシでその部分を塗ると、太くなる。これを利用して太さを調整する。陰影の対部分を太く。
端は消しゴムなどで細くする。しかし線の端以外は細くしないほうがいい。ぼかしツールの「通常」でも消せるが、やりすぎると線が劣化するのであまりよくない。
角では太く、直線の続くところでは細くするのが普通。色はその部分の表面の色を少し暗くしたくらいの色。
線の色を変える。中の色よりもわずかに暗い色にすれば、陰影のような線が出来上がって自然に見える。
線はできるだけ細くすべきだが、少々太くなっても、線の色が中と大差なければそれほど不自然には見えない。。
1ピクセルで細すぎると思った線があれば、やはり比較(暗い)で溶かすつつ太くすればいい。
線のない部分(まつげなど)も、基本的にすべてぼかす。

 

完全なスフマート:
上のやり方とはまったく異なる方法。
線をなくし、輪郭はシェイプで描く。それをラスタライズして、ぼかしてさらに周囲になじませる。これが下塗り。
線は実質、陰影として描く。普通のレイヤーを用意し、下塗りにクリッピンググループ化し、そこそこ細いぼかしたブラシで線代わりの陰影を描く。ブラシと消しゴムで。
角では太く、直線部分では細くするのは通常の線画と同じ。端も細い。
線を描いたら、透明ピクセルをロックして、色をできるだけ内部の色よりわずかに濃くする。これも線と同じ。
ハイライトには輪郭線が存在しない。あくまで線に見えるのは陰影としてのことなので。
時間はかかるが、この方法が最も美しく問題なく仕上がる。特に口や鼻はこれでやるといい。

 

ブラシの流量:
なぜか流量が1%とか低い値だと、何度こすっても最高濃度に達しない。この結果、塗りにむらができやすい。そこで1%の流量で描くときは、何度かタブレットの面から手を離すようにする。一筆では最高濃度に達しないため、濃くしたくないときにはタブレットの面から筆を離さなければいい。
流量を10%以上にすれば一筆でほぼ最高濃度に達する(厳密には15%くらいいる)

 

ブラシのぼかし:
今のところ、間隔30%、流量10%、不透明度100%で、不透明度を筆圧で変えられるようにしたところがもっとも滑らかにぼかせる。
筆圧感知したほうが滑らかにぼかせる。

 

陰影と乗算、スクリーン:
陰影は乗算でするほうがいい。異なる種類の陰影を重ねるときに役に立つ。ハイライトはスクリーンで。
陰影の色を見ながら調整。乗算のときはカラーピッカーを通常よりやや左に寄せる。スクリーンでは右に寄せる。

 

///調整レイヤー
最後に全体を調整レイヤー(カラーバランスやレベル補正など)で調製する。
複数かけるとずいぶん見栄えが異なる。
カラーバランス、色相・彩度はやったほうがいいが、レベル補正は濃淡が省略されるのでやらないほうがいい。

 

//境界線と塗りつぶし
1600×1200で、境界線は1ピクセルの強弱のない線のとき、許容値30〜80の自動選択でちょうどいいくらいになる。その上に強弱ありの2か3ピクセルの線と描くといい。
もっと細くしたいなら、2400×1800で同じことをしてもいい。3200×2400だと1ピクセルでは上手く選択できなくなる。

 

拡大縮小:
バイキュービックで色がにじんだり線が強調されすぎることがある。そのときはバイリニアを使うといい。
フォトショップはバイキュービックが使えるが、ペインターはバイリニアらしい。

 

///下塗りをベクトルマスクで
選択範囲があるときに「新規カラー塗りつぶしレイヤー」「ベクトルマスクを追加」で、下塗りをベクトルマスク(全塗りつぶし状態)にできる。

 

///いつ解像度を下げるか:シェイプについて
シェイプはラスタライズしてから解像度を下げないと上手く描けない。
しかし最後まで高解像度でしていると動作がきつい。安全に行くなら下塗りが終わってすぐ解像度を下げる。
パソコンのスペックがよければ最後まで高解像度でして、最後にラスタライズ、解像度を下げるのが最良。

 

///パスで境界線
ブラシの「その他」のインク流量や不透明度のジッターは、筆圧にすると、パスで境界線を描くときに滑らかになる。端の不透明度が減る。

 

///指先ツール
強さを上げるといくらでも伸びる。伸びの限界は強さで決まる。
フィンガーペイントは、線を引いて戻すとフェードの長さを 調整できる。

 

///ぼかしの減法
最初に50パーセントくらいで端を削り、次に20パーセントくらいで中央のほうを削るとうまくできる。
肌を描く時は、まずぼかしで描き、その後ぼかしのないブラシでSHIFT描きで削る。

 

///ぼかしの加法
シェイプで描き、いったん黒で塗りつぶし、つまりシェイプをすべて透明にし、上からぼかしたブラシで改めて描くやりかたが安定。

 

///精密に色を選ぶ
カラーパレットのオプションの「現在のカラー」にする。
候補の色を2色選び、現在の色と背景色に選ぶ。
そのグラデーションができるので、その中からいいのを選ぶ。

 

///線画
パスで線を描き、1か2ピクセルくらいで、太さ一定の線を引き、端を削って尖らせるのが王道らしい。

 

///パスの使い方
1本のパスには2本のポイントがある。
まず接線方向にあわせ、その方向を変えずに伸ばしたり縮めたりして、もっとも近い部分の線にぴったりの長さで止める。もう片方も同様に。
この順番を間違えないこと。長さをあわせた後に方向を変えると、ずれてくる。
滑らかに描くためには、一つのアンカーポイントから伸びる二つの接線がまっすぐ180度になるようにする。
アンカーポイントの数は多めに。少ないと大まかな線になり、手抜きに見える。多いほうが手書きに近い自然な線になる。

 

///マグネットオプション
カーブフィットは実際に作られるアンカーポイント数で、頻度はマグネットの認識の回数の多さ。
幅やコントラストは、数値が小さいほど敏感、正確にトレースする。

 

タブレット設定:
コントロールパネルのタブレット設定で、ダブルクリックアシストをオフにする(書き始めにわずかに描けなかったりする)
「文字認識」にする。これがもっとも座標を密に拾うらしい。シングルデバイスがその次に精密にかけるらしい。
ペンの強さは、少し硬めにするといい。ペン自身の重さで、軽く描いたつもりがけっこう力が入っていることになる。
なぜかタブレットを付けているとファイルを消せなくなったり、おかしなことが起こることがある。

 

その他:
フォトショップでシェイプのみで描けば、イラストレーターへパスが持ち込める。
イラストレーターからフォトショップへのパスの持込はできない(CS2では可能)。
ただしシェイプ以外(シェイプのマスクレイヤーや普通のブラシ)で描くと、イラストレーターで読み込めはするが、ブラシ部分は保存されない(リンクされる)。

 

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その他技法
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///3Dソフトから学べる技法

 

色をつけるとき、明るい部分は光の色が混じる。例えば太陽光なら黄色。
二次反射光は、光を吸収しにくいもの(白色、鏡、金属)はよく跳ね返す。
直射日光は白黄色、天空光(空の反射光)は青色。直射日光が弱いと反射光の割合が多くなり、陰影のコントラストは小さくなる。曇の日など。
空気遠近法は、太陽の高さが天頂ではあまり屈折しないために天空光は青、朝夕は青が激しく屈折して赤色に。遠くが青に見えるのは、赤色がごみに吸収されるため。とりあえず「昼間は遠くは青、夕焼けは遠くも赤」と覚えておけばいい。
反射光は実はかなり大きい。
遠くはごみで見えにくくなるため、色が地平線の色に近づく。つまり地平線へフェードアウトする。
曇の日は影が薄く、色が均一。
光は大きく分けて、平行ライト系と点ライト系があり、実際はその混合が多い。
物体には「光の反射率(ハイライト)、光沢(ハイライトの広がり)、拡散率(光の吸収の程度、材質と色に依存)、鏡面反射率というパラメータがある。陰影の濃さとハイライトのつけ方、映り込みの描き方に関係する。

 

背骨は完全に3つに分割されているわけではなく、各骨の中でも変形は起こる。カクカクしすぎてはいけない。

 

///色彩
色のコントラスト。
明暗のコントラスト。

 

///その他
背景など焦点の合っていないものはぼかしてもよい。
線のリズムは、人体では完全に直線や角になっている部分はない。曲線を意識すること。

 

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CS5について

 

CS5の製品をほかのPCで使うときは、それぞれの製品のヘルプの「ライセンス解除」を行わないといけない。
突然PCが壊れた場合、電話でライセンス認証ができるらしい。

 

 

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動画

 

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アニメーション作成

 

下書きをする。カメラが閉じるまでの間(瞬間移動しない間)を1シーンとし、ラフ絵を描き、どこがどう動くかを書き込む。
動きは、モーションパスと速度、加速度などメモする。

 

///基礎知識

 

FPS:
テレビ、ビデオは30、映画は24。
日本のアニメは8らしい。実際は23.9くらいだが、3コマ同じ画像を表示するため、実質8となる。

 

リフレッシュレート:ディスプレイが1秒で画面を更新する回数。フレームレートがこれより大きいと、表示されなくなるので注意。普通のディスプレイでは60が最高なので、理論上は60fpsの動画を表示できるはず。

 

4フレーム毎打ち:
日本のアニメの人物は、絵が1/8秒毎に描かれているため、30fpsのままこれになるべく近づけようとすると、30fpsで約4フレームごとにキーフレームを打ち、グラフで直線補完にすることになる。
しかしこれは、理論上はfpsを低く見せたり、直線補完による動きの不自然さなどがあり、効果は未知数。
同様の効果は30fpsで普通に作っても可能なものなので、カスタム性を考えても、本質的にはクオリティを下げる方向に行くので、いい方法とは言えない。

 

インターレースについて:
コンピューターのモニターで表示される動画は、ほとんどプログレッシブ。
インターレースは最初の1/60秒で奇数、次の1/60で偶数走査を出して実質30fpsでそれらしく見せる。
ノンインターレース(プログレッシブ)は1/30秒で画面全体を見せる。
インターレースの長所は速い動きの多い画像に強い。一方、静止画や文字だとちらつく。
ネットに載せる場合は、とりあえずプログレッシブにするのが普通。

 

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声優さんへの依頼

 

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スタジオ録音

 

スタジオのメリットは「大声が出せる」「ディレクターが直に指導できる」「同じマイクを使うので声優による音質の差が出ない」しかし、もし直の指導が不要とみれば、声優さんの声を聞き比べ、音質の違いが気にならないと思えば、大声を出す以外はメリットはなくなる。
理論的には、同じマイクで同じ距離で声を取る必要がある。
スタジオを6時間程度借りるには、3週間前くらいから予約が必要のようだ。声優さんに空いている日をあらかじめ聞いておき、予約する必要がある。
ノベル式の美少女ゲームでは映像が不要で一人で録音が可能だが、アニメでは掛け合いがあり、複数の声優が一箇所に集中している必要がある、というのが通常の見方。ゲームではスタジオは不要だが、アニメでは必要になる。
事前に自分でシミュレーションしておき、本番でミスらないようにしておく。

 

機材:
機材を貸してくれるスタジオを選ぶ。レンタルする機材は、ダイナミックマイクとヘッドホン(音が漏れないもの)とマイクスタンドを人数分、プリアンプ(マイク音量を増幅、統括)
ノートパソコンを台に置き、それを見ながら録音できるようにする。できるだけ画面が大きいほうが、何人も同時に見れてよい。
リップノイズを防ぐフィルターが借りれないようなので、自分で購入しておくか。
例えば3人声優がいるばあい、マイク3つからプリアンプへ接続、それをパソコンへ入れる。さらに声優の音声とアニメの音を合わせて、3つのヘッドホンで各声優に。
スタジオ料金は1日6時間程度で2万円くらい。声優さんの交通費も含めると3万、報酬も含めると5万くらいいるかも。それでもプロダクションに頼んで20万かかるよりはマシ。

 

録音の仕方:
録り方は、まず1本通して録り、気に入らないところだけ後で録りなおす。
声優さんはお茶がよくないらしい。飲み物を聞いておく。

 

時間:
アニメ時間の5〜10倍程度の収録時間が必要とみると、1時間のアニメなら2日なので7〜8万いるかもしれない。できれば1日で済ませたい。
リテイクは、普通のアニメでは何度もしないものらしい。せいぜい気に入らないところを2,3回程度。ほとんどは1本目に録るらしい。事前に動画を見せ、台本を覚えてもらえば、アニメ時間の3倍程度の時間で終わるとの話がある。
よって、理論的に、最短時間はアニメ時間の2倍程度の時間でできることになる。本録音の前に、3人で一度映像を見ながら練習発声し、その後本録音するといいかもしれない。その場合は3倍になる。

 

////////////////

 

オーディション:
プロの場合は声優の事務所に、フリー声優なら本人に、オーディションを受けてほしいという連絡が行く。たくさんの声優さんに声をかけるといい。
キャラクターのイメージに合うかどうかが第一、そして演技力があるかどうかを見る。演技力があってもキャラクターと合わずに落ちることがある。

 

プロ声優の問題:
ネットで声優オタクが叩いて、悪評が広がる現象が起きている。逆に一般の人がとっつきにくい雰囲気になることがある。
雇うなら、演技が上手いが無名の声優のほうがいい。

 

台本作成:
テキストに作成。通常、セリフとト書きらしい。
動画なら字幕をつけておくといい。AEで作成。
各キャラクタごとに台本を用意する。自分のキャラクターは表情など詳しく書くが、別のキャラクターのところまで詳しく書き込むと煩雑で読みづらい。

 

動画の内容:
映像に字幕をつけるとわかりやすいようだ。
音楽は入れておく必要はない。たぶん邪魔になる(ほかの声優さんの声が聞こえにくい)

 

場所:
「萌えボイス」などでネット声優さんを探す。
プロダクションに頼めば声優さんの手配からディレクティングまで全部やってくれる。20万くらいかかる。

 

時期:
ゲームが完全に完成し、ダミーデータで全部動くのを確認してから依頼する。
ゲームの完成形を見ないと、不要なボイスや追加のボイスの必要性がわからず、後で追加することになる。ネット声優さんは基本的に、追加やリテイクは、ちゃんとした理由がないと(声優さんの過失でないと)認めてくれないらしい。

 

伝える内容:
内容の概要。
自分の連絡先。
サンプルボイスのどれを使ってほしいか。
完成したゲームの流通方法、ゲームを声優さんに渡すかどうか。
納品時期、報酬内容の確認。
アニメの場合、厳密に時間をあわせる必要があるかどうか。
スタッフロールに名前を出していいかどうか。その名前はの表記は?
宣伝文句の部分に名前を出していいかどうか。その名前はの表記は?
台本と台本動画の受け渡し方法について。
過激なセリフがある場合、可能かどうか。

 

/////////////////
効果音の作成

 

どんな効果音か:
必ずしもリアルな効果音をそのまま入れるのが最良ではない。
あまりリアルにこだわると、何の音かわかりにくかったり音が小さすぎたりする。少し大げさなくらいがいい。
よりわかりやすくするため、リアルの音と異なる音を入れることがある。例えば液体が射出するときの音をローションの音にするなど、工夫する。

 

録音:
市販の効果音DVDなどを使うが、自分で録音する場合はICレコーダーを使うのが一番いい。ノートパソコンでは屋外に持ち出せないことがある。
ヒロインの肉体の音(キスなど)は声優さんにやってもらう。
ノイズが入るとわかっている場合、SBでノイズを消せるかどうか試してから行う。
ノイズを消せる場合(パソコンや時計の音など)消しておく。画面を見ながら録音することが多いため、ポータブルDVDプレーヤーなどでDVD動画を再生しながら録音するといい。

 

編集:
AEで編集するが、ボイスと同時に発音すると音が増幅してクリップが発生することがあるので注意する。
両方とも少し下げておくと安全。AEのボリュームのところを見ながら、RAMプレビューで音量を確かめるといい。
ノーマライズの後、ハードリミット(マキシマイザ)もやっておくといい。足りなければもう一度やればいい。
もっと大きく圧縮したいなら「ボリュームを平均化」をやる。

 

/////////////////
音声録音寺の技術的な注意点

 

かぶせ:
マイクにスポンジやハンカチをかぶせ、発声時や屋外での風の音を防ぐことができる。
かぶせの有無によって音質が変わることはないので、音声でも効果音でも必ずかぶせる。

 

口との位置関係:
正面にマイクを置くと、かぶせを使っても発声時の風で雑音が入ることがある。
距離を離す方法もあるが、マイクとの距離は聞けばはっきりとわかるので、いい方法ではない(距離が離れると高音が減少し、くもった音になる)
最良の方法として、マイクを口のすぐそばの下か上に配置する。距離は10センチくらい。これなら息がかからず、かつ近距離で音が取れるため。とにかく息がかからないようにする。
以上は通常の声を録音するときのやり方であり、歌声のほうに通常の発音よりはるかに大きな声を録音する場合は、マイクと口の距離をかなり離したほうがいい(50センチ〜1メートル)

 

エフェクト:
音声も一応、通常の音楽と同じような編集をしたほうがいい。
ノーマライズはもちろん、ハードリミットやマキシマイザによる圧縮、EQによる音質調整をする。
各ボイスの残響音が異なる場合、リバーブで全部同じくらいにする。
各ボイスでそれぞれ録音環境が異なる場合、調整して同じくらいに聞こえるようにする。
こうした録音環境による差は、同じ人のボイスはつなぎ合わせて一括で編集する。最初に分割してしまうと、分割したファイル全てに同じエフェクトをかけなければならず、非常に面倒。
効果音も、ソースファイルは別に残しておき、

 

/////////////////
店頭デモDVD作成

 

即売会でポータブルDVD(安い)で動画を流し続けるためにDVD動画ループディスクをAdobeEncoreで作る方法。

 

Encore:
動画DVDを作成するソフト。
Encoreの基本手順は「アセット(動画ファイルとか音声とか、部品)を読み込む」「タイムラインで映像を配置」「メニューでDVD最初のメニューの設定」「エンドアクションでDVDが終わったあとどうするかを設定」して「ビルド」でDVD焼きこみ。

 

GOP設定:
DVDを作成するときにGOPという項目がある。これは、いわば動画のキーフレームのようなもの。変化部分だけ作成して容量を減らすための設定。
しかしDVDは規定があるらしく、とりあえずNは3、Mは15にするのが標準らしいので、デフォルトのままでいい。
youtubeの規定では、GOPのMはフレームレートの半分にするようだ。

 

入る量:
DVDにどれだけ入るかだが、時間で決まるのではなく、容量で決まる(4.7GB)
ビットレート平均3M程度で2時間程度はいるが、ビットレートをこれより上げればもっと時間は短くなり、ビットレートを上げればもっと長時間入れられる。
「やってみたらぎりぎり入らなかった」というような場合、画質を少し落とせば入るようになる。

 

不具合:
DVDドライブがおかしいと当然うまくいかない。現在使用中のFaithのパソコンではうまくいかないので、外部ドライブで焼きこむとうまくいく。
焼く前にビルドのメニューの「更新」を押して、最新の状態にしておく。
なぜかそれでもうまくいかないことが多い。なぜかビルドの途中で止まってしまい、永久に動かなくなる。この場合、まずビルドで「DVDフォルダー」にして、パソコンのどこかにDVDのファイルの中身を作っておく。その後、これを直接DVDに、そのままデータとして書き込めばいい。「VIDEO_TS」フォルダをDVDに書き込めば、それでDVDビデオが作成される。

 

効率化:
実際には、Encoreからの焼きこみは時間がかかると思われるので、量産にはマスターDVDを1枚用意し、これをコピーしたほうが早いと思われる。
マスターDVDの作り方だが、ビルドメニューの最下部の「コピープロテクション」というのがある。これを「無制限」にしておき、焼きこむ。これをマスターとする。
後はパソコン付属のDVDコピー機能を使ってコピーする。ただし視聴者にもコピーされたくない時は、Encoreでひとつずつ「コピー禁止」にする。
このコピーは2回圧縮しているわけではないので、画質は極端に劣化しない。

 

フリーズ:
なぜかい一度焼きこんだりフリーズさせると、次からうまく動かなくなるようだ。
一度Encoreを再起動するとうまくいく。

 

///手順

 

読み込み:
まずAEで動画を作成したら、MPEG2-DVDエンコードで書き出す。設定はNTSCの基本のままでいいが(29.97fpsやNTSCの720×480)、品質は最高でいいが、ビットレート(CBR)は8以下でないと上手くいかない(何かの規格か、よくわからないが8以上だとビルドできない)。m2vあるいはmpgというファイルができる。
Encoreを立ち上げ、アセット(部品)を読み込む。さっきのm2vファイルを読み込む。あまりファイルが大きいと読み込めないらしい。大きいものは適度に分割する。
必ず無圧縮のデータかAEから直接mpeg2ファイルを作るように。たとえ高ビットレートmp4でも、一度圧縮したデータをさらに圧縮すると、素人でもはっきりわかるくらい画質は劣化する。

 

メニュー:
メニューを作る。ライブラリの「セット」から適当に選び、一番左のボタン「メニュー表示の切り替え」を押す。下から何か選んで、右クリックして「新規メニューを作成」する。
プロジェクトパネルで右クリックして「読み込み」「メニュー」で静止画を読み込めば(静止画はNTSCの大きさに合わせておく)、その大きさでメニュー背景が作られる。
ここへライブラリのテンプレートからボタンをコピーすれば、オリジナルの背景に機能付きのボタンを読み込める。
あるいは、メニュー画面のフォトショップのファイルに、どこかのレイヤーにテキストファイルで文字を入れておけば、Encoreの「レイヤー」でそのテキストレイヤーをボタンにできる。

 

タイムライン:
タイムラインを新規作成する。ここへアセットをドラッグしてビデオを作る。
タイムラインにマーカー(チャプター)を追加する。これがDVDのチャプター(メニューから飛べるところ)になる。店頭デモではチャプターとかいらないので、何もしなくていい。
マーカーを追加。タイムラインの左の+のマークで追加できる。
マーカーとボタンを対応させる。リンクのピックウィップをドラッグしてマーカーに対応させる(ボタンでないとリンクが出ないので注意)。そのボタンを押すと、対応マーカーが開始する、という流れ。
ボタンにするには、上部のメニューからやる(オブジェクト→ボタンに変換)、レイヤーウインドウでボタンを有効にする。
タイムラインの何もないところをクリックし、プロパティの「エンドアクション」を設定する。これは「終わったらどこへ飛ぶか」という設定。ここを「チャプター1(デフォルトでは開始部分のこと)」にしておけば、終わった後に初めに戻って動画を繰り返してくれる。店頭デモではこうする。
プロジェクトウインドウの、最初に再生したいアセットで右クリックでファーストプレイ(最初にどこを再生するか)を選択。メニューにすると、DVD入れたら最初にメニュー画面が出てくる。タイムラインにすると最初から再生する。

 

ビルド:
プロパティの縦横比を適切な値にしておく。
「ビルド」でDVDを作成するのだが、いきなりやると失敗したらDVDが1枚無駄になる。
まずはアイコンのプレビューで動作確認をしておく。リモコンでどう動くのかもわかる。
プレビューで問題なければ、「出力」を「DVDフォルダー」にして、パソコンのどこかに保存し、終わったら再生してみて、上手くいっていたらDVDに焼きこみすればいい。再生は「VIDEO_TS.IFO」をダブルクリックすればいい。
上手くいっていたら、空のDVD-Rを入れて「出力」を「DVD-ディスク」にしてビルド。警告文が出てくることがあるが、無視して焼きこめばいい。

 

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エンコードとファイル形式

 

ビットレートと画面の大きさ:
どれくらいのビットレートでどれくらいの画質が得られるかは動画によるので、やってみないとわからない。短い時間、特に動きの大きいところで、ビットレートの低い順に試してみて、十分な画質が得られるところで本設定する。
理屈上は、解像度が高いほど、またフレームレートが高いほどビットレートがたくさん必要。
動きの少ないもの、例えば動画だが全編1枚絵しか見せない場合、5kbpsでいいらしい。
やってみないとわからないのだが、解像度を上げてもビットレートが少なくてもさほど画質が劣化しないことがある。内容によるもので、動きが少ないとビットレートが低くてもいい。

 

参考ビットレート:
市販のアダルトDVDの最高画質は、NTSC(720×480、30fps,wmv)で3MBある。
mp4で30fps,1920×1080の場合、画像のビットレートの目安としてはビットレート10MBくらいあるといいらしい。VBRの最大ビットレートはこの2倍くらい。
地上デジタルやBS放送は、10〜20MBくらい。
Youtubeの指標では、画像のビットレートは、640×360では1M,854×480では2.5M,1280×720では5M,1920×1080では8Mらしい。
動画サイトによっては、これよりはるかに低いビットレートを求められることがある。

 

動画サイトの制限:
動画サイトに出す場合、ビットレートの制限に注意。映像と音声が別にある。
映像と音声のビットレートを足し算した値が動画サイトのビットレート制限以内になるようにする。

 

VBR,CBR:
同じ容量だと、CBRよりVBRのほうが品質がいい。
CBRは単純な所では無駄にビットレートが多く、複雑なところではビットレートが足りなくなるため。読み込み速度が一定なのでストリーミングには適しているが、ローカルアプリには向かない。

 

2回圧縮はしない:
たとえもとのファイルが高ビットレートH264でも、それをもう一度圧縮すると、無圧縮から圧縮するよりも著しく画質が落ちる。
絶対に2回圧縮してはいけない。無圧縮AVIかCGソフトから直接圧縮するように。
3DCGソフトをレンダリングした無圧縮AVIは、面倒だがそのままでどこかに保存するように。mp4圧縮して保存しても、意味がない。

 

ビットレートが足りない場合:
どうしてもビットレートが足りない場合、キーフレームの間隔を長く取ると、画質が向上する。
理屈として、キーフレームがあまりない場合、画面の変化分だけデータ保存しているため、データの必要な総量は小さくなり、小さいビットレートでも同じ画面を表示できるようになるため。

 

H.264のmp4:
だいたいmpeg2の半分から1/3のビットレートで同じ画質が再現できるらしい。
ただしあくまで目安なので、実際にエンコードしてみないとわからない。

 

f4v:
見た感じだが、発色が悪いようだ。特に緑色が明るくなく、aviやflvに比べて色がくすんでいる。flvは無圧縮に比べて、色は変わっていないが、f4vは色が変わっている。
「レベル」は主に画面解像度の規格。求める解像度に一番近いものにすればいい。別に求める解像度と大きく違っていても問題はないようだが、近いほうが無駄がなくていいだろう。
ビットレートはカスタムで値を調整。自動ではノイズが出ることがある。
f4vはH264を使っている。

 

flv:
ビットレートの最大値が10MB。
これはH264でない。画質はf4vのほうがいい(らしい)が、f4vは色が少し変わるが、圧縮率はいい。

 

wmv:
設定でビットレートの最大値が10MB。

 

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データの保存

 

保存形式:
無圧縮AVIで保存する。mp4とかで保存しないように。2回圧縮すると、著しく画質は落ちる。
特に3DCGをレンダリングするのは時間がかかるため、レンダリングした無圧縮AVIは、面倒でもそのまま保存しておくように。ハードディスクが足りなければ、外部HDDを買ってきて保存する。
AEで動画を作るときに、非圧縮aviを2GB以内に分割すると思うので(1024×768では1000フレームくらいで2GBになる)、その状態で保存するといい。これらをつなげたいときはAEでつなげるといい(シーケンスレイヤーで)
AVIは2GB以上になると、ファイルが上手く形成されないので注意。

 

H264保存設定:
メディアエンコーダなどで、H264にして「マルチプレクス」をmp4にすればいい。ただしプロファイルやレベルがあっていないといけないので(不安ならプロファイルもレベルも最高のものにしておけば言い)NTSC高画質を参考にしてそこから書き換えるといいかもしれない。

 

///H264とは
mp4,avi,movはコンテナ、H264はコーデック。MediaEncoderではごちゃごちゃなので注意。
要は、コンテナとコーデックの組み合わせで画質が決まるといっていい。これらの組み合わせには相性があり、不可能な組み合わせもある。
最高の組み合わせが、今のところmp4とH264らしい(同じ容量で最高の画質になる)
もちろんこれらはすべて非可逆圧縮であり、非圧縮aviが最高画質である。
なお、「mp4」と「mpeg4のmp4」とはまったく別物らしい。ここでいうのは「H264とmp4」

 

H264のmp4の劣化度:
ぱっと見た目では、色がわずかに変化している。300%以上拡大すると、アンチエイリアスや色の変化部分で少し劣化が見られる。非圧縮aviではこのような劣化はもちろんない。

 

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カメラの動き

 

基本的には、テキストの表現をそのまま追えばいい。静止している状態での表現を、時間でつなぐだけ。
例えばテキストで、感情→行動で書かれていれば、顔アップ→全身というふうに写す。

 

カメラの人称の問題:
通常のシーンでは、通常のアニメーションの人称に従う。基本的に3人称。
Hシーンだけは第三者的に見られると感情移入しにくいので、1人称で描く。

 

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人称の問題

 

誰の視点で書くか。1人称と3人称がある。

 

///視点

 

1人称:
主人公の存在をできるだけ消し、読者の思い入れを強くさせる視点。
カメラは主人公の目線で書かれる。そのためあまりカメラ視点の変化がない(3人称では注目する人に常にカメラを合わせる)
文章では、カギカッコの前の主人公の名前を省略するといいかもしれない。
できるだけ主人公のセリフも少なくする。しゃべると思い入れが入りにくい。

 

3人称:
通常のアニメーションの視点。1人称より思い入れは少ないが、理解しやすい。
カメラは注目するキャラクタに当てられるため、頻繁に入れ替わる。背景なども写すため、つまり元の文章の視点に忠実になる。

 

///状況による使い分け

 

典型的なエロゲーあるいはそのようなシーンでは、思い入れが必要なので1人称が相応しい。
普通のシナリオでも、思い入れが必要ならずっと1人称でやってもいい。あまりシナリオ性がなく、単なる抜きゲーなどでは、終止1人称でもいい。
通常のシナリオでは3人称でやり、エロシーンだけ1人称でやるのが無難か。
エロシーンではとにかく主人公に思い入れが必要なため、主人公が男でも女でも1人称で書くべき。

 

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///アニメーション手順

 

///ほかのジャンルとの連携

 

シナリオ理論:
シナリオで表現できる内容は「世界・人物設定」「情報入手・障害」「心理描写」「行動」と、すべて表せる。
このうち「世界設定」は主に背景で表す。情報入手は会話によることも多い。行動で現すこともある。
「行動」をアニメーションで表すときは、「わかりやすいこと」が目的。「どんな行動か」がわかればそれでいい。
「心理描写」は主に「身体反応」「行動」「言葉」によって表す。
より細かい行動や心理描写をするために、シナリオの「詳細化」の技法を使う。これでより詳しく表現していく。

 

人物画の理論:
人間のポーズや設定については、人物画を参照。
ポーズを考えるときは、人物画が「心理描写」と「行動」を提示するものだということを忘れずに。それらの要素は「身体の機能」「光源」「質感」
「美しいポーズ」「色彩理論」は補助的に用いる。美しいポーズより身体機能を、色彩理論よりも光源の理論を優先することを忘れずに。
また重心がおかしくないかチェックする。

 

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アニメーションの技法

 

そのまま3Dを使ったのではリアルにするだけで、迫力が出ない。
ここでは、リアルでは見られないアニメや漫画に見られる特殊な表現とそのやり方について書く。
AEとの連携によって可能となる。
以降、3Dの場合の対処の仕方も書いておく。

 

もともとのアニメの傾向:
セルシェードにより陰影の単純化と細部の省略がある。
建築物などに、細かい汚れなどがついていない。実写よりきれい。
細部省略。これは細かいところまで手作業で書ききれないため。
ハイダイナミックレンジ的表現。手書きにはカメラの露出のような概念がないため。ただしわざと露光を強くするような効果を使ったりすることもある。
全体的に、明度、彩度が高い。カスタムシェーディングで対応。

 

顔面パーツの変化:
主に目と口の変化。口が極端に大きくなる、瞳孔が非常に小さくなるなど。
モーフで対応。

 

線の変化:
線を一時的にカクカクに(滑らかでなく)する、あるいは太くしたりして、コントロールを失っているような感じを出す。
サブディビジョンを一時的に減らす。モーフで変形。

 

拡大と縮小:
強調するために大きくし、強調したい以外のものは小さくする。
アニメの顔では目が大きくなり、口と鼻が小さくなる。
モーフで対応。

 

遠近の変化:
遠近を強調して(ズームファクターを小さくして)、遠近の前にあるものをさらに強調する。
腕や武器など、細長いものに特に有効。
カメラのズームファクターで調整。

 

主人公の動きに合わせる:
地震のように揺れている場合、画面全体を揺らす。つまりカメラを揺らす。

 

ズームイン、アウト:
顔面を強調するため、体全体から少しずつ顔をアップにしていく。
また、アップにしている間は時間の流れをゆっくりにする(動きがゆっくり)ことで強調する。
カメラの移動とズームファクターの動的調整、カメラのタイムワープで調整。

 

コントラストの強化:
強調表現として用いる。アニメでは特に暗い部分をさらに暗くする、あるいは明るい部分をさらに明るくしている。
カスタムシェーディングで調整。

 

別方向からのライト:
恐怖を演出するために下からライトを当てたりする。
動的にライトを調整する。

 

極端な露光:
普通に光っているものを強調するため、一瞬ではあるが画面全体を光らせる。
レンズフレアやボリュームライトで表現。あるいはAEで後から光を追加する。

 

色の変化:
反転したり、現実にはない色を加える。
特にアニメでは元々彩度が高いので、それ以上彩度を上げることは少なく、彩度を減らして極端に明るくするか暗くするか、という方法が取られる。
カスタムシェーディングやAEでの調整。

 

極端なモーフ:
顔面の口や目など、モーフの変化をリアルよりも上げて表現する。
モーフだけでなく、しわが深くなり、顔のしわの陰影が濃くなる(輪郭による線ができる)
モーフのほか、テクスチャにしわを付けて動的に追加するなど。

 

力を極端に上げる:
通常はほとんど吹いていない風を暴風のように表現したり、殴られたときに極端に顔が歪んだりする。極端な変形。スカッシュとストレッチともいう。
モーフやボーンで。

 

動きの非線形性、時間のゆがみ:
実際には等速運動でも、加速をつけることで速い動きを強調できる。
逆に衝撃的なシーンでは、わざとゆっくり時間を進ませることで、感情的な強調(速さの強調ではない)ができる。
そのままゆっくり動かしてもいいが、タイムワープで時間をゆがませることもできる。

 

関節運動の強調:
モーションを大きくする。具体的には、関節の回転が大きい。
ボーンを大きく回すだけ。場合のよっては通常の限界角度以上に動かす必要上がるかもしれない。

 

ブラー:
集中線など。しかし集中線はブラーの一種で、停止しているがブラーがかかっているような状態。
ブラーを長く多くする。残像をつける。
もっと極端な場合、元の画像をなくして(薄くして)ブラー、あるいはブラー線のみの表現にしたりする。
物体固定(移動)カメラの場合、背景にだけブラーがかかることもある。
集中線の典型的な種類として、中央から放射、直線などがある。
カメラのブラーか、あるいはAEのブラーを使う。

 

グロウ:
光の強調、あるいは光がないところに光があったりする。波動など。
LWのグロウや、ハイパーボクセル、レンズフレア、ボリュームライト、ポリゴンでも可能。

 

背景:
背景を取り去り、別のイメージ的なものにする。
背景の色調や明るさ、コントラストなどを変える。反転させる。
天気が主人公の感情に応じて変化する。
背景に別の画像を混ぜたりする。例えば背景建築物のサーフェイスが血まみれになるなど。
背景を一時的に変えることで対応。

 

極端な身体反応:
焦った時に冷や汗をかく。
恥ずかしいとき、頬が非常に赤く、広く染まる。
緊張したり力を入れているとき、体全体が震えている。
瞳に輝きがなくなる(反射光がなくなる)、瞳孔が極端に拡大縮小する。
力を入れたとき、極端に筋肉が盛り上がる。
冷や汗、瞳、涙、頬の赤みはテクスチャ、筋肉関係はボーン化モーフで対応。

 

デフォルメ:
頭身数を減らしたり、細部(顔のパーツなど)を省略して、別のものを強調する。
モーフ(モデラーでは拡大縮小で)

 

たとえ:
光の放散を水の流れのように表現したりする。
モーフやボーンなどで表現。

 

その他大げさな表現:
衝撃波がグローや歪みで表現される。
モーフやボーン。

 

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本編内のアニメーション

 

///テキストと異なる点
ト書きがいる。ノベルゲームでは地書きで入れていたが、アニメではテキストがないのでト書きになる。
効果音の設定が入る。

 

///視点の作り方

 

定義:
体の向きは関係なく、顔の目の向きで定義することに注意。

 

完全1人称→完全にその人物の視点で見た図で、見ている人物が映らないもの。
1.1人称→180度から150度くらいで、キャラが後ろを向いており、かなりそのキャラの視点に近い。感覚として1人称に近い。
2人称→真正面から斜め(0〜60度)くらい。そのキャラの「相手」から見た感覚。無難で多用する。
3人称→90度付近から見た視点(横顔)で、通常は2人以上表示する場合に使う。最も客観的な視点で第3者からの視点。冷静に情報を説明したいときなどに使う。

 

使いどころ:
主人公は通常、1人称。ただし主人公が女の子で、イベントCG画面(エロシーン)や、登場直後に容姿を提示したいときは2、3人称で表示する。
脇役(メイン、アンチ)は通常2人称。イベントCGでは2,3人称。作画省略や、主人公の心理状態が疑問伏線になっているときなどは1人称にすることもあるが、できるだけしないようがよい。
モノ→背景や手に持ったモノ、つまりキャラの顔が写らない部分全て。これらは特に何も考えず写すだけ、3人称となる。

 

///枠
体をどこまで枠に入れるか

 

表情・感情→顔面から肩まで入れれば十分(肩も表情を示すため)。ただしこれだと接近感が強いため、少し距離を起きたいときは胸の下あたりまで入れるといい。
運動→その運動を表すために必要な部分だけ入れる。平静状態と変わらない部分は読者が脳内で補完できるのであまり必要ない。
2段階関節→1段目と2段目の方向が同じなら、予測できるので1段目だけでいい。先端が複雑運動をしているならそこまで描かなくてはならない。

 

///窓(画面の取り方)
マンガでいうコマ割りは必要なさそうである。全体に表示すればいい。

 

立ち絵:
対話している場合、二人くらい前景として入れることができる。
一人一人切り替えて映すと変化が激しくて少々うっとうしいが、できないことはない。

 

 

///2D変形
平行移動、回転、拡大縮小は、物体を新たに作画しなくてもアニメーションさせることができる。

 

平行移動:
物体の移動、あるいは視点の移動を表す。
調整可能な値は、速度、加速度、方向、方向変化率。

 

回転:
物体の回転、あるいは視点の回転(自分が回っている)ことを表す。

 

拡大縮小(ズームイン・アウト):
物体の接近と離脱、あるいは視点の集中具合を表す。
接近すれば少しずつ集中し、緊張させていく(撫で型)
ズームアウトは最初に驚きを集中させ、徐々に全体が見えるため、ズームインより緊張感がある(張り手型)
縦横比率を一定にするかそうでないかを選べる。
拡大縮小率、拡大縮小速度、拡大縮小加速度が調整可能。

 

フェード:
イン→入場、アウト→退場。
フェード色→心理描写を色で行う。白なら明るい、黒なら暗い意味。
フェードスピード→場面の切り替わり速度の提示。事が急速に起こっているのか緩慢に起こっているのか。フェードなしなら事は瞬間的に起こっていることを意味する。

 

重ねの意味:
移動・フェード・分割結合により、前の画像が隠される現象。前のものが強調される。

 

///2DCGの運動制限
2Dソフト(フォトショップなど)を使う場合、運動を再現できない条件は以下の通り。

 

運動方向:基本的な運動は、平行移動、回転、拡大縮小の3つ。
運動の数:同じ形でそのまま、あるいは平行移動、回転、拡大縮小してコピーが可能。ゼロにする(消す)、1にする(出す)

 

1.Z方向(奥行き)への回転運動
回転運動はXY面でしか動けず、XZ面、YZ面の回転は見た形が変わるために不可能。
平行移動は、拡大縮小を使うことでZ方向への運動も可能。すなわちどんな方向への運動も表現できる。

 

2.流体、軟体など、形自体が複雑に変化・変形するものは、アニメ時に変化・変形する場合は全て不可能。

 

3.変形しない固体でも、割れたり崩れたりして、Z方向への回転を含むようになると再現不可能となる。

 

4.連動数が多すぎる(人の関節のような)場合、固体で割れない物体でXY回転のみでも、再現に時間がかかりすぎるために不可能。

 

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作業の効率化と省略

 

アニメーションは作業が大きいため、少しでも省略する方法を考える。

 

モーションのコピー:
3Dではモーションをコピーできる。
IKを使うとゴールオブジェクトの位置までコピーしてしまう。そこでその区間の動きを、1フレームずつ全てキーフレームを打ち、全部コピーする。
全フレームをコピーするには、IKのBakeKeyを使うといい。

 

///動きの省略
夢幻戦士ヴァリスと同じ方法。
3D動画は、静止画自体は簡単だが、タイミングと補間に時間がかかるため、そこを省略すればかなりの速さで可能なのを利用するもの。

 

静止画の抽出:
動きの中の代表的な静止画を取り出し、動かさない。
ただしあまり止まっていると不自然なので、口パクと表情変化だけ行う。

 

///どこに適用するか
全ての場面を静止画にするだけにはいかない。そこで、どこを静止画にするかという選択が重要になる。
表現手法で分類すると、省略が必要な部分は、「SP→SSによる行動を伴う部分」と、「CG、映像のみ」で示す部分。「セリフ埋め込み」「ナレーション・独白」では口パクや表情変化だけで済ませるので、省略は必要ない。
省略が必要なこの2つにおいて表現に程度の低い部分・重要でない部分を省略する。

 

重要度:
省略するために、重要度を定義する。重要度が低い部分では省略を行う。各表現において、何が重要なのかを定義する必要がある。

 

「行動」では、物語のプロットで示された重要な行動は、省略できない。プロット・ストーリーに影響しない、つまり重要でない行動は省略してもいい。
「心理描写」では、感情の大きい部分は行動や身体変化で現すため、省略できない。小さい感情は省略してもいい。
「情報提示・障害・目標提示」では、単にセリフで情報を示すだけなら省略できる。主人公が直接SP→SSで巻き込まれる場合は省略できない。
「世界・人物設定」ではSP→SSによる重要なテーマ性格などは省略できない。世界設定は「CG、映像のみ」で、背景を示すだけで終わるものが多いが、これは複雑な運動を必要としない。

 

つまり「行動においては行動の小さい部分」「心理描写部分」に適用する。
またシナリオ的に重要でない部分もこれで省略していい。シナリオ的に重要な部分は省略してはいけない。
「情報の提示」と「世界・人物設定」の大部分は、なるべくアニメさせない。体の動きは停止しており、口パクや表情変化、あるいはカメラワークだけで済ませる。

 

///絵の作画量を減らすための工夫

 

以下は素材表を作るときに必要となる知識。

 

///画そのものを変更するもの

 

周期運動に似せる:
できるだけ周期運動にし、同じパターンをコピーして済ませる。
コピーするだけでなく、物体の形は変えず速度や方向などを変えるだけなら時間はかからない。

 

デフォルメ:
物体の省略→対象物体を簡略化した絵を描き、流体・軟体でもあたかも固体のように動かす。

 

運動細部の省略:
細かい運動の省略→小さい動きを無視して大きい動きだけ描く。
服のシワを省略する。

 

運動の方向をXYに制御:
予測できないカオス的な運動(窓ガラスが割れたりする運動)は、すべての物体の回転運動をXY方向のみ固定してそれらしく見せる。

 

差分:
部分だけ新しく作画することで、作業量を減らす。
部分だけアニメーションさせる。

 

光沢・陰影のみ変化させる:
物体の形を変えず、光沢や陰影だけを運動させることで、あたかも物体が動いているかのように見させる。
服のシワや筋肉の陰影は、点滅させるだけでも動きができる。

 

背景のイメージ化:背景を詳細に描かず、イメージ映像で済ます。

 

写真:背景に写真あるいは写真を加工したものを使う。

 

背景を動かす:人物に比べ、背景はアニメーションさせやすい。

 

シルエット化:
端役の人物をシルエットにする。
部分的にシルエットにする。疑問伏線として使用する部分(顔など)をシャドウ化するなど。

 

停止時間:
運動中、まったく停止することがある。無理に動かさず、完全に止まっている時間を作れば、その時間はアニメーションを作らなくてもいい。

 

画を省略:絵のかわりに文章や効果音で表現。

 

///カメラの視点、時間を変える

 

視点の切り替え:
単一固体の場合、回転運動をXY方向でのみ再現できるような視点に切り替える。
運動している物体視点にして、背景だけ運動させれば、対象物体の運動は描かずにすむ。

 

人称を変える:
描かなければならない人物を1人称にすれば、その人物は描かなくていい。一時的に人称を変える。

 

部分拡大:
部分を拡大し、作業量を減らす。非常によく使う。
拡大した部分だけ表示するのであって、徐々に拡大するのとは違う(作業量が減らないので)

 

制止物へカットイン:
運動の間、あまり動いていない物体へ視点を移し、後ほど元の物体に視点を戻す、カットイン。
音や文章で何が起きているのかを提示したりする。
激しく運動している部分や奥行きの回転を含む部分を省略することで作画量を減らす。

 

中間運動の省略:
運動の最初と最後だけを描く。中間運動の省略。このときトランジションでフェードさせたりする。
運動前を描き、運動後は音や文章、イメージなどで省略。
あるいは運動後の瞬間だけ描く。
「制止物へカットイン」を併用すると効果的。

 

画面外へ出す:
移動させ、画面外まで出す。出してしまえばアニメーションは描かなくていいため。省略の一種。

 

///AfterEffectsの機能を使う

 

パペットツール:
XY平面状の、関節状の運動はAfteEffectsのパペットツールで再現可能。
XY平面しか動けないが、拡大など使えば奥行きも可能。形状は変えられない。

 

ディストーションツール:
AfterEffectsのメッシュツールなどで、液状のものは変形できる。

 

その他エフェクト:
色調補正を動的に変化させて、暗くなったり突然光が消えたりする様子を再現。
風エフェクトやぼかしなどを動的に使う。
画面全体を動かして、振動を地震を表す。

 

///3Dレイヤーと3Dソフトの使用

 

3Dレイヤー:
薄いもの、平面的なものは3Dレイヤーで奥行き回転が可能。
遠距離のもの(背景)は形状が変わらないため、3Dレイヤーで擬似的平面とすることができる。

 

3Dソフトでおよその形を作っておく:
頻繁に来る場所は3Dソフトでパースだけ作っておくと、遠近法を計算しなくていいので楽。
3Dソフトで人物のボックスを用意し、紙の上で計算しなくてもいいようにする。

 

3Dソフトで作る:
小さく簡単な物体ならそのまま3D化し、大きく複雑な物体ならカメラ分割して部分的に3D化する。

 

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場面の移り変わりのエフェクト

 

瞬間:
画面の切り替えはほとんどがこれ。ほかに必要がなければこれにするのが基本。
何もエフェクトなしで瞬間的に移り変わる。最も無駄がなく、ストレスがない。フェードなどでは時間がかかっていらいらすることもあるが、これならストレスがない。

 

フェードン・アウト:徐々に変化させる安定な方法だが、多用すると飽きるので注意。フェードの色があり、黒と白が多い。
フェード:暗くならず、直接次の場面をクロスフェードする。
カーテン:多数の長方形の連続でフェード。各長方形を回転、移動などいろいろな運動がある。
ゆがみ:水滴をまぶしたように画面全体、あるいは一部が歪む。ただしこれだけでは次の場面に移り変わらないので、何らかのほかの方法を併用する。

 

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カメラワーク

 

カメラの動きは人物画のページを参照。

 

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モーションの作成

 

///手順
絵を描く前に運動も決めておく。レイヤー分離する場合はどう分離するか決めておく。

 

群分け:
全身全ての部分にわたり、その運動に必要な役割を出す。身体の役割を参照。
各部をフレーズに分ける。運動の目的ごとに各部分け、必要な正確さとパワーから関節の数を予想し、フレーズを単位とする群に分ける。
力の入っている部分(力動部)と入っていない部分(無力部)に分ける。

 

軌道を描く:
力動部の各群につき、主な軌道を出す。
各部の正確さとパワーから、予備動作と制止振動を描く。
無力部について軌道を描く。力動部による伝播パワーと範囲を考慮する。制止振動も描く。
必要なら、正確さとパワーを考慮しながら、反復運動のランダム性を考慮した軌道を描く。

 

キーフレームの描き方:
始点と終点をキーフレームし、移動、回転などを描く。
グラフエディタで加速度など考慮して線を描く。
反復運動なら、キーフレームをコピーする。
alt+ドラッグでキーフレーム全体を伸び縮みさせ、適切な速度にする。

 

速度を描く:
力動部は、各部の正確さとパワーから、加速と減速、途中停止をつける。
必要なら、休憩も入れる。
無力部の速度を入れる。

 

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運動のアニメーション

 

視点のぶれ:自分も運動に参加している場合、視点が常にぶれ続ける。
弾性:髪や一部の服などの弾性のある運動は、先端が付け根より遅れて移動する。

 

関節運動以外:
服は無機物質なので、内部的な力のない運動をする。たいてい筋肉の運動より遅れる。
空気抵抗も考慮する。
筋肉や脂肪は、膨張・収縮する。
力を入れている筋肉は震える。
呼吸による胸部、瞬きによるまぶた、目は、常に微小に動いている。
周囲の光の移動によって、瞳の光はやや動いているように見える。
話しているときの口は、一文字のときと文章とでは異なる。文字と文字に挟まれた文字(つまりフレーズの最初と最後以外の文字)では、前後の口の形の中間の形になる。

 

呼吸:
動いているときは気にならないが、静止して近くで見ると、呼吸による動きが読み取れる。
腹式呼吸と胸部呼吸とがあり、腹式呼吸は腹の下のほうまで膨らんで肩も少し上がる。胸部呼吸は腹はそれほど膨らまず、胸部がより膨れ上がり、肩もより大きく上がる。動く部分は同じだが、割合が異なる。
腹式呼吸は落ち着いているときや寝ているときに起こる。緊張しているときや運動時は胸部呼吸になる。腹式は無意識的で、胸部は意識的に酸素を取り入れるとき。簡単に言うと、酸素をより必要とするときは胸部呼吸になる。

 

目、口:
アニメのキャラクターは、通常の人間で見られるようなランダムな瞬きはしない。ただし何らかの動作の直前には、たいてい一度だけ瞬きをする。
瞬きは普通、閉じるより開くほうが速度が遅い。開く、閉じる、中間の3コマが多い。
口パクは開く、閉じる、中間の3コマでできていることが多い。

 

常に動いている:
人間はたいていの場合、常にどこか動いていて、完全に静止することは難しい。この動きはまったくランダムなものではなく、何らかの意図(無意識)の流れによって動いている。例えば疲労を取るための体勢替えや、もののつかみ直しなど。
腕や脚は疲労を防ぐための組みなおしを頻繁にやる。また重心がずっと同じところにあると疲労するため、重心の位置を絶えず変えようとする。そのとき体のあらゆる位置が動く。
目は常に異なるものを見るため、頭部と同時に動き続ける。その動きに連動し、ほかの部分は重心安定のために動き、残りは伝播で動く。
呼吸やバランス維持のほか、単になんとなく動いている、という部分が多い。
本当に何もしていない状態では、目がいろいろな方向に動く。人間、ヒマでぼーっとすると周囲のものをきょろきょろ見回す。それにつられて首や体が動く。
体勢もいろいろ替えるし、座っても立ってもさまざまなポーズを無意識に替えている。

 

動きと注視点:動いているものに視点が集まる。通常、中央にテーマとなるものが置いてあるため、動くものを中央に持ってくると無難。

 

///認知と感情
物理法則以外に行動に影響するものとして、認知と感情による遅れや急ぎなどがある。
認知→情報入手、感情→心理描写として、シナリオ理論的にも必要。
これらは頭部による情報収集の後に行われるが、実際は体を動かしながらも情報収集は同時に続いているため、運動の前、あるいは運動中にもこのような遅れは生じる。

 

//////////////////////
関節運動

 

同じ目的の単関節運動と多関節運動:
ある目的を行うため(投げる、蹴る、重心を保つなど)に必要な関節数は、通常一つではなくいくつかの関節を同時に動かす。伝播とは異なる。
パワーより正確さを要求する場合、同時関節数は少なく、正確さよりパワーが必要な場合は多関節になる。
多関節のほうが運動量が大きいため、加速度と減速度が大きくなり、予備動作と制止振動がつき、伝播も強く広範囲。
単関節運動では、加速・減速がなく、等速。予備動作も制止振動もなく、伝播も弱く範囲も狭い。

 

異なる目的の関節運動の連動:
多くの運動は、部分的な些細な運動でさえ、半身か全身まで動いていることが多い。伝播ではなく、異なる運動、例えば重心調整、関節の長さの調整などで。
同じ目的(例えば首を回すのに肩まで回るような場合)で動かす多関節運動は、起点から離れるほど運動は小さくなる。
まったく異なる目的で多くの関節が同時に動いていたりする。例えば鉛筆で何かを書きながら、もう片方の手で鼻くそをほじっているなど。

 

速度・加速度:
単一関節運動なら、重さに関係なく正確に速く(等速で)動くことに注意。
多関節ほど加速・減速が大きく、その時間も長く、最高速度が高い。
多関節を含め、筋肉が長いほど最高速度は速い。筋肉が短いほど軌道が短く、最高速に達するまでに運動が終わり、実質等速に見える。
たいていの人間の運動は加速、減速運動。一定の速度に達するとその後は等速運動になる。

 

速度と曲線:
速度が速いほど、加速が大きくつくため、速度を曲線にしたときに極小・極大点の接点が緩やかになる。つまり最初は遅く発進し、加速が大きく急に速度が上がる。
速度が遅い場合、加速がほとんどなく一定の速度で、直線に近い運動になる。ただし完全に直線ではなく、かなり尖った曲線になる。

 

速度とウィグラー:
速度が速いほど、AEでいう曲線のウィグラー(グラフ曲線のランダムなふらつき)が少ない。きれいな曲線になる。
速度が遅いほどウィグラーが大きい。グラフはギザギザを描きながら進む。おそらく余分な方向に力が入りやすいためと思われる。速度や位置のムラが多い。
これらウィグラーや曲線の直線化などは、速度が速くても、速くない方向へは普通に生じる。例えば上下にすばやく手を動かしている場合、Y方向へは曲線的でウィグラーが生じないが、X,Z方向へは速度が遅いため、ウィグラーや曲線の直線化が起きる。

 

途中停止:
多関節運動で運動量の大きいものは、運動を始めるまでにわずかに間がある。休憩とは異なる。
反対方向へ運動するときは、軌跡の折り返し地点ですぐ反対へ運動を始めない。反対方向へ力をかけている(減速と加速の)間、少しの間停止している。関節数に関係ない(脳の切り替え処理の早さが問題なので)

 

開始と終了:
多関節ほど、運動の開始に予備動作があり(逆方向に動かして加速をつけたり)、制止時に振動する。
予備動作と制止振動は、加速や減速とは異なる。予備動作は逆方向へ少し反動をつける動作。制止振動は通常、1往復。多くても2往復。
弾性運動は、跳ね返るまでは減速なしの通常運動。跳ね返った瞬間にエネルギーが吸収され、すぐさま逆方向に運動を始めるが、力がまだ跳ね返る前の方向に入ったままなので、やや減速運動で跳ね返る。

 

正確さとランダム性:
ランダム性は「位置」と「スピード」のみ。つまり時間的にも空間的にもランダム性がある。
同時関節数が多いほど不正確になる。単一関節ではどこをとっても非常に正確。
反復運動の反復毎のずれは、毎回ずれるのだが、ある一定の範囲内で収まる。視覚などによるフィードバックによって軌道が常に修正され続けるため。
反復運動の周期は、初回は長く、徐々に速く、終了時は直ちに終わるようにするとリアルに見える(徐々に速度が上がることが多いため)
周期ごとのランダム性を入れてもいいが、手間がかかる。ランダム性を考慮した一周期だけつくり、あとはコピーでもいい。
軌道が毎回異なる。軌道の極点では減速する。

 

力の伝播:
ある筋肉を動かすと意図した部分が動くが、そこに連続している部分にも力が伝播して動く。
力の作用点から(外部、内部両方とも)近いほど力の伝播が強く、たくさん動く。遠いほど弱い。
力の入っている部分では伝播は起こらない。これらは同じ方向に、意図した方向へ動く。そうでない部分(力の入っていない部分)にだけ伝播は起こり、意図した方向と反対方向へ動く。
波が伝わるにはわずかに時間がかかる。遠いほど、わずか時間を遅らせるとリアルになるかもしれない。
伝播する部分が軽いほどよく動き、重いとあまり動かない。
伝播による運動は無機質運動に近く、加速減速があり、予備動作はないが制止振動がかなりある。

 

伝播が反対方向になる理由:
支えられない物体を空中に放り出すと、重心を回転の中心とし、重い側は下へ、軽い側は上へ回転をはじめる。
鉛直方向でなくても、どの方向の回転でも起きる(遠心力)。どこかが回転するとき、先端を回転させると、付け根はその反対方向に回ろうとする力が加わる。付け根以降はそちらの方向へ動く。
この力によって、意図した運動部分と反対の端に、反対方向への回転が加わる(例えば先端を動かすと付け根が反対方向に回転する)
この「重心による反対回転」が起こるのは、関節間の重量が釣り合っており、その部分だけ力を入れているとき。よって胴体の付け根(上腕と上脚の付け根)でだけ起こらないし、付け根以下の部分に運動が起こって入ても起こらない(同方向へ動く)
つまり、腕のひじと、脚の膝の部分でしか起こらない。

 

休憩:
反復運動は、スポーツでもない限り、適当に休憩を入れるもの。わずかな時間(数十ミリ秒)でも、停止したり極端にゆっくりな動きになったりする。
原因は主に疲労と運動方向のランダムなずれ。または力の入れなおし。力を入れるのにリズムがあるときに入れ直しが起き、一時速度が落ちる。

 

力学と運動:
ニュートンの法則(力を入れている間は加速し続ける)
運動量保存(衝突する場合、運動量mvの総和は保存される)
エネルギー保存(位置エネルギーと運動エネルギーの和は一定)
静止摩擦と動摩擦(止まっている時、一定の力がかかるまでは動かない、一度動き出したら少ない力でも動き続ける)

 

その他注意:
反復運動の軌道は、往路と復路で速度が異なることが多い。重要なほうが速くなることが多い。
複雑な運動では、軌道の開始から終了まで、いくつかの軌跡の塊(フレーズ)がある。フレーズごとに考える。各フレーズはまったく異なる運動をする。
部分ごとにモーションを入れるが、部分だけで運動を考えてはいけない。ほとんどの運動は多関節運動になるため。

 

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実際の動き

 

モーショントラッカーによる実際の動きを見て、そこから得られる動きの法則は想像では及ばないものも多い。
さまざまな動きについて、実際の動きについてその特徴を書き出していく。
特徴は、主に速度、加速度(グラフが直線か曲線か)、軌道。

 

食べる手の動き:
箸や手でつまむ動作は、つまんでいる間はかなり時間を消費している。
つまんでから持ち上げるまではゆっくりで、「がっしりつかんでいる」と認知されたのち、高速移動する。
口に入れるとき、箸や手を高速で口の手前まで持っていくが、口に入れる直前には大きく速度が落ちる。つまりそのままの速度で口の中に放り込むのではない、ということ。
口の中に放り込んだら、直ちに次の動作に移行する。
動きは高速のため、曲線になる。

 

人を抱き寄せる手:
遅いため、ウィグラーを含んだ直線。
手を回すまでは空中の動きで速いため、ウィグラーのない曲線。
動きが激しくなると、ウィグラーが大きく揺れるだけ。

 

椅子から立ち上がる:
最初に上体を少し倒す。その後もう一度足を曲げると同時に上体を倒す。二段階に倒す。この動きは直線的な曲線。
その後立ち上がる。ここは曲線。
立ち上がった後、必ずいくらかふらつく。年齢にかかわらず、全くふらつかない、ということはない。

 

腕の往復運動:
仰いだりこすったりする運動。一般に速いため、曲線運動。
左右の場合はそのままきれいな曲線。
上下の場合は重力のため、下ろした後に持ち上げるまでに少し時間がかかる。上げる場合、頂点に至ってすぐに落ちる。
速度自体は、重力のために下げるほうが少し速い。

 

何かをつかむ:
まず高速で物体の表面に手を添える。ここでいったん速度が落ち、ゆっくりと物体をつかむ。速くつかむことはできない(速くつかむと物体が痛むため)
その後もう2,3度、つかみなおす動作をする。より手にフィットさせるため、手の中で回転させたり、より手の中へ物体を押し込んだりする。この間、低速で移動もしている。移動しながらつかみなおしている。
その後は高速で移動させる。

 

スカートであおぐ:
当然だが、手の動きよりも中央のスカートのすそのほうが、大きく往復し、位相が遅れる(大きく振った場合は180度くらい、つまり手が一番下に下がったときにスカートのすそは上の極大点にいるくらいずれる)
つまり、布状のものを振り回すと、布の力点(つかんでいる手)よりも、離れれば離れるほど位相が遅れ、また大きく運動する。

 

驚いて硬直:
どんなに驚いて硬直しても、完全に停止はしない。体の多くの部分が、わずかに揺れ続ける。

 

ピストン運動:
往復運動のうち、力が入るのは突くときだけで、戻すときは肉の弾力で自然に戻っているだけ。
なので、付くときは速く、戻るときは遅い。

 

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2D人物と3D物体の合成

 

注意:
LightWaveで普通にアニメを作ると、アフターエフェクトに読み込んだとき背景が「ラベルのないアルファチャンネル」となり、「無視」以外を選ぶと背景は透明扱いになる。合成チャンネルカラーマットを選んだほうがおかしくならないようだ?
これをやるには、LightWave保存のときに無圧縮AVIを選ぶこと。AEでもAVI(VideoForWindows)でRGB+アルファを選ぶと透明部分が記録される。

 

理屈:
2Dをモデリングすると美術的な質が落ちるため、人物は2D。これを3D空間に入れるためには、LightWave上に板ポリゴンを用意し、そこにテクスチャとして2Dのラスター画像を貼り付け、ほかのもの(触手とか)を3Dで動かす。
こうすれば人物は平面であるが、周囲に3D物質を動かせ、板ではあるが物理計算で周囲の物質と衝突させたり、ボーンを板に入れて関節を動かすこともできる。ただし人物は奥行き回転はできない。
最終的には、アフターエフェクツ上で、人物だけを動かした動画(周囲は未完成で邪魔な色が入っている)と、その人物を抜き取るためのアルファ用動画の2つの動画を用意し、アルファで人物だけ抜き取る。
貼り付けるラスター画像は最初から陰影の付いたものであるため、3D上で陰影が付いてはならない。よって、ライトの光はゼロにし、環境光を100にする。
アルファ動画でマットで抜き取る方法がもっともきれいに出来上がる。周囲を明るい緑にしてキーイングするのは難しい。人物の線がぼかされていると、どうしても輪郭に緑が残る。

 

 

///やり方

 

2D画像の用意:
2Dの人物画像を用意する。どちらもアルファチャンネルのないもの。ビットマップでいい(アルファでやっても、動画にはアルファがないため、最終的に無駄になる)
一つは普通の画像で、周囲の色は最終的には抜き取る色。しかし完全に抜き取るのは難しいようなので、線と同じ色=黒にしておくのが無難。
もう一つはマット(アルファ抜き取り用)の画像。人物を「選択範囲の読み込み」などで選択して白く塗りつぶし、周囲は黒にする。人物だけ後で抜き取るため。つまりアルファチャンネル画像を作成する。

 

ポリゴン板の用意:
モデラーで板ポリゴンを用意。厚さはなくてもいい。格子状に分割しておく(ボーンや物理計算のため)。縦100、横100くらいに分割し、さらに全体を三角分割してすべて三角形ポリゴンにする(三角形のほうが自然に関節が曲がる)。2万ポリゴンくらいになる。
用意した2D画像を、その板に貼り付ける。人物以外の周囲の部分のポリゴンをできるだけはがす。はがさなくてもアルファ動画のおかげで人物を抜き取ることはできるが、物理計算で周囲の物質と関係させるなら、人物の周囲のわずかなポリゴンで見えなくなったり阻まれたりして邪魔。

 

レイアウト:
レイアウトで板を読み込み、まず普通用の画像を貼り付けたものでレンダリング、動画を作成。ライトの明るさは0、環境光の明るさは100。これが普通動画。
板のまったく同じ位置にアルファ抜き取り様の画像を貼り、まったく同じ要領で動画をもう一つ作成。これがアルファ抜き用動画。人物は真っ白、背景は黒。

 

アフターエフェクト:
アフターエフェクトで普通動画とアルファ用動画を読み込む。アルファ用をレイヤー前面に持ってきて、普通動画のトラックマットのルミナンスキーマットでアルファ動画を指定すればできあがり。

 

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オープニングムービー

 

///一般的なギャルゲーのOP

 

時系列的記述法:
時間順に記述する方法。
表現の意味・順番はシナリオと同じで、

 

1.世界・人物設定紹介
2.目標、障害など情報提示
3.心理描写
4.解決への行動・結果

 

論理的記述法:
概論→詳細→概論(まとめ)と繰り返し変形しながら記述する方法。

 

実際は、論理的記述の中に時系列記述を埋め込む。

 

概論[世界・人物紹介→目標、障害・情報提示→心理描写→解決への行動・結果]

詳細[世界・人物紹介……(以下同様)]

概論(まとめ)[(以下同様)]

 

理想的には上記の形式を取るが、すべて表現している間がないことが多い。そこで、一度提示した要素は再提示しないことで時間あわせをする。
シナリオの内容を示してはならない。したがって「結果」を示すときはシナリオの結果がわからないように。自身がなければ「結果」は入れないほうが無難(入れなくても問題ない)
最初に世界・人物紹介→撫で型、最初に障害・心理描写・行動がくると張り手型になる。

 

例)概論[世界紹介→心理描写]→詳細[人物紹介→目標・障害提示・行動・結果]

 

1.概論段階
概論で世界紹介をするとき、シャレードによる象徴表現で、目標、障害、心理描写、解決の概略を示すと効率的に時間を稼げる。

 

2.詳細段階
主役と脇役をすべて紹介する。
最後に行動や結果がくるが、詳細に提示してしまうと物語がわかってしまうときにはまずい。象徴程度にする。

 

3.概論(まとめ)
この段階は、理論上は必要ない。
概論段階で提示できなかった要素をここで紹介する。

 

文字スプライト:
文字スプライトを入れることで、CGをいれずにある程度時間を稼いで時間調整できる。

 

文字の使い場所(必要):
タイトルを初めの段階で入れる。
人物紹介で、名前を少し詳細な紹介を入れる。
終末で購入方法、発売日、価格、動作環境、HPなどを入れる。

 

 

///一般的なアニメのOP

 

オープニングは、世界紹介と人物紹介のみ。ほかはない。どちらも疑問伏線的に紹介される。文字がないため、はっきりした紹介は不可能。

 

世界紹介:背景による紹介。シャレード的表現。疑問伏線的に。
人物紹介:しゃべれないので行動による情報提示、疑問伏線となる。人物の行動は物語とは何の関係もないものが多い。
情報提示:はっきりした情報提示は一切なく、すべてシャレードによる疑問伏線。物語の内容を背景、行動、小道具、物体などにより提示。

 

内容がシナリオ部分に介入するかどうか:
シナリオの内容を提示すると物語が楽しめなくなるので禁止。しかしシャレードによる疑問伏線は内容が詳しくわかるわけではないのでOK。
隔週ものの場合、同じ映像を繰り返し使うので、物語の内容に立ち入ることができない。しかし単発のゲームシナリオであればシナリオに介入してもよい。

 

組み合わせ:
映画のような退場の可能性が考えられない状況では、世界紹介を長くし、客を少しずつ状況に入らせる。
販促用OPでは、ある程度インパクトがないと買ってもらえないので、人物を出す必要はある。
TV宣伝では時間のない販促なので、インパクトのみ重視した画像の連続が使われる。

 

///映画のOP

 

全てではないが、OP音楽中、映像はまず以前のことを示し、次に本編最初の部分に入る。つまり時間順であり、OPからすでに物語は始まっている。
「以前のこと」は、シナリオがありテーマがある。暗示的であり、本編の疑問伏線として使われる。本編の内容はわかってはいけない。
つまり、オープニングは最初に暗示的に世界紹介をし、次に人物紹介をする(大→小)。どちらも詳細には紹介しない。
本編中に、単にOP主題歌を入れるだけ、というものもある(その間セリフは言わない)

 

世界紹介→テーマ障害→解決・結果→人物紹介→障害提示(疑問伏線)

 

ゲームのOPで入れる場合、映画の方式では少々合わない。
映画的なOPを使うなら、ゲーム自体のタイトル画面はできるだけ静的なものにし、ストーリー開始して少ししてからOPを出すとちょうど合う。
OPそのものが不要と思うかもしれないが、宣伝に使えるので何か作っておいたほうがいい。

 

//エンディング

 

クライマックス解決あたりからED音楽が流れ、そのままEDに突入する。
映像は物語の終盤からその後の話で、つまり本編がそのまま続いて、音楽終了と同時に話が終了する。同時にスタッフロールが流れる。
このやり方は多くの作画を必要とするため、次の方法がよいと思われる。

 

アニメや一部の映画では、ED音楽のはじめの段階で本編を終了させ、後は単調で固定的な(繰り返しの)絵を表示するだけ。
読者が感動しているのを妨げないため、情報提示を単調にしていると思われる。この方法なら作画量を減らせる。

 

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その他基礎知識

 

エンコード:
圧縮の際、時間圧縮と空間圧縮がある。
時間圧縮では、次の瞬間へ移るとき、画像の差分だけ記録し、差がなければ前の画像をそのまま使用する。

 

FPS:フレームレートを下げるときは、整数で割り切れる数がいい。たとえば元が30なら15や10がいい。

 

ビットレート:
ネット配布の場合、動画の重さはこれに比例する。
デスクトップでは、コンピュータが動画を再生するために、動画データからデータを読み込んで映し出すデータ量のことで、あまりに大きいとPCスペックが低い場合、映像がとぎれとぎれになる。
ビデオが途切れ途切れになる場合、ビットレートが高すぎることがある。可変で品質を落とすか、固定で再生可能な数値でやる。
ユーザーの環境が悪いと表示されない可能性があるため、低いスペックのパソコンで試すといい。

 

A/V:
音声にこれがついているものがある。CBRで。
A/Vは「映像音声同期用」という意味らしい。とりあえず映像が伴うものはこれにしておけば無難。

 

キーフレーム:
フラッシュなどとは意味が異なる。完全にフレームが記録される部分のことで、キーフレーム間の映像は変化分だけ記録されている。
動きの多い動画ではキーフレーム間を小さくしないと画質が荒れる。
FLVなどで、早送りするときはキーフレームへ飛ぶ。間が大きいと大きく飛んでしまう。
ビットレートと比例する。キーフレーム間が小さいほど画質はいい。

 

ピクセル縦横比:1ピクセルの縦横の比。CGではたいてい正方形だが、一部のビデオカメラでは正方形でない。

 

インターレース:
フレームを表示するとき、最初に走査線の半分を表示し、次に残り半分を表示する。その半分というのは奇数のラインと偶数のラインで成り立っている。どちらを先に表示するか選べる(見た目が少し変わることがある)。ノンインターレースでは関係ない。
テレビでは1秒間に、奇数が30回、偶数が30回表示されるが、フレーム自体は1秒間に30しかない(正確には29.97回)
パソコンではインターレースの必要がないのでノンインターレースという。インターレースはブラウン管の話。

 

60i:
インターレースでは、30fpsで撮影したビデオを、1/60秒目に奇数、2/60秒目に偶数……と表示していく。つまり1/60秒目と2/60秒目は同じ瞬間の画像が入っている。しかし60iのビデオカメラでは撮影時に60fpsで取り、1/60秒目に1/60秒目、2/60秒目に2/60と入れるので、当然普通の30iより滑らかに見える。

 

プログレッシブ、60p:
インターレースを使わず、映したものをそのまま映像として表示するのをプログレッシブといい、60fpsのプログレッシブなら60pという。

 

F4V:ビデオはH264、オーディオはAAC。
FLV:ビデオはOn2VP6またはSorensonSpark、オーディオはMP3。

 

ビデオカメラ一般知識:
暗所に弱い。室内でどんなに明るくしても晴天の屋外にははるか及ばないらしい。よって室内撮影ではできるだけ明るくする。
ソニーの370は暗所でも強いらしい(2011年)
USBのウェブカメラは転送データ量の制限より、60fpsではかなり小さな画面(320×240)が限界という話がある。

 

フィールドオーダー:最初に表示するフィールド。奇数か偶数かを選ぶ。
プロファイル:プロファイルはレベルとセットで選ぶのがいい。ネット配信の場合、「高」と「5.1」の組み合わせがいいらしい。
エンコードパス:2パスにすると一回どれだけビットレートが最適か調べてからエンコードする。容量が減るがエンコード時間が増える。
M,Nフレーム:Mはイントラ(空間)フレームと予測フレーム間のフレーム数。たぶん小さいほうが画質がいい。NフレームはMの倍数でなくてはならない。
シンプルプロファイル:これをやると古いパソコンで再生しやすくするらしい。
アンダーシュート:入り組んだ部分の画質を上げる。
静止画像の最適化:静止画が含まれる動画で、ディスク容量を節約する。ただし静止画像で問題が出たときのみ選択するように。画質が落ちる?

 

///fpsとファイル形式
60fpsが可能な形式は、FLV,F4V(ソースを60で作り、「ソースと同じ」にすればいい),H264,WMV。
H264はレベルという設定があり、これが一定以上でないと画面を大きくしたりfpsを上げたりできない。例えば800×600で60fpsの動画なら、レベルは3.2以上必要。
ほかの形式は普通に60fpsで作れる。
同じものを作ったときのファイルの大きさは、H264>WMV>F4V>FLV。WMVはFLVの1.5倍くらいで、そんなに差があるわけではない。

 

 

 

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動画ファイルについて

 

aviからmpegに変換するとき:
解像度(画面の大きさ)を変えても容量は変わらない。
FLASHからaviに変換したとき、44kHzステレオだろうが22kHzモノラルだろうが容量は変わらない。aviのときはかなり容量に差が出るが、mpegにすると最終的に同じになる。
FLASHからaviに変換するとき、幅と高さを拡大しても容量は変わらない(減ることがある(笑
FLASHの画面の大きさ(解像度)を変えると、容量も急激に変わる。しかし最後mpegにするとみんな同じになる。mpegの容量は時間のみに比例しているようだ。FLASHの解像度が低いと、mpegにしたときaviよりも容量が増えていることもある。(200×100くらいだとそうなる)
だったらmpegにする場合、音声は最高レベル(44kHz、16ビットステレオ)で、解像度はいくらでも大きくしてよい(最近なら800×600か?)。

 

市販の動画の設定はおそらく、DVDのNTSC(16:9)のVBR-MP2、DVDメディアの0.23倍(映像平均ビットレート3014、音声ビットレート384)の設定。これなら解像度を小さくしなくてすむ。

 

画質:
画質の良い順から、無圧縮AVI、mpeg2,wmv,mpeg1。

 

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MPEG

 

mpeg2は特許料がかかる。
MPEG1
MPEG1は1993年に標準化された「ビデオ」「オーディオ」を多重化して蓄積メディアに動画像データを保存することを目的としたフォーマットです。
圧縮した動画データはCD-ROMに1時間程度記録できる動画圧縮方式でビットレートは1.5Mbps(100kbps〜1.8Mbps)の低ビットレート。
解像度は352×240、320×240の2種類。フレームレートは24fps、25fps、29.97fpsがあり、Windows3.1の頃に標準化されたため現在でもWindowsMediaPlayerやQuickTime、RealPlayerなどでMPEG1フォーマットの動画像データを再生することができる汎用性の高い動画圧縮フォーマットです。
MPEG-1とMPEG-2の違いは?
MPEG-1はVHS品質の画像をCDで再生できるよう高圧縮を目標に作られた規格です。 MPEG-2は放送用としてさらに高画質を目標に作られたものです。 しかしMPEG-1であってもVideoCD規格(352x240ピクセル)を無視して大きなピクセルと大きな転送速度を選べば MPEG-2との差はあまりありません。
なお、インターネットでの映像配信などを目標にMPEG-4規格というものもありますが、 共通規格として実効していないという問題があります。
幸いなことにMPEG-1ではこのような問題は無いらしい。 実はMPEG-1と2の圧縮技術の違いはほとんど無く、 MPEG-1であってもピクセル数やビットレートを上げればMPEG-2と遜色無い映像が得 られる。 MPEG-1で事足りるというより、MPEG-2の再生環境が普及していない現在、むしろ MPEG-1を使うほうが有利。

 

VideoCDの、MPEG1としての仕様は以下の通り。
画面サイズ:352*240
フレームレート:29.97fps
ビットレート:CBR (固定レート) 1150kbps
オーディオ:MPEG1 Audio Layer2 44.1kHz 224kps
GOP構造:IBBPBBPBBPBBPBBPBB
MPEG1自体はこの規格から外れたものを作成する事も可能だが、VideoCDとしてはこの規格を厳密に守る必要がある。この規格から僅かでも外れた場合は、CD-Rに焼く際にライティングソフトから「規格外」としてはねられてしまい、焼いて保存する事が出来ない。
この規格に縛られる為、ビットレートを上げて画質を向上させるなどの行為が原則として出来ないのが難点。
1993(平成5)年に ISO/IEC 11172 規格として標準化された。
MPEG-1 System(ISO/IEC 11172-1)が、動画と音声を同期多重化して再生させるための仕様。MPEG-1 Video(ISO/IEC 11172-2)が動画圧縮の符号化などを規定する仕様で、MPEG-1規格の中核をなしている。
MPEG-1 Audio(ISO/IEC 11172-3)はオーディオの圧縮符号化に関する仕様でMPEG-1オーディオまたはMPEGオーディオと呼ばれ、2チャンネルステレオを扱う。この中でレイヤーT・U・Vが規定されていて、ネットワーク上でよく著作権問題を起こすmp3が、このレイヤーVである。レイヤーT・Uは共にサブバンド符号化であり、TはUの簡易版。VはU に変換符号化を組み合わせたもの。上位のものほど同一レートにおける音質は上で、同等の音質を低いレートで伝送出来る。256kbps程度でCD並の音質と言われているが、要するにミニディスクと同様に非可逆の圧縮を行なっている。

 

///FLASH技法

 

ムービークリップ:基本タイムラインに関係なく動く。
グラフィック:基本タイムラインに関係ある。一つのフレームを縮めると、そこで終わる。

 

同じモノを何度もシンボル化すると、シンボル化した順に重複シンボルになっていく。
同時に二つのシンボル属性とか、そういうのではない。
モーションガイドレイヤーで曲線に沿ってアニメさせるとき、「モーショントゥイーンを作成」中にモーションの線を書くことが大事。それ以外のタイミングでモーション線を描いても無意味。

 

ガイドレイヤーの使い方:
普通のレイヤーとガイドレイヤーを出し、フレームを作っておく。
初めに普通のレイヤーで絵を描き、モーショントゥイーンで終地点まで移動させる。
モーションガイドレイヤーを出し、最初のところでガイド線を描く。これでよい。
「オブジェクトが線に引き寄せられたらOK」
回転や拡大など、一度キーフレームを挿入すればオブジェクトを選択できるようになる。

 

イラストレーターからの読み込み:
イラストレーターで、バージョン8.0(以下)のEPS形式で保存すれば、FLASHの「読み込み」で書き出せるが、パスとしては呼び出されない。図形として呼び出される。つまり外部からシェイプを持ち込むのは無理。

 

動画の時間的パターン

 

オーソドックス:
サークル(ブランド)ロゴ→背景→タイトル→人物紹介→CG紹介→エンディング

 

簡略パターン(最低限):
サークル(ブランド)ロゴ→タイトル→人物紹介→CG紹介→エンディング

 

増やしたパターン:
サークル(ブランド)ロゴ→背景→CG紹介→タイトル→人物紹介→CG紹介→エンディング
サークル(ブランド)ロゴ→CG紹介→背景→タイトル→人物紹介→CG紹介→エンディング
サークル(ブランド)ロゴ→背景→CG紹介→タイトル→CG紹介→人物紹介→エンディング
サークル(ブランド)ロゴ→CG紹介→背景→タイトル→CG紹介→人物紹介→エンディング

 

インターレース:
インターレースとは、テレビやディスプレイなどが、1回の画面表示を奇数段目と偶数段目の2回の走査に分けて行なうこと。1回の走査で画面表示を行なう方式はノンインターレースとかプログレッシブと呼ばれる。インターレース方式は動画を表示する際にちらつきを抑えられるため、ほとんどのテレビで採用されている。一方、コンピュータのディスプレイは、静止画や文字を表示することが多く、インターレース方式だとちらつきやにじみが生じるため、ほとんどはノンインターレース方式である。

 

MPEG-2とは、映像データの圧縮方式の一つで、MPEG規格の一部。再生時に動画と音声合わせて4〜15Mbps程度のデータ転送速度が必要。画質はS-VHSのビデオ並み。DVD-VideoやATSCなどの次世代デジタルテレビなどで利用されている。MPEG-3方式はMPEG-2に吸収されたため存在しない。

 

MPEG-1とは、映像データの圧縮方式の一つで、MPEG規格の一部。再生時に動画と音声合わせて1.5Mbps程度のデータ転送速度が必要。画質はVHSのビデオ並み。Video CDなどで利用されている。

 

アスペクト比とは、画面や画像の縦と横の長さ(ピクセル数)の比。通常のコンピュータのモニタはテレビの地上波放送、ハイビジョン以外のBS放送などと同じくアスペクト比4:3だが、BSデジタルを含むハイビジョン放送はアスペクト比が16:9で、横に長い画面である。コンピュータのモニタはVGA、SVGA、XGA、UXGA、SXGA+などのアスペクト比は4:3だが、SXGAのみ5:4である。また、ノートパソコンやPDAには2:3の縦長などこれ以外のアスペクト比の製品も存在する。

 

ビットレートとは、単位時間あたりに何ビットのデータが処理あるいは送受信されるかを表す語。単位としては「ビット毎秒」(bps:bits per second)を使うのが一般的。圧縮された映像データや音声データが1秒あたりどのくらいの情報量で表現されているかを表したり、通信回線が1秒間にどのくらいのデータを送受信できるかを表したりするのに使う。

 

フレームレートとは、3次元グラフィックスの表示や動画の再生において、1秒間に何回画面を書き換えることができるかを表す指標。単位はfps(frame per second)。フレームレートが30fpsの場合、1秒間に30回描画が行なわれる。この数値が高いほど画面表示は滑らかになる。原理的に、ディスプレイの垂直走査周波数(リフレッシュレート)よりも高いフレームレートでの表示はできない。

 

mpeg企画では、フレームレートは24以上30で作られるらしい。

 

しーびーあーる/ぶいびーあーる 【CBR/VBR】

 

Constant Bit Rate(固定ビットレート)の略で、音楽や映像などをデータに変換する際のエンコード方式のひとつ。ビットレートとは、単位時間あたりのデータ量のことを指す。これに対し、Variable Bit Rate(可変ビットレート)、略してVBRという方式もある。

 

映像のMPEG2圧縮時の場合で言うと、常に一定のビット量を割り当てる方式がCBRで、動きや色の変化の激しい部分に多くビット量を割り当てる方式がVBR。

 

MPEGでは一般に、動き/変化が激しい場面では、同じ画質を維持するのにより多くのデータが必要となる。ビットレートが固定だと、動きの少ない画面に比べ、動きが激しい場面ではノイズが目立つ。それを防ぐために、一番キビシイ場面に合わせてビットレートを高く設定してしまうと、それ以外のシーンではデータ量が過剰になる。VBRなら、シーンに応じてデータ量を自動的に調整してくれるため、画質を落とさず、ファイルサイズを必要最低限に抑えることができて容量の節約になるため、一般的に長時間記録に適している。

 

MP@ML Main Profile@Main Level 記事一覧へ >> 本記事は, 2004年11月22日に発行した「情報・通信用語事典」を基に掲載しております。内容は発行時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります。 MPEG-2のクラスの1つで,CSディジタル放送やDVD-Videoに応用されている最も一般的なフォーマット。
 MPEG-2は幅広い用途に対応した規格であり,応用分野が非常に広範囲に及ぶため,規格ではアプリケーションをモデル化し,7つのプロファイル(主に機能に関する区分)と4つのレベル(解像度やフレームレートの区分)によって仕様を分類している。
 MP@MLは,現行テレビを想定した最も一般的なプロファイルとレベルで,レベルの画面サイズが720×576ドット,フレームレートが30フレーム/秒。

 

AVIの作り方:
FLASHで30fps、640×480で作成
未圧縮のAVIで書き出す。
音声は44.1,128で。音声が重要でないなら減らす。
映像は16ビット。

 

mp4の作り方:
ニコニコ動画の場合、ニコエンコにAVIを突っ込めばよい。
できたら念のため真空波動研で仕様を調べ、ニコニコフォーマットとずれていないかチェック。
最後にFlavieで再生されるのを確認。

 

 

MPEGの作り方:
TMPGEncで、ビデオ形式を以下にする。

 

ストリーム形式:MPEG−2ビデオ
サイズ:640×480ピクセル
アスペクト比:4:3 Display
フレームレート:30fps
レート調整モード:固定レート(CBR)
ビットレート:7000
VBVバッファサイズ:0(自動)
プロファイル&レベル:MP@ML
ビデオフォーマット:NTSC
エンコードモード:ノンインターレース
YUV形式:4:2:0
DC成分精度:8ビット
動き検索精度:最高画質

 

ビデオ詳細では

 

映像ソースの種類:ノンインターレース
フィールドオーダー:なんでもいい
ソースアスペクト比:NTSC
画像配置方法:画面中心に表示
ソース範囲、簡易色調補正、クリップ枠にチェック。
ゴースト除去、ノイズ除去にチェックを入れてもいい。

 

オーディオは
ストリーム形式:Mpeg1,AudioLayer2
サンプリング:44100
チャンネル:ステレオ
ビットレート:128

 

システムはMPEG2。

 

 

注意)
NTSCのサイズは720×480で、これ以上のサイズだとエンコード不可能。しかし数値は減らしてもいいので、こうする。さもないとNS上で縦に伸びてしまう。
NTSCは30fpsでいけるが、PALでは25が限界。よってNTSC。PALで30でやるとエンコード不可能に。
自由にサイズやfpsを指定してもおかしくなるだけ。
NTSCでやるにはサイズがあってないとできない。縦を伸ばすとおかしくなる。
アスペクト比はディスプレイにあわせる。
CBRにしないとmpeg再生が不可能に。そのビットレートは4000〜8000くらいまでがいいらしい。高いほうがいい。
MP@MLでないと再生できない。
インターレースはいらない。テレビから取り込んだAVIの場合は必要らしい。
DC成分はデフォルトの8で。
フィールドオーダーはインターレースにしたときのみ反映するパラメータ。

 

Webブラウザ上で、Flashを利用した動画を配信する方式には、Flashムービー(拡張子swf)とFlash Video
(拡張子flv)の2種類の形式がある。
 SWF は、圧縮された動画をタイムラインに読み込んだもので、Webアニメーションで汎用される形式。
 FLV は、Flash独自のビデオフォーマット形式で、最近GoogleVideoが採用したことで話題になっており、
動画配信の多くは、FLV 形式が採用されている。
なお、映像圧縮には、Sorenson Spark H.264/FLV1とOn2VP62/FLV4とが汎用されており、画質は後者
の方がはるかに良い。
音声圧縮はいずれもMP3が使用されている。
現在のところ、Flash動画はWebブラウザに埋め込んだ方式で配信されている。しかし、近い将来には
独立再生形式も採用されることが期待される。それには再生プレイヤーの進化を必要とするのだが・・・
はたして現在利用可能なStandAloneTypeのプレイヤーは如何な物か?

 

 

///AVIUtl

 

MMX,SSE:
ともにインテルのCPUの技術。だからCPUがペンティアムでないと動かない可能性が高い。
AVIutl自体がMMXでないと動かない。
SSEはなしでよい。

 

YUY2:RGBとは異なる色の出し方の一つ。

 

///ニコニコ推奨フォーマット

 

推奨動画フォーマット
元のビデオソースは
映像(DivX/XviD/MPEG1/MPEG2)・音声共にCBRでエンコード
が推奨。
画像サイズは、
4:3なら512x384、16:9なら512x288(ニコニコ動画プレイヤーと同じサイズです)
が推奨。

 

 

WMVの場合は
WindowsMedia8系で、映像・音声共にCBRでエンコードされたもの
が推奨。

 

 

FLVの場合は、
正常なファイルヘッダーがあり、NULLフレームを含まないもの
が推奨。

 

 

 

 

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H.264+AAC(H.264/AVCフォーマットMP4コンテナでのアップロードが可能。

 

 

正式なコンテナは MPEG-4 Part 10 AVC 。

 

H.264のプロファイルは Baseline ProfileまたはMain Profileが推奨。

 

固定フレームレートが推奨。
VFR等の可変フレームレートは正しく処理されない場合があります。

 

音声AACは HE-AAC(44.1kHz/48.0kHz 32kbps?64kbps推奨)
または AAC-LC(44.1kHz/48.0kHz64kbps?96kbps推奨) が対応。

 

MP4コンテナには映像1トラック、音声1トラックのみ対応。
その他の音声・映像の多重化は対象外です。

 

上記仕様を満たさない場合は通常の動画としてあつかわれ通常のサーバサイドエンコードの対象となります。

 

 

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FLVのアップロードができない
SMILEVIDEOでは制限として、動画・音声を含む総ビットレートが600kbps以内かつ40MB以内のものを許容範囲としています。

 

 

(なお、総ビットレートはファイルヘッダー等のオーバーヘッド分も含みます)

 

FLVの動画部分のコーデックは?
H.263もしくは、On2VP6(通称VP62)です。

 

FLVをアップロードしたら音声がおかしい
FlashPlayerの仕様的問題で、音声フォーマットは

 

 

MPEG1-レイヤ3(通称MP3)
サンプリングレート 22kHzまたは44.1kHz
ビットレート 32kbps〜128kbps
推奨。

 

 

上記MP3フォーマット以外での音声につきましては動作保障はされません。

 

アップロードしたら映像が反転している
元のビデオファイルのヘッダー情報が壊れている可能性があります。FLVの場合は正常なファイルヘッダーを記録してください。

 

 

そのほかのビデオフォーマットの場合はエンコードソフト等で正常なファイルになるようにしてください。

 

FLVをアップロードしたら時間がおかしくなる
NULLフレームを大量に含むFLVの場合時間の検出精度が低下しますので、NULLフレームをなるべく含まない形式が望ましいです。またCBRモードでのエンコードが望ましいです。

 

 

また、FLVファイルのファイルヘッダーが正常でないものも著しく情報精度が低下します(画像反転・時間認識の誤り等)。

 

音がずれるんだけど
元のビデオの音声やビデオ部分が可変ビットレートになっている可能性があります。
CBRでエンコードされたものが推奨です。
WMVの場合は30fps CBRエンコード推奨。