マジで外国のゲームを実況するコツ

マジで外国のゲームを実況するコツ

 

以前似たようなタイトルで出したものはネタでしたが、今回はまじめに語ろうと思います。
私は今年(2016年)、半年くらい生放送でホラーゲームの実況ばかりしていました。
そこでわかったことなどをまとめてみます。

 

今回のサブタイトルは

 

  • 1.日本と外国のホラーゲームの歴史的違い
  • 2.外国の無料ホラゲが実況初心者に最適な理由
  • 3.英語力はどれくらい必要か?
  • 4.実況動画をどこに発表するか
  • 5.実況用おすすめホラーゲームの紹介
  • 6.おまけその1:これ以外で印象的だったゲーム
  • 7.おまけその2:日本人が外国へホラゲを輸出できるか?

 

です。

 

 

 

1.日本と外国のホラーゲームの歴史的違い

 

歴史的というほど大げさなものではないのですが、日本人と外国人ではメジャーなゲームジャンルでは好みが分かれているため、それが製作側にまで影響していると考えられます。

 

結論からいうと、日本の無料ホラゲはRPGのようなタイプが多く、外国ではFPSのような画面構成のものが多いです。

 

 

日本のフリーホラーゲームの特徴

 

日本では伝統的にRPGが主流として流行ってきたためか、フリーのホラーゲームでさえRPGが流行っているようです(もちろん3Dのホラーゲームもあります)
やはり日本人はRPGに入りこみやすい歴史的背景を持っているのでしょうか?
フリーゲーム置き場で有名な「ふりーむ」に行ってみると、やはりRPG型のホラーゲームが多数あります。

 

ニコニコ動画で有名な例を挙げると、「青鬼」「魔女の家」「怪異症候群」など、ほかにも多数あります。
とくに有名なものでは小説化、時には映画化されたりして、かなりの知名度を持つものもあります。

 

 

日本のフリーホラーゲームの長所

 

日本のRPGは、同じく日本の象徴ともいえる漫画やアニメと同じく、特にストーリーに重点が置かれており、恐怖の演出も画面的なものではなく、ストーリー的に怖がらせることを重点に置かれている作品が多い気がします。

 

そしてストーリーが優れているため、ほかのメディアへのミックスもやりやすいです。ほとんどストーリーのないゲームでは、小説化したり映画化したりするのが難しいです。

 

また製作も簡易であり、特にRPGツクールは多数の素材が最初から用意されていることもあり、ゲーム制作の初心者でさえもそれなりの完成度で作り上げることができます。

 

 

日本のフリーホラーゲームの欠点

 

これらストーリー中心の日本のゲームには、欠点も多数あります。

 

まず最も重要なところで、あまり怖くありません。1人称のFPSと異なり、視点が俯瞰図(上から見下ろした視点)であるため、臨場感に欠けます。
画面的な演出も2Dアニメが主流になるため、迫力に欠けます。有名な「サイレントヒル」や「バイオハザード」に比べると、ツクール製のゲームでは恐怖感が1ケタ劣っているように私には見えます。
2DRPGで恐怖をあおるためには、製作者にもかなりの工夫やセンスが必要になるかと思います。

 

またストーリー重視の欠点として、途中から見ると話がわからなくなる、という点があります。
動画で見る場合は最初から見ればいいのですが、生放送で実況をやる場合、視聴者はたいていゲームの途中から入ってきます。
するとストーリー重視の物語では、視聴者はそれまでのストーリーがわからないため、内容がつかみにくいのです。
このあたり、実況者が定期的に今までのストーリーを簡単に説明するなどの配慮があると、視聴者も入りやすくなると思います。

 

さらに「外国へ輸出しにくい」という問題があります。
RPGツクールではたいてい文章が大量に出てくるため、外国人は日本語が読めないのでストーリーがつかめません。
日本人なら頑張れば英語は読めますが、外国人で日本語を読める人はまれです。

 

こういった理由もあり、日本のフリーホラーゲームは多くは「日本国内で」「動画で」主に流行ってきました。

 

 

外国のホラーゲームの特徴

 

外国のホラーゲームで有名な置き場は「Game Jolt」などです。
ここを見てみるとすぐにわかるのですが、ほとんどのホラーゲームがFPSのように3D空間を探索するものです。

 

ご存知の方はご存知と思いますが、外国では歴史的にFPS(ファースト・パーソン・シューティングゲーム)が流行ってきました。
シューティングといっても戦闘機が出てくるのではなく、人間が銃器を持って敵と戦うゲームです。

 

実際Game Joltを見ると、多くが3DFPSのような形をしたゲームです。RPGのようなゲームもありますが、割合としてはあまり多くありません。

 

 

外国のフリーホラーゲームの長所

 

まず何といっても、圧倒的に怖いです。3Dによる臨場感は、2Dとは桁が違います。私は初めてバイオハザードをやった時、怖くて先へ進めませんでした。2Dのホラーゲームではこういうことは起こりませんでした。

 

怖いというのは臨場感だけではありません。ホラーゲームの特徴として、一度体験した恐怖は、2回目からはほとんど怖さがなくなります。事前に内容を知っていると怖くなくなります。
この点で有利です。外国のフリーホラーゲームは日本人はほとんどやりません。なので実況者も視聴者も、ほとんどがそのゲームを初めて見るため、どんな恐怖があるのか全く想像がつきません。
実況者も視聴者もかなりの恐怖を一緒に味わうことになります。

 

 

また一目でおよその内容がわかるのもいい特徴です。多くはストーリーがほとんどなく、目的が「閉じ込められたところからの脱出」のため、生放送で途中から見てもおよそゲームの目的はわかります。
動画でも生放送でも、説明不要で楽しめます。

 

 

外国のフリーホラーゲームの欠点

 

欠点ですが、まず何といっても英語を読まなければならないことです。
ただこれは後で述べますが、英語が読めなくてもそんなに困ることはありません。ストーリーがほとんどないため、英語による記述が少ないからです。
操作説明も英語で書かれているので、これくらいは事前に読んでおきましょう。

 

またゲームによっては、パソコンのスペックがある程度必要になることがあります。
3DFPSの形をしているため、凝った製作者はとことんグラフィックを強化したりして、結構なPCスペックを要求するゲームもあります。

 

さらに検索されにくいという現実的な問題があります。
日本の有名なゲームなら、そのゲーム名で検索して動画や生放送を探したりしますが、外国のフリーゲームは日本人には知名度がないため、ゲーム名で検索されることはありません。
みんなゲーム名を知らないので、「ホラー実況」などのタグをつけておかないと、その実況動画や生放送に行きつくことがありません。一言でいえば、人が入って来にくいです。

 

ゲーム製作側の問題として、製作難易度が高いです。
外国のフリーホラーゲームの多くは「Unity(ユニティ)」か「Unreal Engine(アンリアルエンジン)」というゲーム制作ツールで作られていますが、RPGツクールよりもはるかに難易度が高いです。
また3Dを使うため、グラフィックには絵描きではなく3D職人さんの力が必要です。プログラミング、グラフィックともにツクールよりも難易度がずっと高いです。

 

しかし製作難易度が高いということは、全体ではあまりたくさん作られないという意味でもあります。つまり競争率が低いので、技術に自信がある人はゲームを広めるチャンスだと思います。

 

 

2.外国の無料ホラゲが実況初心者に最適な理由

 

私が半年間ホラーゲームの実況をやっていてわかったことですが、割と多くの視聴者が実況者の「絶叫」を楽しみにしています。
外国の3Dホラーゲームは、無料のものでさえ相当に怖いものがかなりあります。
少なくとも日本の2DRPGの形を取っているゲームよりは、ストーリーこそないものの、恐怖度においては圧倒的だと思っています。

 

視聴者は、実況者の「演技なしの心底からの絶叫」を楽しみにしています。

 

その点で、知名度がなく、かつ恐怖度が高い外国のホラーゲームをやることで、少々喋りが下手な実況者でもガチ絶叫によって内容が面白くなります。

 

ただ私が実況していたころを振り返ると、テンポがかなり悪かったです。
なぜかというと、怖すぎてなかなか先へ進めないからです。最速で10分でクリアできるところを、2時間かかってたりしていました。

 

スムーズに進められるかどうかは、実況者の「度胸」にかかっています。
私のようなチキンプレイではなく、できればガンガン進んでそのたびに絶叫しまくると一番盛り上がるでしょう。

 

でもあまり毎日やっていると、恐怖で精神力が持たなくなるので注意してください。

 

あと絶叫する場合、ご近所さんの迷惑にならないように注意しましょう。
まあ「絶叫してはいけないのに絶叫しそうなのを必死に抑えるドMプレイ」というのもありっちゃありですが。

 

できれば顔見せで、マスクやサングラスなどつけない方が面白くなりますが、これは実況者の都合で判断してください。

 

 

3.英語力はどれくらい必要か?

 

実況者は、少なくとも視聴者が英語を読めないという前提でやらなければなりません。基本としては、しゃべって訳しながら進めることになります。

 

ただ実際のところ、それほど英語の力は必要なかったりします。前述のとおり外国のホラーゲームはストーリーがほとんどないため、文章による記述部分がとても少ないのです。
全く英語が読めなくても、バックストーリーがわからないくらいで、およその目的くらいは雰囲気でつかめます(たいてい「ここからの脱出」が目的です)
なので英語ができなくても、英語ゲームの実況ができないというわけではありません。

 

もちろん英語がしっかり読める人は、背景のストーリーも含めて説明しながら進めるといいでしょう。
目安としては、大学受験してどこか受かるくらいの英語力があれば十分です。

 

できれば英語の電子辞書を起動しておき、必要に応じて訳したいところです(Google翻訳は翻訳精度が低いです)
ただしゲームによっては、ゲームにカーソルが拘束され、ゲーム中に別のアプリケーションへカーソルを移動できないようになっていることも多いです。
その場合はわからない単語があっても、推測で訳していくしかありません。かなり難しいですが、少々訳せない部分があっても構わず進めば、後で意味が分かることがあります。この辺は受験英語と同じです。

 

 

訳すのが非常に困難な文章もある

 

あまりないのですが、翻訳が異常に難しい文章を書く製作者がいます。最も厄介なのは、単語を調べても訳せないし、文法もおかしいというものです。

 

理由はいろいろあるのですが、例えば外国人の日常生活的な言い回しです。
これは日本語に置き換えてみるとわかります。たとえば私たちが「マジであいつブッ殺すし!」といっても、日本人には通じますが外国人には通じないでしょう。
「マジ」の意味が分からず、「あいつ」と「ブッ殺す」の間に助詞が入っていません。あと「殺す」の前についている「ブッ」でなに?と思うでしょう。最後が「し!」で終わっているのもよくわかりません。

 

日本人が学校で習っている英語は、とても礼儀正しいというか、正規の文章表現です。なので外国での日常生活の言い回しは、外国へ実際に行って見た人でないとなかなかわかりません。
先の文章だと「私は彼を殺すつもりです!」といわないとスムーズに訳してくれないでしょう。

 

外国製のRPGツクール(外国では「RPG Maker」)で作られたゲームをやると、こういう表現がたまに出てきます。
これらは日本から出たことのない人には訳せないので、手を出さない方がいいでしょう。

 

さらに商業メーカーでない場合、もともと文章力のない製作者というのもいます。
私たち日本人でさえ、何を言っているかわからない人というのがいます。多くは説明不足だったり具体さが足りないという場合ですが、英語圏でも当然同じことはおきます。

 

そういう場合、「文章としては訳せるが、ストーリーの意味がよくわからない」ということになります。
ストーリー重視のゲームはあまりないのですが、こういうゲームに当たるとストーリーが把握できません。しかしそれは自分の英語力のせいではなくて、たぶん外国人がやっても同じようにストーリーがわからないでしょう。

 

Game Joltに置いてあるゲームの中に出てくる文章は、多くが正規の文章表現で表されているので、このような問題に出くわすことはほとんどありません。
しかしRPG Maker製のゲームだとこういうのが結構あります。
またたまにですが、文章が出てこなくて生の音声でのセリフや説明などが入ることがあります。ヒアリングができないと理解できません。

 

 

ストーリーの流れがわかれば十分

 

学校のテストのように、几帳面に全部訳す必要はありません。
たいていの場合、ストーリーだけ理解できれば視聴者側からしても十分です。
視聴者から見れば、たとえばゲームの操作方法の説明をされてもどうでもいいでしょうし、その説明部分が訳せなくて何分も踏ん張るより、「ここの英語わかんないや。まあそのうちわかるでしょう」としたほうがいいです。
視聴者にとってどうでもいい情報を一生懸命訳すより、実況のテンポが悪くなる方が見ていて不快です。

 

たとえばゲームの開始前に英語でこんな説明があったとします。

 

「私はジョーン、今日は一生懸命仕事をして、すっかり遅くなってしまった。私が家に着いたのは午後8時半だったのだが、家に帰ると物が動いたり気味の悪い声が聞こえたりする。友人のアンドレに電話してみたが、なぜか電話がつながらないのだ。私はこの奇妙な現象の原因を調べなければならないし、私は今とても恐怖している」

 

これがを全部まじめに訳すと数分かかります。その数分は、視聴者にとってはかなり退屈で、「早く進まないかな」と思っていることでしょう。
またわからない単語があったりすると、そこで辞書を起動して訳していると、これまた時間を食ってしまいます。訳すのに5分くらいかかるかもしれません。

 

こういう場合、あえてわからない単語があっても調べず、とにかく全体をさっと見ます。それでだいたいの流れがわかったら、適当に訳します。この文章なら

 

「主人公は夜遅くに帰ってきました。するとなんかヤバいことが起こってます。モノが動いたり変な声が聞こえるらしい」

 

くらいでもたぶん大丈夫です。

 

最低限訳しておかなければならないところは、「それがわからないとその後のストーリーが理解できない」という部分です。
この話であれば、少なくとも「ここは主人公の自宅である」「ここで何かホラーなことが起こる」という情報は必要になりそうです。
逆にいえば、それ以外の情報は訳さなくてもゲームの進行に支障はありませんので、どんどん略してさっさとゲームを進めたほうが視聴者にも喜ばれると思います。
とにかく訳すのに時間をかけないことが大事です。

 

 

私たちは外国人と会話はできるか?

 

実況とは少しずれますが、私たちは通常、学校での英語の授業は読解に重点が置かれているので、しゃべったり聞いたりすることは苦手です。
でもこのあたり、案外気にならないこともあります。

 

まず私たちは英語の文章を読んだり書いたりすることはある程度できるので、メールやチャットのように、文章でやり取りする場合は割とスムーズにできます。
少々文法を間違えても、外国人はだいたい意味を推測してくれるので、意外と普通にコミュニケーションできます。

 

またこちらがしゃべる場合も割と不自由しません。発音が悪くても向こうは察してくれます。

 

問題なのは「聞く」ことだけです。こちらは向こうの発音が聞き取れません。逆にいえば、耳で英語を聞かなければ割と普通にコミュニケーションできます。
SNSが発達して、外国人と文章のやり取りをする機会が増えていますが、割と抵抗なくできるようになります。
長文でもGoogle翻訳でおよその意味はつかめるので、文章を介した雑談程度なら意外と不自由しません。

 

 

4.実況動画をどこに発表するか

 

これが問題です。自分が有名実況者ならいいのですが、全く無名の実況者はどこで発表しても全く人が来てくれないことがよくあります。

 

新参の実況者にとってはいくつか気を付けなければならないことがあります。

 

たとえばニコニコ動画ではゲーム実況というのは大いに盛況していますが、視聴者の多くは一部の有名実況者に集中しています。
もし新参の自分が発表した場合にどれくらいの視聴者が再生するかを推測する方法は、動画で「ホラーゲーム」「ゲーム実況」などで検索し、「投稿の新しい順」に並べ替えます。
そこで出てきた動画の、再生数をいくつか見ます。たまに突き抜けた数字が出てきますが、これは以前から有名な人の実況なので、参考になりません。
自分と同じく、無名の実況者の数字をいくつか見ます。そうすればどれくらいの再生数になるか予測できます。
だいたいよくても100再生行くか行かないか、というところでしょう。自分が全く無名かつゲームすら無名では、1ケタで終わるかもしれません。

 

これはつまり「新しく投稿された新参者の実況者を探している人」が、100人以下であることを意味します。
ニコニコでゲーム実況が流行っているので、潜在的視聴者は何万人もいると思われるかもしれませんが、新人の発掘をしている人はほんのわずかなのです。
大半は有名実況者を追いかけているだけです。そのような人たちは新しい実況者との接点がありません。
このような「有名実況者を追いかけているだけ」の視聴者と「新人の発掘をしている人」は明確に分けて考える必要があります。有名人を追いかけている人は、自分の客ではないと思っていいでしょう。

 

ただしこれはあくまで推測される値であり、実際に実況動画を出してみたら伝搬力の強い人の目に留まり、口コミで一気に有名になる可能性もないとはいえません。実際のところ、やってみないとわかりません。
とりあえずいくつか実況動画を作り、いろんな動画投稿サイトに出してみて再生数を見て、今後投稿すべき場所を決めるといいでしょう。
あるいは生放送なら、いろんなところでやってみて視聴者数が伸びそうなところで集中してやるといいと思います。

 

私がやってみたところでは、まずニコニコ動画は全く伸びません。新人のゲーム実況動画を、つまり「新しく投稿された順」で検索する人は非常に少ないのに、投稿者はものすごく多いです。あっという間に埋もれるのに、それを探している人はものすごく少ないのです。はっきりいって無駄な努力だと思います。せいぜい1ケタか2ケタ行くか行かないかといったところでしょう。

 

ニコニコ生放送もまったく伸びません。動画と同じで、有名人だけに集中しており、新参者の発掘をしている人は非常に少ないです。
ゲームは特に人が多いため、あっという間に埋もれます。できるのであればピアノでも弾いた方がまだマシですが、少しはマシという程度です。ニコニコは総人口は多いものの、全般的には新人に注目している人が少ないです。

 

 

ショールーム(SHOWROOM)

 

私がやってみて一番視聴者が増えたところは、ショールーム(SHOWROOM)という生放送サイトです。
株式会社SHOWROOMが運営していますが、母体はDeNAです。主にアイドルの生放送の場を設けていますが、後述する巡回ボーナスというシステムのおかげで、アマチュア枠にも結構人が入り込んできます。

 

ショールームはいくら放送してもお金はかからず、時間制限もありません。
ただし無意味な配信を禁じており、たとえば真っ暗で無音の状態が数分続いたりすると、運営から放送ストップされます。
いわゆる寝配信や、あと車載動画も禁止されています。もちろん公序良俗に反する放送は即刻消されます。
制限がたくさんありますが、健全なゲーム実況者にとってはかなり人が集まります。

 

私の場合、3時間の放送で最大500人来客したこともあります。ニコニコ生放送では考えられません(ニコ生ではどんなに調子が良くても30分で15人いくかどうかでした。3時間に換算すると90人です)

 

 

ショールームの巡回ボーナスシステム

 

ショールームでは巡回ボーナスというのがあります。
これは何かというと、視聴者はいろんな放送主の放送をしばらく視聴することで、ポイントがもらえます。そのポイントを好きなアイドルに使うことで、アイドルに「貢献度」のようなものをアピールできます。
アイドルはポイントがもらえるとショールームの中での地位が上がったりするので、喜ばれます。

 

またその貢献度によっては、アイドルと一緒に生出演できる機会を得られたりします。なので本気で集めたい人は、いろんな放送主の放送を巡回してポイントをためます。

 

これはショールームの代表取締役が、「埋もれている新参アイドルを発掘したい」という思いから用意したシステムらしいです。
ただ問題点も指摘されており、たとえばそのポイントはお金で買うことができるのですが、大金を投入して一気にアイドルに使う人がいると、必死で巡回していた人はあっという間に生出演の機会を失います。「結局金次第か」という批判もあります。
生出演の機会を得るために、オークションのように課金合戦が白熱し、数十万をあっという間に捨てる人もいて、「まるで課金中毒者だ」という批判も、母体が母体なので厳しく指摘されています。

 

 

ショールームの傾向

 

もともとアイドルの生放送の場なので、それ目的で来る視聴者が多いです。
つまり音楽目的で来る人が多いため、生演奏をやっていると当然人が増えやすく、定着率も高いです。

 

しかしゲーム実況というのもある程度の需要があるようで、私のところに来た人はよく「ゲーム実況者はほとんどいないから来ました」といっていました。
演奏枠は競争が激しいので、ゲームで競争を避けて客を囲い込むという手もありだと思います。
ただゲームは定着率が悪いようで、固定ファンは演奏枠に比べるとずっと低い気がしました。

 

 

YOUTUBEへ動画投稿

 

これは全くだめです。ためしにショールームでやった生放送を録画し、そのままYOUTUBEへ投稿しても、再生数は2ケタ行きません。
理由はおそらく、そのゲームのタイトルで検索する人がほとんどいないからだろうと思われます。
同じゲームを投稿している新人の外国人実況者も何人かいたのですが、やはり1ケタ程度でした。

 

YOUTUBEでも有名実況者への一極集中化が進んでいるようで、その格差はニコニコ動画よりも大きいと感じました。

 

 

その他

 

現在、フェイスブックで生放送ができるようになっています。これは世界中の生放送を検索できます。
当然見に来る人も万国から集まってきますが、なぜか日本でやっている人は極端に少ないです。しかも日本でやっている人を見ても、なぜか在日の外国人がやっていたりします。

 

盛んなのはなぜかアメリカと東南アジアです。中東やヨーロッパでもそこそこ人がおり、ロシアやオセアニアはほとんどいません。

 

そのうち日本でも流行るかな?と思っていたのですが、一向に人が増える気配がありません。
一応定期的にチェックはしていますが・・・

 

 

5.実況用おすすめホラーゲームの紹介

 

私がやってみた中で、特に怖かったゲームを紹介していきます。
面白かったものではなく、怖かったものを紹介していきます。とにかく実況者が恐怖に打ち震え、心底から絶叫せずにはいられないようなゲームを紹介していきます。

 

Game Joltのホラージャンルから選んでいます。
http://gamejolt.com/channels/horror

 

 

TurnVex Gamesのゲーム

TurnVex Gamesとはアマチュアゲーム制作ブランドの名前です。スタニスラフ・ツルチョフスキーという、おそらくロシア人の方がほとんど一人で製作しておられます。
この方が作られるゲームは、すべてハズレなしでものすごく怖かったので、まず名前を挙げさせていただきました。

 

代表的なゲームは

  • Home From Work
  • Home From Work 2
  • Home From Work 3
  • Continuous
  • Continuously

 

2016年夏に「Minds Eyes」というゲームを発表され、私もやったのですが、怖くてまだ全部クリアしていません。
どのゲームも建物の中を歩き回り、フラグを立てていくだけのシンプルな作りです。英語が読めなくてもプレイできます。
Home From Work

 

7 Days

グラフィックがチープなのですが、異常に怖いです。クリアまで普通にやって1時間程度ですが、怖がりだと数時間かかります。
Seven Days

 

Bunker16

Bunker(防空壕)に閉じ込められて脱出するゲーム。すごく暗い。
Bunker16

 

Nox Timore

気味の悪い人形に瞬間移動でストーキングされるゲーム。かなりびっくりさせられます。こいつの顔はトラウマになります。
Nox Timore

 

Forgotten

ゲーム自体が開発中なので途中までしかできません。スタートして家に入ると、奥の部屋に閉じ込められ、謎の泣き声が聞こえてきます。
Forgotten

 

Midnight Library

深夜の図書館をうろつくゲーム。すごく暗い。
製作者はおそらく中国人の女性だと思われます。
Midnight Library

 

6.おまけその1:これ以外で印象的だったゲーム

 

  • Don't Escapeシリーズ
  • Deep Sleepシリーズ

 

Scriptwelder氏によるFLASHゲームです。
Don't Escape

 

Don't Escape(訳:脱出してはいけない)は、狼男の主人公が自分を家から出ないように自分を閉じ込めるという、一風変わったストーリーを持つゲームです。
主人公は狼男なので、満月の夜になると理性を失い、街へ出て人々を殺害してしまいます。すると警察が来て、射殺されます。
これを防ぐため、主人公は満月の夜に家から出ないようにするため、家の柱に自分をロープで縛りつけるなど、様々なことをして「家から出ないように」します。
複数のエンディングが用意されており、すべてのエンディングを見ようとすると結構骨が折れます。

 

Deep Sleepは、悪夢の中から出られなくなった主人公が、その悪夢の中から出るために奮闘します。
フラグを立てるのが難しく、ゲーム的におもしろいです。

 

あまり実況向けではありませんが、やっていて素直に楽しいと感じるゲームです。

 

 

Bad Dreamシリーズ

 

悪夢は「Nightmare」ですが、そうではなくてあえて「Bad Dream」
Bad Dream

 

2Dのゲームで、やることは画面のどこかをクリックするだけですが、ストーリーが進むにつれて恐ろしく、またかなりグロい展開があります。
文章が一切なく、はっきりしたストーリーがありません。超展開が多く、理解の範疇を超えるか超えないかぎりぎりくらいの内容です。
私はこのゲームをしながら「考えるな、感じろ」と自分に言い聞かせながら実況していました。本当にそういう内容です。

 

 

I see you

 

直訳で「私はお前を見ている」です。よくある普通の3Dホラーかと思いきや、クリアするとゲームデータが消えてしまうというとんでもないトラップが仕組んであります。

 

 

一瞬ウィルスでも入ったのかと思うのですが、そうではありませんでした。仕様のようです。びっくりします。
グラフィックはチープで、おそらくはプログラミング言語で地道に作ったものと思われます。
こういうマニアックな仕掛けがあるゲームは、昔はフリーゲームサイトなどであったのですが、最近ではほとんど見なくなりました。
なんというか、作者の趣味全開なところが見られるゲームは、個人的には好きです。

 

 

 

7.おまけその2:日本人が外国へホラゲを輸出できるか?

 

日本の実況者であれば外国人へ向けてゲーム実況の輸出、ゲーム製作者の立場ならゲーム自体を外国へ輸出、ができるかどうかの考察です。

 

まず実況者が輸出する場合、英語がしゃべれなければなりません。
発音は下手でも通じるのですが、問題はそのおしゃべりです。英語でずっとしゃべり続けることができるでしょうか?
また仮にしゃべり続けられたとしても、どこで発表すれば外国人の目に留まるでしょうか?そしてそれは外国人に「ウケる」でしょうか?

 

あるいはかなり面倒ですが、まず普通にしゃべって録画し、後で英語の字幕をつける手もありますが、相当な手間がかかるでしょう。

 

外国人に日本人の実況を見せたとしても、それがほかの外国人よりも何か面白いという利点がないと見てくれないでしょう。
単に「日本人が実況してみた」というだけでは、単に発音が下手なだけの実況で終わります。日本人の実況ならではのアピールポイントが求められると思います。

 

一応、ニコニコ動画でも外国人の実況動画があり、日本語でしゃべる人もいれば、英語でしゃべっているけど有志が翻訳してくれた作品もあります。
可能性としては、なくはないと思いますが、相当難しいと思います。

 

 

次にゲーム制作サイドから見たゲーム自体の輸出ですが、これは大いにありだと思います。
日本の有名なフリーゲームが英語化されて輸出されている例もたくさんありますので、何なら最初から日本語版と英語版を作れば、ダイレクトに外国人に見せられるでしょう。

 

壁があるとすれば、まずは言語です。英語版を作らなければなりません。
日本のフリーホラゲは文章がたくさん出てくるものが多いので、翻訳の作業量が膨大です。
さらに普通の人が訳しただけでは、非常に丁寧な文章になってしまいます。切羽詰まったシーンでさえ、まるでどこかの教育番組を見ているかのような丁寧な文章が流れるのは不自然です。
このあたりの問題の解消が不可欠だと思いますが、でもとりあえず放り投げてみたら、向こうでウケて有志で翻訳してくれたりするかもしれません。

 

また日本で流行っている2DRPGが外国でウケるのかという問題ですが、実は日本的なRPG的ゲームが好きな人は、探せば結構な数がいるので、ちゃんとその層にアピールできればかなりの評価を得られると思っています。
たとえばグーグル検索をEnglishモードにし、「RPG Maker」で検索すると、ツクール製ゲームの配信サイトが出てきますが、多いゲームはダウンロード数1万を超えていたりします。

 

恐怖を感じるポイントの差もあります。外国のホラーは怪物が襲ってくることが多く、「幽霊」のような概念はあまりないようです。
日本独自の「和風ホラー」を出していけば、向こうで大いに受けてくれる可能性も十分あると思います。