ツーリング日記

ツーリング日記
2019/5/25-26 晴れ

 

私の家は福井県にあるのですが、京都市には私の祖父母の実家があり、そこによく泊まりに行きます。
福井から京都に行くためには、通常は自動車か電車を使います。

 

電車の場合

 

片道3時間で4000円少し、特急なら2時間で8000円

 

と、そこそこ高いです。特に特急電車を使うと、1時間程度の時間を縮めるために4000円も追加でかかります。
そんなに金をかけるくらいなら1時間増やして、その間にノートパソコンでなんかの勉強でもしてます。

 

自動車の場合

 

片道2時間、ガソリン代で往復1500円くらい、駐車料金で2000円程度

 

ハイブリッド車なのでガソリン代はそんなにかかりません。1リットルで20km走れます。福井から京都へは80kmなので、往復しても10リットルも使いません。
それよりか京都のほうは今のところ駐車場がないので、駐車場に停める料金が必要です。一番安くて近いところに停めているのですが、1日700円程度、2日泊まれば1400円、3日なら2100円とだんだん増えていきます。

 

さてそれはさておき、これらの代わりに自転車でいったらどうなるか、試してみたかったのです。
それで試してみたところ、残念なことに「自転車は県をまたぐ移動しゃんとしては使えない」ということがわかってしまいました。

 

何かといいますと、ごく単純な理由で、「大量の荷物を運べない」からです。
京都に行くのは用事があるから行くのであって、荷物を運んだり何かを買いに行ったりします。

 

しかしこれを自転車でやってしまうと、やたらと大量の荷物を自転車に積んで帰って来なければなりません。
たとえばパソコン用のキーボードを買って持って帰ろうと思うと、自転車で持って帰ることができないのですね。
リュックサックを背負っていたとしても、キーボードは大きすぎます。そして自転車というものは、荷物の重量が少しでも増えると途端に体にかかる負担が大きくなってきます。

 

荷物だけでなく、実際に自転車で片道移動にかかった時間は、なんと5時間でした。
少し無理して、休憩を減らして行けば片道4時間半、余裕をもって休憩していけば5時間半でした。
普通の社会人にとって、自転車往復の9時間〜10時間というのはかなりのロスです。というか、その時間を確保するのがそもそも難しい。1日まるごとつぶれるのは確定で、余裕を持てば2連休必要になります。

 

そういうわけでまあ、遊び目的でこの距離走るのはいいかな…といったところです。やはり自動車か電車で移動がいいです。

 

 

事前調査

 

さて私の家から京都市内まで行くのは、最短では80kmなのですが、この道は峠を越すのでやめておきました。
グーグルマップでは、徒歩モードで経路を出すと「合計標高差」みたいなものが出ます。勾配のある道を入り続け、合計でどれくらいの標高差を歩いたか、みたいな値です。

 

なんとその道は、合計標高差は1300mもあるのです。つまり1300mの山を登って降りたのと同じなのです。自転車でこれは苦痛すぎます。

 

そこでもっと楽な道にしようと、まずは近江今津駅という、琵琶湖の西岸の高島市の北部なのですが、そこの駐車場に車を止め、そこから自転車を出して京都市内へ行くことにしました。

 

 

土曜と日曜の2日かけてやります。土曜に今津→京都の西院駅まで、日曜に同じ道を戻ってきます。

 

この道を選んだ理由ですが、何といっても勾配が少ないことです。
単純に、海岸や湖岸というのは標高差がほとんどありません。このルートでは、琵琶湖沿いを進んでいる限りは標高差がほとんどなく、問題は滋賀県大津市から京都市内へ入るときの上り坂道です。
京都市は全体が盆地になっており、東西南北どの方向から入っても、ある程度の峠越えは覚悟しなければなりません。
そこを考えても最も楽に行けそうなルートがここでした。琵琶湖の南端から国道558沿いに京都市内へ入るルートです。

 

峠のピークが2つあります。1つ目は最大標高が170mほどですが、琵琶湖がそもそも標高85mもあるので、行きは標高100mしか上らなくていいので、比較的楽です。
2度目は京都市山科区から京都市内へ入るための道で、もっとも標高の低い蹴上坂と呼ばれる道です。蹴上という名前の由来は、大昔に嫌がる死刑囚を蹴飛ばして無理やり山を登らせたとかいう話ですが、それは置いておいて標高は最大90mくらいなので先ほどよりはマシそうです。

 

この2つのピークをどうやって上るかが問題だと思っておりました。

 

 

 

 

 

近江今津→近江高島

 

土曜の午後1時にスタートします。季節的にも初夏という都合上、それほど暑すぎることもなく、出始めということもあり、普通に快適に走っていました。道路も舗装されており、走りやすいです。
近江今津(滋賀県高島市)は大都市ではないので、車の数も多くありません。

 

ここは国道161号が通っているのですが、この国道は途中まで高架になっており、自転車で走るのはほぼ不可能です。
国道を避けて細い普通の道を走ったので、楽でした。

 

 

近江高島→北小松

 

 

この部分は道が1本しかありません。国道を通るしかなく、安全的に問題があると思われていたのですが、国道の左端に自転車用の幅が設定されています。
後でわかったのですが、琵琶湖沿いは自転車で走るための専用の道(サイクリングロード)が設定されており、何も考えずともこの道に沿って行けば楽に進むことができました。

 

といってもこの区間は国道に設定されているので、自動車と接触しないように十分気を付けなければなりません。
幸い、それほど交通量のない日だったので、そこまでストレスではありませんでした。長期連休だともっと混んでいて、大変なことになっていたでしょう。
道路は確か一車線なのですが、道幅は広めにとってあり、自転車が走っていても割と幅に余裕があって楽でした。こういう道が設定されているのは大変ありがたいです。

 

 

 

北小松→蓬莱

 

 

この部分はサイクリングロードをひたすら走るだけなので、とても快適に走ることができました。
ちゃんと看板があって、「サイクリングロードはこっちです」みたいに書いてあります。道も舗装されているので振動が少なく、体への負担も少ないです。

 

近江今津を出発してからここまで来るのに、およそ30kmです。今まで長距離走行といえば、最長でも25kmしか連続で走ったことがなかったので、このときは距離的には未知の領域でした。

 

5月終わりということもあり、真夏ほどではありませんが暑さはかなりあります。水分補給は重要で、途中にポカリスエットを買って飲んで、余った分はリュックに入れ、喉が乾いたら飲むようにしていました。

 

また5月は紫外線の強い時期です。太陽の高さの理屈からいっても、最も太陽の高い時期は夏至の6月ですが、6月は梅雨の時期なので紫外線が弱いです。
7月も梅雨の時期が長いので、それほどではありません。よって快晴の続く5月が、おそらく1年で最も紫外線の強い時期になります。
紫外線対策として、肌の露出するところに日焼け止めを塗っておきました。顔面と首です。スネが少し露出していましたが、ここはまあいいだろうと塗りませんでした。
そして後でわかったのですが、このわずかなスネの塗り残しの部分が真っ赤に日焼けしていて、入浴時にヒリヒリしました。そして日焼け止めを塗っていた顔面と首は、まったく赤くなっていなかったのです。この時日焼け止めのすごい効果に驚きました。日焼け止めを塗っておくことはものすごく大事です。

 

 

蓬莱→びわ湖大津

 

滋賀県の人口密度は、単純に京都に近づけば近づくほど増えていきます。このあたりから人口の多い場所に入っていき、したがって自動車の交通量も増えます。

 

サイクリングロードはここで途切れます。後は普通の道になります。

 

これが想像以上に苦痛でした。国道を走っていたのですが、まず車道がかなり狭く、とても車道をまともに走れるところではありませんでした。
それでやむを得ず歩道を走ることになるのですが、歩道は実にボコボコで、段差箇所が多く、アスファルト自体も整備されていません。
強い振動が続き、速度も出ず、疲労がたまっていきます。道路の状態が悪いところでは、ギヤを軽くしたほうが疲労がたまりません。段差やちょっとしたデコボコ箇所でスピードが落ちるので、ギヤを重くしていると足に力を入れなくてはならなくなります。
私の自転車はアルミフレームのものなので、振動がかなり苦痛なのです。
楽をしようと車道を走ると、後ろから自動車がすれすれで追い抜いていくので、やはり危険すぎます。
おかげでこの区間、非常な体力と精神力を消耗してしまいました。

 

そこで途中、もう少しマシな道がないものかと、別の道をスマホのグーグルマップで探索しておりました。
自転車で走っている間も、スマホは必須アイテムです。自転車のハンドル部分にスマホを取り付けるための道具もあるそうで、それがほしくなりました。
途中から国道を避け、山側の細い道に入ることにしました。住宅街の道路で、交通量も少なく、こちらは快適に走ることができました。
なんでさっさとこちら側に移動しなかったのかと悔やまれます。やはり事前に道路の調査をしっかりしておくべきでした。

 

 

びわ湖大津→西院駅

 

いよいよ最大の難関と思わる、急坂2つのところなのですが、対策も何もありません。ただひたすら漕ぐだけです。
幸い、急坂といっても立ち漕ぎが必要なほどではなかったので、思ったよりは疲労が激しくありませんでした。
ただそこに着くまでにすでに50kmも走っているので、すでにつかれています。適当にポカリスエットを飲みながら、後はゴリ押しです。
急坂を登るときは、とにかくギヤを軽くして漕ぐしかありません。

 

上り坂を終えた後は京都市内です。信号が多く、歩行者も多く、道路の舗装状態も悪いです。ただ信号が多すぎて、止まるたびに休憩になってしまうため、疲労はそれほどではありませんでした。京都市内では車と自転車の移動時間はだいたい同じになります。

 

ようやくゴールまで来たとき、足に関しては実は思ったよりも疲労してませんでした。むしろまだ走れます的な。
それよりも苦痛だったのが、肩こりでした。もう肩が痛くて仕方がない。リュック背負って走るのがこれほど苦痛なものとは思いませんでした。
なるほど、ロードバイクの人達は荷物を自転車に括り付けたりしてて、あるとしてもウエストポーチをおなかに巻きつけていたりして、なぜかリュックを背負っている人はほとんどいない。その理由はしみじみわかりました。
明日も走らなければならないのに、この肩こりと脚の疲労は一晩では全回復はしないでしょう。そこでその日のうちにヨドバシカメラに行って、ウエストポーチを買ってまいりました。荷物はすべてここに入れることにします。幸い、荷物の量はそれほど多くなかったので、買ってきたウエストポーチにすべて入りました。

 

近江今津から京都市内まで、かかった時間は4時間半でした。しかしもう少し休憩を入れて走るべきでした。そう考えると、この65kmを走るのにかかるべき時間は、およそ5時間から6時間程度といったところでしょうか。

 

思ったよりかかるな、という印象です。

 

 

帰り

 

一晩家で休み、翌日10時半に家を出ました。基本的には同じルートを走るのですが、さすがに昨日いろいろ学習したので、疲労しないための工夫を考えていました。

 

まず、定期的に休憩を取ること。休憩しないと足の疲労はもちろん、肩こりが取れません。1時間おきに5分程度の休憩を入れ、肩を中心にしたちょっとしたストレッチをやることにしました。
また途中では昼食を含めた休憩を入れ、それで1時間程度の休憩を取ることにしました。

 

まずは京都市内からびわ湖大津まで

 

上り坂が大変なのですが、ではじめということで体力もあり、そこそこの速度で終えました。ギヤを最軽量にして普通に漕ぐだけです。
できるだけ国道をそのまま走ることはせず、スマホをこまめにチェック、国道と並行した、交通量の少ない道をなるべく進むようにします。これだけでもずいぶん楽になりました。

 

京都市内の標高は30m、途中の坂道の最大標高は170m、琵琶湖沿いは85mなので、そこそこ上ったことにはなります。

 

京都市内からびわ湖大津まで、約1時間で着くことができました。

 

 

びわ湖大津→蓬莱

 

昨日の反省を大いに生かし、できるだけ国道を通らないようなルートをあらかじめ決めておきました。
国道と並行した道を走ります。結果として、JRの鉄道の高架の真下を走り続けるような道になりました。しかしこのルートが非常に楽で、交通量もほとんどなく、舗装状態も悪くなく、非常に快適でした。

 

思い返せば、大津市内は自動車で長く走るとき、普通に考えると1本の国道(558号)を走る以外の道がありません。湖と山に挟まれた地形で、多くの道を用意できない地形のようです。一応161号線もあるのですが、こちらは高速道路のような高架道路なので、小回りが利きにくいです。
地形的に、1本の国道に自動車が集中するようにできています。遠方の方は迂回路を知らないため、国道に依存することになると、事故など起きやすいでしょう。
やはり事前に、しっかりと国道の迂回路を探しておくことが大事だと感じました。自転車で走るときは、とにかく道路の事前調査が大事です。特に私のようなド素人は体力がありませんので、調査に時間をかけて問題をなくしていくしかありません。

 

そのおかげか、特に大きく疲労することもなく、蓬莱駅まで行くことができました。

 

 

蓬莱→近江今津

 

往路で走っていたサイクリングロードをそのまま帰り道にも使います。やはり、いい道を走ると体力的にも疲れず、ストレスもたまりません。自転車ツーリングで大事なことは、何をおいても道路選びだと思い知りました。グーグルマップでひたすら調べましょう。

 

肩が痛くなったら、とにかく休憩します。ある程度距離を走ってから方が痛み出すと、ストレッチなどしても痛みが取れなくなってきます。
近江高島のあたりで昼食を取りました。丸亀製麺でうどんを食べたのですが、ここで1時間休憩したおかげでかなり楽になりました。

 

日曜だったせいか、同じように自転車で走っておられる方がたくさんいました。仲間たちがいると思うとちょっと元気が出ますね。

 

近江今津に着いたのは4時ごろだったので、合計で5時間半使ったことになります。家に着いたのは5時ごろで、10時半に出発して夕方5時に到着したとなると、゜1日使ったようなものです。

 

それでやはり、ツーリングをやるには少々時間が必要だなと。出来れば1日ですべて終わるくらいに調整はしたいので、琵琶湖周辺を往復するのは以降あまりやらないかもしれません。

 

そして正直、くたくたに疲れてしまいました。割と平坦なルートの片道65kmでこんなもんなので、峠を越したりさらに長距離走ると、マジで体力持つかどうか心配になるくらいです。

 

とりあえずロードバイク始めて1か月程度のド素人なので、あまり無理はしないことにします。
三重県の海岸沿いを走りたいのですが、あまり調子に乗って長距離走ると1日で終わらなかったりしそうなので、まずは短い距離から、慣れてきたら長距離走り、1日で終わらなければ輪行を使い、電車で戻ってくるといいかなと。

 

そんな予定で、とりあえずは毎日通勤で自転車を使うようにし、少しでも慣れておきたいところです。