3DCGを使う方法

この講座の一番最初に、3DCGを使ってBOXの輪郭線を描いてしまう、ということをやりました。
実は手書きでBOXを描いていくよりも、3DCGで描いてしまったほうがはるかに速く、しかも正確に描画できます。
ちゃんと3DCGを使いこなし、準備をしておけば、計算機と定規を使うよりも速く正確で、すべてにおいて有利です。
なので3DCGを使うことができれば、迷いなくこれで構造の下書きをしたほうがいいと思います。

 

 

3DCGの精度

コンピューターは回転後の長さや遠近法をちゃんと計算してくれるのか、と私は最初疑っていたのですが、心配は無用でした。
3DCGはもともと実写合成を前提としたソフトなので、ほとんど実物と同じような見え方をします。

 

肉眼ではなく、正確には「カメラ」と同じような見え方、動きをします。肉眼とは完全に一致しないそうですが、それでもふつうに見ているだけではまずわからないくらいの誤差ですので、心配はいりません。

 

 

BOXの描画

この章の最初のほうでもやりましたが、3DCGでBOXを描画するとどうなるかを見てみましょう(3DCGで人間を作るわけではありません。BOXのみ作成し、これを紙に印刷し、輪郭線を描いていく、というものです)

 

画像:3DCGで描画したBOXと輪郭線。
3DCGで描画したBOXと輪郭線。
ソフトの中でやっていることは、ロボットのようなものを作って、骨組みを入れて動かしているだけです。
通常の3DCGで人間を作り、動かしたりするわけではありませんので、ふつうに3DCGの使い方を覚えて操作を覚えるよりも覚えることはずっと少ないです。

 

それでもフォトショップのような2Dソフトよりは覚えることがたくさんあり、難易度も高くなります。
ここでは3DCGソフトでどうやって下書きをするか、ということを中心に説明していきます。

 

背景を3DCGで描画

ここでは背景を3DCGで描画する方法にも触れます。
人物の描画と異なり、背景を描く場合はパース(遠近法)を厳密にしないと上手く描けない場合がたくさんあります。
これは特に、建築物などでは直線が多く含まれているため、キャラクターのようにごまかしがきかないからです。

 

遠近法の計算は、手でやるとかなり面倒なものです。
ところが3DCGを使うと、計算はほぼ必要ありません。たとえば建築物だと、物体を配置して置いて、カメラの設定をするだけです。消失点はどこかとか、長さはこれで間違いないとか、そんなことは考える必要はありません。

 

遠近の計算を3DCGソフトにやらせ、これを紙に印刷し、背景の詳細を書き込む、というようなことができます。
また紙に印刷しなくても、そのままフォトショップなどのソフトに下書きを持ち込み、直接2DCGソフトに背景の詳細を描き込む、というようなこともできます。

 

BOX理論とはずれますが、3DCGはこのような使い方もできます。
ただ2DCGを描くだけでも、3DCGを使うとさらに速く、正確に描ける、というようなことがよくあります。
このような使い方についても、この章で述べていきます。