情報を集める

試験に合格するまでの情報を集めることが必要

資格試験では特に、合格するためにやることが決まっていたりします。
たとえば宅地建物取引士の試験では、テキストを一通り読んだ後、市販の問題集を3周、つまり問題集を3回繰り返せばだいたい受かるといわれています。
そこにかかる時間もだいたい決まっており、試験に1発で受かることを前提にすれば、およそ300〜400時間程度の勉強時間が必要だといわれています。

 

もちろん理解の速さや適性などもあるので、すべての人がこのように行くわけではないのですが、およその指標にはなります。

 

こういった情報は重要で、必ず事前に集めておきましょう。
情報集めもせずにただやみくもに問題を解いていたのでは受かりにくいし、また「(数字で)これだけこなせばほぼ受かる」というような指標がないと、やはりやる気が出ません。数字で「これだけ」と出すことが、やる気を出すことにもつながります。

 

資格試験の場合、資格予備校に通っているとこうした情報は講師やアドバイザーの方から仕入れることができますが、予備校に行っていないなら自力で集めるしかありません。
そこは個人の裁量によるのですが、今はインターネットで情報を集められますし、仕事で取らなければならないなら、職場ですでに受かった人にアドバイスを求めることもできます。

 

 

高校・大学受験の場合

高校や大学受験の場合は少し事情が異なります。
これは別の章でお話ししたのですが、高校や大学受験には「一定基準の学力を満たせばOK(受かるか落ちるか出る)」という性質ではありません。
実際のところ、受験前に今までの模擬試験の成績を見て、学校の先生や予備校のアドバイザーから「この高校・大学を受けなさい」と指示が出ます。実質、それに従うだけです。

 

一定の成績を持って受かるか落ちるが決まる資格試験とは違い、単に自分の学力に比例したところに入るだけ、というのが高校・大学受験の性質です。
行きたい大学をはっきりさせ、そこに入るためにはどれくらい問題集をこなせばいいかを出し、逆算して計画を立てる・・・という流れでもいいのですが、現実はその通りにいかないことが多いです。
なぜかというと、受験直前にその志望大学に入れそうになければより低い偏差値の大学に切り替え、あまりに余裕で受かりそうならさらに偏差値の高い大学を狙ってしまうからです。今までの勉強の蓄積が、志望大学にぴったり合うくらいの学力になっていることのほうが珍しいです。

 

実際、できる限り学力をつけてみて、それで進学可能な一番レベルの高い学校へ行く、ということになります。

 

しかしまったく目標地点があいまいなままだと、やる気が出ないかもしれません。

 

また高校や大学受験でも、明確に目標先を決めたほうがいいことがあります。
特にあまり遠くの地域に進学できないような事情がある場合や、入れる学校が少なくて一つ一つにあまりに差がある場合などです。

 

たとえば高校受験で、地元にはA高校とB高校があるが、A高校は卒業生のほとんどが大学進学なのに、B高校はほとんど就職する、というような場合です。
この場合、自分が大学進学しようとしている場合、B高校に入ると非常に不利な展開になります。おそらくA高校よりも授業のレベルは低いことは間違いなく、周囲の生徒たちもあまり勉強熱心ではないでしょう。
なんとしてもA高校に入りたいが、このままぼーっとしていてはB高校にしか行けそうにない、というような場合です。

 

大学受験でも似たようなことが起こりえます。
大学へ行くのもかなりの資金が必要なので、お金の都合で遠くの大学には行けず、地元の大学しか選択肢がないことはよくあります。
それで地元の大学を調べた場合、国立のA大学は非常に優秀で、国立のために授業料も非常に低い。一方で私立のB大学はA大学に比べてはるかに優秀ではなく、しかも私立なのでお金がかかる・・・というような場合ですと、なんとしてもA大学に行きたいところです。

 

もし目標とすべき高校や大学があれば、そこをゴールとしておきましょう。
そしてやはり、こなすべきテキストや問題集を明らかにして、逆算して毎日やるべきノルマを決めていきます。
どれくらいやればいいのかは、やはり学校の先生や予備校のアドバイザーに聞いたり、また自力でできるだけ情報を集めたほうがいいでしょう。模擬試験の結果を見ながら、志望高校・大学に行けるだけの学力と現在の学寮の差を埋めるように長期計画し、逆算で毎日すべき勉強量を出していきます。

 

はっきりした目標がある場合、この過程は必ず必要になりますので、抜かりなく情報を集めておいてください。